ホタルカズラ 色変わりする花
ホタルカズラ 色変わりする花

ホタルカズラ 白く盛り上がった5本の筋があります。撮影日:2007/05/06 場所:勿来の関
ゴールデンウィークが近付くと決まってホタルカズラが咲きます。
我が家の鉢植えのホタルカズラが開花し始めたのでこの花の紹介をします。
この花の色が変わるのに,はっきりと気が付いたのは最初に見たときから何年も立ってからです。山と渓谷社の図鑑「山に咲く花」には青い花しか写っていません。説明にも「花は青紫色」としか書いてありません。2000年の4月29日に写真(最初のもの)を写したときには,花弁の中央ほど赤紫色が濃くなっていた花がありました。何故この花は小さくて色が違うのか,未だこのときは分かりませんでした。
ところが,2007年の5月6日にホタルカズラの写真(2枚目のもの)を撮りに行ったときに初めて色が違って見える訳が分かりました。桃色に写っている花が小さいことから気が付いたのです。サクラの蕾は桃色が濃く開花するにつれて色が薄れていきます。これと同じように,ホタルカズラの蕾や開花したばかりの花弁は桃色で花弁が大きくなるにつれて次第に青くなっていくことに気がついたのです。
ホタルカズラは時間の経過と共に色変わりする花だったのです。

ホタルカズラ 開花したばかりのときは小さく桃色です。撮影日:2000/04/29 場所:勿来の関
私は,ホタルの光が点滅するように,この花の色が変わるので,それで,ホタルカズラと名付けられたのだと思っていました。ところが,ブログ「そよ風のなかで」で,そよかぜさんは「ホタルカズラの名前は、青い花の中央の白い星形が蛍の光に喩えられていると言われています」とおっしゃっています。
ホタルカズラの花には白く盛り上がった5本の筋があります。この5本の筋が無ければ平凡な花で終わっていたでしょうが,この筋のおかげで魅力的な花になっています。
ところで,語尾にカズラが付く植物がいくつかあります。私が観察した植物からカズラが付く植物を挙げると「テイカカズラ・ヘクソカズラ・スイカズラ・ビナンカズラ・フウセンカズラ・ラショウモンカズラ・ネナシカズラ」ですが,全てつる性の植物です。カズラは葛や蔓と書くように,つる性の植物に付けて外の植物と区別していたようです。これらの植物は蔓が地面に触れるとそこから根が生え,蔓が切られても繁茂していける特徴があると私は思っています。そう思うようになったのは,ホタルカズラの横に伸びた茎を見てからです。蔓が地面に触れている所から根が生えていたからです。

ホタルカズラ 次第に青くなっていきます。撮影日:2007/05/04 場所:勿来の関
私はホタルカズラを見ているうちに,欲しくなってしまいました。でも,根こそぎ取ってしまうと無くなってしまいます。そこで,思い出したのがこの植物の特徴でした。長く伸びた茎を探して途中から切って持ち帰れば良いことに気が付きました。5本くらい切って持ち帰りさし木をしたものが,現在花を咲かせています。因みに,葉が焦げ茶色になって枯れたように見える茎でもさし木で殖やすことができます。それが,「カズラ」と名が付れられた植物の生命力の強さです。
五七五
地触れた 茎に根が生え 殖えていく
桃色が 次第に青く 成り代わる
白い筋 ホタルカズラの 名のいわれ
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