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リンゴドクガ


リンゴドクガ
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リンゴドクガ 毛深い足を前に伸ばし触角を出していたらドクガ科の可能性が高い。撮影日:2012/05/25 場所:勿来の関

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リンゴドクガ このように触角を翅の下にしているときもある。毒針毛が無いので触っても大丈夫です。撮影日:2011/05/03 場所:勿来の関

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リンゴドクガ 奇麗な毛虫です。毒針毛はありません。撮影日:2012/07/20 場所:勿来の関

 ドクガ科の蛾リンゴドクガを紹介します。
リンゴドクガはドクガ科の蛾ですが,毒針毛を持っていないので卵・幼虫・蛹・成虫のどのときに触っても大丈夫です。
 リンゴドクガの幼虫は大変奇麗です。黄緑の体に薄黄色や赤い毛が生えていて鮮やかです。おまけに背には4つの毛束があり1番目と2番目,2番目と3番目の毛束の間には黒い紋まであります。この黒い紋は刺激を受けると大きくなるそうです。3枚目の写真を撮ったときには,そんなことを知らなかったので残念に思っています。
 リンゴドクガの雌は,白っぽく2本の横線があります。それに対して,雄は2本の線の間が灰褐色になっています。
 リンゴドクガの幼虫の食餌植物はリンゴ、ナシ、サクラ、ヤナギ、クヌギ、コナラ、アベマキ、カエデ、ポプラ、ドロノキです。勿来の関にはサクラ、コナラ、カエデが沢山生育しています。それで,勿来の関ではリンゴドクガが普通に(多く)見られています。

 余談になりますが毒蛾について知って欲しいので読んで下さい。
 日本にいるドクガ科の蛾は50種を越えます。その中で一生涯毒針毛を持っているのは,ドクガ・チャドクガ・モンシロドクガ・キドクガ・ゴマフリドクガ・サカグチキドクガ・フタホシドクガ・マガリキドクガです。それらの蛾の特徴は,次の通りです。
 ①足が毛深くて前翅後縁に逆立った毛があります。
 ②それらの蛾は白・黒・黄のいずれかの色をしています。
 ドクガ科に属するマイマイガの成虫には,毒針毛がありませんが一齢虫の時期には毒針毛を持っています。
 幼虫の時期に毒針毛を持っているのは,ドクガ科、カレハガ科、ヒトリガ科、イラガ科、マダラガ科に属する一部の蛾です。ある先輩に教えて頂いた重要なことを紹介します。
 【観察で大事なことは五つの「し」に気を付けることです。
  マムシ
  ウルシ
  ツタウルシ
  ケムシ
  ヤマカガシ
 判で押したように語尾には「シ」が付きます。シは死に繋がるということで,昔の人は韻を含めていたのです。】
 この教えの中にケムシが入っているのは,赤く発疹ができて激しい痒みが10日も続くからです。そうですから触ったら大変です。刺されたら水で流すかセロテ-プではがして取って下さい。


 科名 ドクガ科
 和名 リンゴドクガ
 大きさ 開張 ♂36-46mm,♀49-60mm
 出現月 1化4-5月,2化7-8月
 食餌植物 リンゴ、ナシ、サクラ、ヤナギ、クヌギ、コナラ、アベマキ、カエデ、ポプラ、ドロノキ
 特徴 毒針毛を持たないドクガである。
    幼虫は刺激されると黒い紋を大きくする。
毛深い前足を前方に伸ばし櫛歯状の触角を出していたらドクガ科の可能性が高い。


五七五

触角と 毛深い足で 毒蛾なり


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