スギタニキリガ 春のキリガ類

スギタニキリガ 春のキリガ類
st0339_convert_20130423110803.jpg
スギタニキリガ 明るく写っていて神々しさを感じます。 撮影日:2013/03/23 場所:勿来の関

 今日,紹介するのは,スギタニキリガです。この蛾は大きく堂々としていて,しかも翅の紋様が,はっきりした一度見たら忘れられない蛾です。翅の後縁沿いにある焦げ茶の紋は太い大木が左右に枝や根を伸ばしたように見え力強さと逞しさを感じます。紋の境にある筋が明るい色だと金色で縁取っているように見え神々しさを感じてしまいます。

st0338_convert_20130423110837.jpg
スギタニキリガ 撮影日:2013/03/19 場所:勿来の関

 食餌植物は勿来の関で普通に見られるコナラ、クヌギ、サクラです。餌が豊富にあるので,毎年見られるのでしょう。今年のスギタニキリガの出現は,2週間も早く驚きます。不思議にも,どの蛾も去年より一週間以上も早い出現です。寒い日が続きましたが,その後暖かかったからでしょうか。

名のいわれは,杉谷岩彦氏が発見したキリガという意味です。

 杉谷岩彦氏について:コロポックル讃歌clossiana.exblog.jp からの引用です。
「京都三高数学課教授。教え子に岡潔、湯川秀樹、朝永振一郎。そのお人柄は秋霜烈日、人にもおのれにも厳格。まれにみる高い倫理観の持ち主。一方、蝶をやる人間に対しては惜しみなく、その知識、標本を与え義父のように慕われたそうで。。」

st0351_convert_20130423110932.jpg
スギタニキリガ 斜め上から写しています。 撮影日:2013/03/19 場所:勿来の関

 話はそれますが,「スギタニ」と名が付く昆虫はいくつかいますが,その中のスギタニルリシジミがいます。私がある年の春ヤマブキソウの花を撮っていたとき,捕虫網を持った人に会いました。私は花に夢中だけれど,この方は昆虫に夢中なんだと思いながら尋ねました。
「何を捕まえておられるのですか。」
「スギタニルリシジミです。」
 私はスギと聞いて杉と思ってしまいました。しかし,この山には杉が見当たりません。それなのに,杉を食べるスギタニルリシジミがいるのは,おかしいなと思ったので
「杉を食べるのでスギタニルリシジミというのですか。」
「いいえ違います。トチノキの蕾や花と若い実だけを食べます。丁度今,トチノキの開花時期でスギタニルリシジミが見られるときなのです。」
「葉は食べないのですか。」
「はい。幼虫は蕾や花と若い実だけを食べます。だから,トチノキが開花する前の今頃,卵を産み付けるのです。」
 お礼を言って別れましたが,採集したスギタニルリシジミを標本にして買ってもらうのだそうです。帰りに車のナンバープレートを見たら「つくば」になっていました。
st0352_convert_20130423111006.jpg
スギタニキリガ 撮影日:2013/03/19 場所:勿来の関
 HP『四国産蛾類図鑑』を作られたnabeさんによると四国では深山で見られると『ブログ 高知の自然』に書かれています。でも,標高50mに満たない勿来の関では普通に見られます。おそらく,これはスギタニキリガが寒い地方で見られる蛾であると思いました。そこで,『みんなで作る日本産蛾類図鑑』で調べると,案の定,分布が北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島;アムールになっていました。


短歌と五七五

 感じるぞ 圧倒される 翅の紋に 神々しさと 力強さを

 寒いので 平地に居ます 勿来では

関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 写真ブログ
ジャンル : ブログ

tag : スギタニキリガ

コメントの投稿

Secre

クリック応援お願いします。
リンク
長方形で囲まれた日を押すとその日の記事がでます。
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
分野別にまとめてあります。関心のある分野の記事が続けて見られます。
多くの蛾を一度にたくさん見るときには  「蛾の掲載数」 をクリックして下さい。
最新記事:上にあるものほど新しい記事です。
月毎に記事がまとめて見られます。
最新コメント
検索フォーム
掲載写真
月齢による蛾の飛来数予測