クロシタアオイラガ
クロシタアオイラガ 撮影場所は全て:勿来の関

外横線が頭の方に凹みハート形の紋様を持つクロシタアオイラガ。 撮影日:2011/06/12

ごっつい足をしているクロシタアオイラガ。 撮影日:2011/06/12

食事中のクロシタアオイラガ。 さて,頭は左と右のどちらでしょうか。 撮影日:2013/08/23

頭の方が大きく見えるクロシタアオイラガ。黒い突起は見えません。 撮影日:2013/08/23

黒い突起が4つ見えるクロシタアオイラガ。どんな働きをしているのか知りたいものです。 撮影日:2013/08/23
イラガ科の蛾クロシタアオイラガを紹介します。
この蛾と似た蛾にヒロヘリアオイラガいます。それの食餌植物はサクラ、ウメ、ソメイヨシノ、モミジ、アカメガシワ、カキなので勿来の関に普通に見られる植物です。蛾の観察を始めて,2年半経ちますが未だ見たことがありません。四国では観察されていて,食餌植物も沢山ある勿来の関で見られないのが不思議でたまりませんでした。
もしかして暖かい地方に分布する蛾なのかもしれないと思い「みんなで作る日本産蛾類図鑑」に掲載されている写真の撮影場所を見ると長野県が北限のように感じました。念のために青森県の蛾を沢山載せているHP「あおもり昆虫記」でクロシタアオイラガを探したらありませんでした。未だ,茨城県あたりまでは北上してきていないので見られないのでしょう。
以前にナシイラガ (08/18)の記事<こちら>を書きましたが,その幼虫に似たクロシタアオイラガの幼虫を昨日(2013年8月23日)見つけました。3枚目の写真を見ているうちに,頭はどちらか考えてしまいました。皆さんは分かりますか。
私は分からないので「幼虫図鑑」の中の画像掲示板<こちら>を利用して尋ねました。解答を見て目から鱗が落ちました。ちょっとしたことに気がついていれば分かることだったのです。
ヒントを差し上げます。今,この幼虫は食事中です。どこから食べ始めるのでしょう。葉の様子を見てお考え下さい。
答える前に気がついたことがあるので少しお付き合い下さい。3枚目の写真で左側をよく見ると黒い突起が幾つか見えます。この黒い突起はどんな働きをしているのか気になってしかたがありません。教わらずに自分で調べればいいのでしょうが・・・。
さて,イラガ科の幼虫は葉の端からかじって食べていきます。だから3枚目の写真で頭は右です。黒い突起が無い方が頭です。
クロシタアオイラガの幼虫について「そよかぜ」さんが詳しい記事を載せています。<こちら>
背中の紋様は個体変異が多少あるようです。
クロシタアオイラガとヒロヘリアオイラガの区別は簡単です。外横線が頭の方に凹みハート形に見えるのがクロシタアオイラガだからです。
ところで,ひどい目にあうのを覚悟してクロシタアオイラガの幼虫の刺に触ってみました。もちろんそっとです。なんと何でもありません。三度試しましたが痛みは感じません。おそらく刺が皮膚に食い込んではじめて痛みを感じるのだと思いました。
ところが,この後サクラの葉に止まっているナシイラガの写真を撮ろうとして手を伸ばした瞬間痛みが走りました。ナシイラガの幼虫の刺が皮膚に食い込んだのでしょう。少し腫れ上がりました。でも,1時間くらいで痛みは取れました。クロシタアオイラガの幼虫の場合は毒の強さはどうなのでしょうか。
科名 イラガ科
和名 クロシタアオイラガ
大きさ 開張23-29mm
出現月 5~6,8~9月
食餌植物 クヌギ、クリ、サクラ、ウメ、カキ
特徴
・幼虫には刺があり刺さると痛み腫れる。
・尻の方には黒い突起がある。
・背の紋様には,多少個体変異がある。
イラガさん 端の方から 食べていく
刺ささる 痛みもあるし 腫れもする
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