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クロズウスキエダシャク

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クロズウスキエダシャク
クロズウスキエダシャク
上と下の写真から目と目の間(今も頭と思っています)が白く,クロズでなくてシロズだったら素直に納得できたクロズウスキエダシャク。 撮影日:2011/10/16 場所:勿来の関

クロズウスキエダシャク
縁毛が奇麗に揃い,翅の紋様が濃いので羽化したばかりの瑞瑞しいクロズウスキエダシャクと思われます。 
撮影日:2013/10/04 場所:勿来の関

クロズウスキエダシャク
顔を正面から写して長い間の謎がやっと解けたクロズウスキエダシャクの顔。暗くて見ずらいと思い写真を明るくしました。実際はもっと黒ずんでいます。 撮影日:2013/10/21 場所:勿来の関

 シャクガ科エダシャク亜科の蛾クロズウスキエダシャクを紹介します。
 年2回出現しますが10月頃よく見かけます。室内の灯火ばかりでなく,屋外の灯火にも飛来してきて近くの葉の上によく止まっています。こんなにいるのかと驚くほどです。
 食餌植物はミズナラ、ズミ、マメザクラ、ナナカマド、ウワミズザクラ、クヌギとなっていますが,出現数を考えるとコナラ・ウワミズザクラだけでなくソメイヨシノも食べていると思われます。勿来の関ではコナラ・ウワミズザクラは分布が少ないのですが,ウワミズザクラと同じ科に属するソメイヨシノは広場や道路に沿って沢山植えられているからです。
 ところで,私はこの蛾が何故クロズウスキエダシャクと名付けられているのか今日まで,納得できませんでした。漢字でこの名を表せば黒頭薄黄枝尺となります。この蛾をいくら上手く写しても頭は黒く写らず,反対に白く写るばかりです。今日(2013年10月21日)も,いつもの道を八幡太郎義家の前の銅像まで来るとサクラの幹にクロズウスキエダシャクが止まっていました。この蛾を見ているうちに,上から写さずに顔を正面から写したらいままでの謎が解けるのではないかと思いました。顔の様子がはっきり写るまで何枚も写しました。この蛾の命名者は顔を正面から見て黒ずんだ色をしていたので,クロズウスキエダシャクと名付けたことが写した写真を見て分かりました。
 念のため「みんなで作る日本産蛾類図鑑」で「クロズ」と名がついている蛾を検索しました。クロズノメイガ<こちら>・クロズエダシャク<こちら>・クロズウスキエダシャクが見つかりました。頭・胸・腹が同時に見えるように上から見ると,どれも黒くありません。顔の様子が分かるのはクロズエダシャクだけでしたが黒い顔が写っています。 この結果,顔の正面の色(前翅が水平になるようにして見たとき)が黒っぽく見えたのでクロズと名付けたことが分かりました。
 これで長い間,分からないままだった「クロズ」の謎が解けました。

 科名 シャクガ科 エダシャク亜科
 和名 クロズウスキエダシャク
 大きさ 開張19-25mm
 出現月 6,9~10月
 食餌植物 ミズナラ、ズミ、マメザクラ、ナナカマド、ウワミズザクラ、クヌギ 特徴 顔を上からでなく正面から撮ると黒ずんでいます。それで「クロズ」の名がついている。

顔写し 黒頭の謎が 解けました


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