イモキバガ
イモキバガ

イモキバガ 大小2つの楕円形の紋が目印です。撮影日:2013/05/29 場所:勿来の関

イモキバガ 立派なキバ(下唇鬚)のおかげで格好良く見える。撮影日:2013/05/29 場所:勿来の関
前翅に大小2つの黄褐色をした楕円形の紋があるイモキバガ(キバガ科)を紹介します。小さい体に似合わず立派なキバの持ち主であることは2枚目の写真でお分かりできることと思います。このキバは下唇鬚(かしんしゅ)が発達したものと思われます。このキバ(かしんしゅ)は触角と同じような働きをするそうです。
私は名前を見たとき「なぜ,名前にイモが付くのかな」と思いました。とっさに頭に浮かんだのは,イモを食うからだろうということでした。
イモはイモでもジャガイモかサツマイモか,葉の方か,それとも芋の方か調べるために「みんなで作る日本産蛾類図鑑」で調べるとサツマイモの葉の方でした。
このとき,思い出したのは「サツマイモの花がさきました。」と知らせてくれた方がおられたので見に行きますと,ヒルガオにそつくりな花が咲いていたことでした。このとき初めて,サツマイモとヒルガオは同じ仲間であることを知りました。
予想通りサツマイモの葉だけでなくヒルガオの葉も食べると書かれてありました。何と驚くことには同じ仲間の海浜植物ハマヒルガオの葉も食べるそうです。
このイモキバガの幼虫のときの様子が面白いので紹介します。
①幼虫は葉っぱを二つ折りにして,糸で縁周りを閉じます。
②袋状の巣に閉じこもり、内側から葉脈と皮1枚を残して食べます。
③巣には穴が開いてないので糞を中に溜め込みます。
このようにすれば,天敵に食べられたり,寄生蜂の産卵を防いだりすることができます。糞塗れになっても命あってのものだねです。
葉をつづり合わせるので,とても見つけやすい害虫だそうです。毎年発生しますが,特に干ばつの年に多く発生する傾向があるそうです。
短歌
サツマイモ ヒルガオも食う イモキバガ どちらも同じ 仲間だからだ
葉を折って 糸で綴って 閉じこもり 内側の皮 食い親になる
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