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クロエグリシャチホコ


クロエグリシャチホコ
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クロエグリシャチホコ 撮影日:2013/05/20 場所:勿来の関

 今日まで,これらの写真の蛾が何という蛾なのか長い間疑問のままでしたが,クロエグリシャチホコと判断できたので皆さんに紹介します。

 この写真の蛾はクロエグリシャチホコと思っています。エゾエグリシャチホコ・エグリシャチホコ・スジエグリシャチホコ等と似ていて長い間迷っていました。
 クロエグリシャチホコの特徴を上げてからそのように結論した理由を説明します。

①翅頂から外横線に向かう紋或いは線がある。・・・a
②aの紋の下に前縁に沿って白点が4つある。b
③cのように薄茶色の毛がある。フラッシュを焚くと白っぽく写る。
④cからdの外側には焦茶色の毛がある。
⑤eには白線がある。
⑥前翅は焦茶色である。
⑦黒い外横線がある。

 特に,重要な点は①の線(a)があるかどうかです。この線があればクロエグリシャチホコといってよいでしょう。この線がはっきりしていないときには②~⑦が該当すればクロエグリシャチホコだと思います。
cの部分の色はそのときの光の条件で白っぽく写るときがありますので,白っぽいのか薄茶色なのか実物と写真とを見比べる必要があります。私はこの部分の色にこだわり過ぎて同定ができないでいました。今年になってから,写した後で色を確かめたのです。すると,フラッシュが強すぎて白っぽく写ってしまうことが分かりました。
 そこで,ピントを合わせるときに懐中電灯で照らしておいて,シャッターを切るときに灯りを消して写真を撮るようにしています。そのようにしてからは実際の色に近くなり,進んでこの方法を使っています。
 因みに灯りを付けたまま撮影すると,光が強すぎて何を写したか分からなくなります。
 勿来の関のクロエグリシャチホコの前翅長は18~20mmありました。

yyzz2さんの虫撮記( http://d.hatena.ne.jp/yyzz2/20080118/p1 )には次のように出ています。
『蛾類大図鑑』では,体翅とも,前種(スジエグリシャチホコ)より黒色をおび,斑紋は不鮮明,後胸の冠毛の内面の毛は赤褐色,前翅の後縁も基部から中央部まで同じく赤褐色を呈する。(p.623)

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クロエグリシャチホコ 焦茶色でなく茶色の蛾。cが白っぽく写っている。 撮影日:2013/05/14 場所:勿来の関

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クロエグリシャチホコ
2017/5/18スジエグリシャチホコと判明。詳しくは2017/5/18のスジエグリシャチホコの記事をご覧下さい。
 撮影日:2013/05/27 場所:勿来の関

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クロエグリシャチホコ 床から上に上げたら暫く翅を開いていた。 撮影日:2013/05/20 場所:勿来の関


五七五

手がかりを やっと見つけた 黒い線

ライト消し 本物の色 出せました

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