バイケイソウ むせるが美しい花
バイケイソウ むせるが美しい花

バイケイソウ 絶えずむせびながら撮影しました。 撮影日:2007/07/16
バイケイソウの大きな葉を見たときに,私は思わず興奮してしまいました。エビネやサイハイランのような平行な葉脈だったので,きっとラン科の植物だと思ったからです。数え切れないほど生育していて株が大きいので開花したらさぞ見事だろうと思いました。でも,それが事実なら人目につき取られてなくなっている筈だと思いました。変だと思いながら花の咲くのを待っていました。 なかなか花の咲いているときに合えませんでしたが,やっと花を見ることができました。しかし,大変がっかりしました。ランの花ではなく白い花が多数茎に付いていたからです。
ランの花ではなかったので生き残れたことをこのとき知ることができました。

バイケイソウ 花弁の緑の筋と縁にある毛がこの花を美しく見せている。 撮影日:2007/07/16
盛りが過ぎた花は所々黒くなっていて汚く見えました。バイケイソウの花を見ているうちに細工が細かいことに気がつきました。花弁の縁に突起毛が付いて形に変化を持たせています。更に,花弁の中央が緑色で葯の黄色が色彩を豊かにしています。放射状に伸びる緑の線がこの花を美しくさせています。
近くに寄ってじっくり見ると奇麗な花であることに気付きましたが,撮影中むせる感じで小さな咳が出たり,目がちかちかしたり異様な感じを持ちました。早く写真撮りを終わりにして退散したくなるほどでした。花が咲いている時期は特別そのように感じました。
図鑑を読んでいるうちにその訳が分かりました。このバイケイソウは毒草だったからです。ヤマトリカブトを写しているときは側に寄ってもむせるようなことはありませんでしたから,バイケイソウの花からは揮発性の成分が出ているのでしょう。
五七五
引き立てる 緑の筋と 葯の色
側に寄り むせりながらも 写真撮り
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