つぶらな瞳で可愛いオカモトトゲエダシャクのトゲの謎
つぶらな瞳で可愛いオカモトトゲエダシャクのトゲの謎

下に落ちたオカモトトゲエダシャク(シャクガ科)

鉢巻きしているように見えるオカモトトゲエダシャク
2012/3/23撮影 前翅長20mm前後 福島県いわき市勿来の関にて
今年(2012年)の冬は寒い日が続き,2月頃はほとんど蛾は見られませんでしたが,3月14日頃からやっと様々な蛾が見られるようになってきました。
今日(3/14),蛍光灯に見慣れない蛾がしがみついているのを見つけました。高くて手が届かないので枯れたススキを利用して,撮りやすい所に移そうと考えました。ゆっくりと下から近付けて蛾がススキに止まるように動かします。このようにしても寒い時期の蛾は驚いて逃げ去ることはありません。羽ばたくには体温がある温度以上にならないとできないようだからです。
さっそくやってみると,上手くつかめず下に落ちてしまいました。上・斜め横上・前からといろいろ角度を変えて写真を撮りました。パソコンで拡大された写真を見て嬉しくなりました。未だ,見たことがない珍しい蛾だったからです。
名前はそう簡単には分かりませんでした。それはこの蛾が前翅や後翅を折り畳んでいたからです。Web図鑑の中に標本写真(翅を展開していない写真)でないものがあったので助かりました。やっと探し出した蛾の名前は「オカモトトゲエダシャク」です。
「オカモト」は恐らく命名者の名前だろうと思い調べましたが,それらしい学者の名は見当たりませんでした。
次に,「トゲ」が気になりました。私も一寸野虫さんと同じく「トゲ」という言葉に疑問を持ちました。体のどこかの部分にトゲがあるからだろうと思いました。すぐ思い付いたのは足のトゲです。正面から写した写真にも足から枝のようなトゲが見られます。
でも,このようなトゲはほとんどの蛾の足に付いていますので,特別トゲと名前に付けるはずはありません。
そのうち,真神ゆさんのブログ:「Faunas & Floras Phase2 : Wake up♯180 トゲの謎」を拝見致しまして,その訳が分かりました。それは幼虫のとき,背面にトゲが見られるからこの名(トゲ)が付いたのです。
シロトゲエダシャクもキイロトゲエダシャクもクワトゲエダシャクも同じく幼虫の時期に背面にトゲを持つので,名に「トゲ」がつくのだと気が付きました。
幼虫の時の特徴をよく観察して命名していたとは思ってもみませんでした。
ところで,オカモトトゲエダシャクの顔の写真を撮りましたが,マントヒヒの顔ように見え気になりました。それは,黒くて円い斑紋がマントヒヒの鼻の穴に見えたからです。そこで,どのオカモトトゲエダシャクの顔にもそのような斑紋があるのか知りたくなりました。掲示板を利用させて頂いたところ,私が写した蛾と同じく斑紋がありました。
nabeさんにが「この黒い斑紋に見えるものは,下唇鬚だと思われる。」と言われたので,また疑問がわいてきました。私は細い棒状の突起物だけが,下唇鬚だとばかり思っていたからです。これがどのようになっているのか確かめたくなりました。
翌日,勿来の関に行くとオカモトトゲエダシャクが昨日と同じ場所にいたので,マツの葉で触ってみると何か黒くて固い物質が毛の上に付いている感じでした。このような形状の下唇鬚が存在するのが驚きです。

つぶらな瞳が可愛い こんな目で見つめられたら・・・
最後に,前の方から写したよい写真がなかったので角度を少しずつ変えながら撮りました。できあがった写真には,目が大きいつぶらな瞳が可愛いオカモトトゲエダシャクが写っていました。

下に落ちたオカモトトゲエダシャク(シャクガ科)

鉢巻きしているように見えるオカモトトゲエダシャク
2012/3/23撮影 前翅長20mm前後 福島県いわき市勿来の関にて
今年(2012年)の冬は寒い日が続き,2月頃はほとんど蛾は見られませんでしたが,3月14日頃からやっと様々な蛾が見られるようになってきました。
今日(3/14),蛍光灯に見慣れない蛾がしがみついているのを見つけました。高くて手が届かないので枯れたススキを利用して,撮りやすい所に移そうと考えました。ゆっくりと下から近付けて蛾がススキに止まるように動かします。このようにしても寒い時期の蛾は驚いて逃げ去ることはありません。羽ばたくには体温がある温度以上にならないとできないようだからです。
さっそくやってみると,上手くつかめず下に落ちてしまいました。上・斜め横上・前からといろいろ角度を変えて写真を撮りました。パソコンで拡大された写真を見て嬉しくなりました。未だ,見たことがない珍しい蛾だったからです。
名前はそう簡単には分かりませんでした。それはこの蛾が前翅や後翅を折り畳んでいたからです。Web図鑑の中に標本写真(翅を展開していない写真)でないものがあったので助かりました。やっと探し出した蛾の名前は「オカモトトゲエダシャク」です。
「オカモト」は恐らく命名者の名前だろうと思い調べましたが,それらしい学者の名は見当たりませんでした。
次に,「トゲ」が気になりました。私も一寸野虫さんと同じく「トゲ」という言葉に疑問を持ちました。体のどこかの部分にトゲがあるからだろうと思いました。すぐ思い付いたのは足のトゲです。正面から写した写真にも足から枝のようなトゲが見られます。
でも,このようなトゲはほとんどの蛾の足に付いていますので,特別トゲと名前に付けるはずはありません。
そのうち,真神ゆさんのブログ:「Faunas & Floras Phase2 : Wake up♯180 トゲの謎」を拝見致しまして,その訳が分かりました。それは幼虫のとき,背面にトゲが見られるからこの名(トゲ)が付いたのです。
シロトゲエダシャクもキイロトゲエダシャクもクワトゲエダシャクも同じく幼虫の時期に背面にトゲを持つので,名に「トゲ」がつくのだと気が付きました。
幼虫の時の特徴をよく観察して命名していたとは思ってもみませんでした。
ところで,オカモトトゲエダシャクの顔の写真を撮りましたが,マントヒヒの顔ように見え気になりました。それは,黒くて円い斑紋がマントヒヒの鼻の穴に見えたからです。そこで,どのオカモトトゲエダシャクの顔にもそのような斑紋があるのか知りたくなりました。掲示板を利用させて頂いたところ,私が写した蛾と同じく斑紋がありました。
nabeさんにが「この黒い斑紋に見えるものは,下唇鬚だと思われる。」と言われたので,また疑問がわいてきました。私は細い棒状の突起物だけが,下唇鬚だとばかり思っていたからです。これがどのようになっているのか確かめたくなりました。
翌日,勿来の関に行くとオカモトトゲエダシャクが昨日と同じ場所にいたので,マツの葉で触ってみると何か黒くて固い物質が毛の上に付いている感じでした。このような形状の下唇鬚が存在するのが驚きです。

つぶらな瞳が可愛い こんな目で見つめられたら・・・
最後に,前の方から写したよい写真がなかったので角度を少しずつ変えながら撮りました。できあがった写真には,目が大きいつぶらな瞳が可愛いオカモトトゲエダシャクが写っていました。
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