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カリガネソウの名は?


カリガネソウの名は?   撮影日:2000/08/24
カリガネソウ
雁金(かりがね)が飛ぶ姿に見立てて名付けられたカリガネソウ。下の写真を少し拡大しました。

カリガネソウ
全草から臭気が漂うカリガネソウ。慣れればそれほど嫌でなくなります。

カリガネソウ
花中央から上に突き出て大きく曲がり花の前まで伸びる雄しべや雌しべを持つカリガネソウ。中央下には種子が見えます。

 クマツヅラ科の植物カリガネソウを紹介します。
 平潟では今(2013年9月6日)盛りを迎えて咲き誇っています。今は用水路のU字溝工事のため無くなりましたが,北茨城市立石岡小体育館脇用水路土手で最初に見つけました。青紫色の奇麗な花を咲かせていました。5枚の花弁中央から真上に雄しべと雌しべが突き出て,大きく湾曲して花の前まで伸びている変わった作りの花です。
 このカリガネソウは日が当たる所で見かけますが,用水路の土手といった湿った土地を好むようです。
 カリガネソウでは次のような思い出が残っています。久し振りに野外に出かけ多くの見かけない花と出会いました。名前を調べるために複数本ずつ採集しました。この花は3本くらい車に積んで家に帰りました。途中,車の中は異様な臭いが立ち込めました。何が原因かは分かりませんでしたが,この花の名前調べをしていて図鑑に,強い臭気があると記述されていました。そこで,改めてこの植物の葉に鼻を近づけたら今まで嗅いだことのない強烈な臭いがしました。このとき初めて車の中に立ち込めた臭いの原因が分かりました。それはカリガネソウから出た臭気だったのです。
 その後,カリガネソウの脇を通る度に葉をもんで臭いを嗅いでいますが,最初のときのような強烈な臭いではないと感じるようになってきました。臭いを何回も嗅いでいると慣れてしまって刺激が鈍化するのでしょうか。
 ところで,この植物の名前に付いている「カリガネ」とは何でしょうか。長い間カリガネが何を意味しているのか謎でした。実は,カモ科マガン属の鳥カリガネの名前だったのです。雄しべや雌しべが突き出ている様子をカリガネの姿に見立てたのでしょう。

 科名 クマツヅラ科(APG分類ではシソ科)の多年草
 和名 カリガネソウ,ホカケソウ(帆掛草)とも呼ばれる。
 草丈 80cm~100mm
 花期 晩夏から秋
 花  青紫色の5枚の花弁
 葉  対生
 特徴 全草に強い臭気。日当たりの良い湿った場所を好む。

カリガネの 姿を見立て 付いた名は

花を愛で 車に乗せて 嗅ぐ臭気



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