ユキノシタ 紅が濃いのは美しい
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ユキノシタ 撮影日:2007/06/10場所:勿来の関
毎年,5月下旬頃から咲き始めるユキノシタを紹介します。この花の名前を覚えた頃は,奇麗な花だとは感じていませんでした。白い色が大部分を占め面白味がない花だと感じたからでした。ところが,あるときしみじみとユキノシタを観察していたら上3枚の花弁に紅の濃いものを見つけました。しかも花びらの付け根付近に黄色と白の斑が入り,その上,雌しべを取り囲むように橙色のものが並んでいて私はその美しさに暫し見とれてしまいました。どうして今まで気付かないでいたのか不思議なくらいです。葯も薄桃色で色彩豊かなこの花が益々,好きになってしまいました。
この花の仲間にダイモンジソウがあります。花びらが開くと,どちらも大の字に見えます。ダイモンジソウの葯の色にうっとりしていた頃はユキノシタよりもダイモンジソウが奇麗だと思っていました。しかし,今では俄然ユキノシタの方が美しいと思っています。

ユキノシタ 命名者はこの白くて長い花弁に注目したのです。 撮影日:2007/06/03場所:勿来の関
湿った岩や石垣に生えます。走出枝を伸ばしその先に新しい株をつくっていくので群生しています。名のいわれに4つの説があります。それを紹介します。
①冬でも雪の下で枯れずにいるから。
②葉にある白い斑を雪に見立てた。
③白い花を雪にたとえその下に緑色の葉がちらちら見えるのを表現したもの。(牧野富太郎博士)
④垂れ下がった長い花弁を「ウシの舌」に見立てた。それが転じてユキノシタになった。(中村浩博士)
ユキノシタの5枚の花弁のうちで垂れ下がった2枚の花弁が目立って長く,それを数十㎝と長いウシの舌に見立てたとする中村浩博士の説が一番有力だと思っています。特別に長いということに注目した命名でしょう。
五七五
垂れ下がる 白い花弁に 目をつけて 長い舌持つ 牛に見立てた
桃色が 目を惹きつける ユキノシタ 更に黄色が 色を副えたり
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