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クロオビフユナミシャク

2014年12月14日(日)
クロオビフユナミシャク   撮影日:2014/12/15 場所:勿来の関

 シャクガ科ナミシャク亜科のクロオビフユナミシャクを紹介します。
 めぼしい蛾の出現が無く,探索は徒労に終わろうとしていました。諦めかけた頃,壁に黒灰色の昆虫が止まっていました。目を近づけると,体長より翅が短いではありませんか。まさしくフユシャク(冬尺蛾)の雌です。
クロオビフユナミシャク
翅が退化して体長より短い雌のクロオビフユナミシャク
 去年も,この建物の近くの案内板で雌を発見しているので,人工物でも気にしていないように思われます。雌は雄よりも大分遅れて姿を現すようです。2度目の出会いですが,去年の雌の方が体の割に長い足が目立ちました。

クロオビフユナミシャク
翅が短く飛べないので歩いて移動する雌のクロオビフユナミシャク
 隅の方に止まっていて写しづらかったので,松の葉に掴まらせて移動しました。長い足で逃げるのかと思いきやほとんど動きません。寒いからなのか,それとも産卵した後で,体力を使い果たしてしまったのでしょうか。

クロオビフユナミシャク
凍結予防為,何も食べず,子孫を残すために活動する雌のクロオビフユナミシャク。
 今頃,姿を見せている蛾はクロオビフユナミシャクとチャバネフユエダシャクです。どちらの雌かはすぐ見分けがつきます。次のような際立った特徴があるからです。
 ①前翅が体長の半分より長いです。      ・・・クロオビフユナミシャク
 ②愛称がホルスタインで,白黒の斑模様があります。・・・チャバネフユエダシャク

クロオビフユナミシャク
4枚とも同じ個体のクロオビフユナミシャク雌です。暗いのでLEDライトで照らし明るく写しました。
 珍しいものを見つけたので,登り坂にもかかわらず,私の足取りは軽くいつもより速く車に戻ることができました。
 フユシャク(冬尺蛾)は一年の内,真冬に活動します。それで液状のものを取り入れると凍ってしまう可能性があるので口が無く羽化したら,専ら子孫を残すために活動するようです。
 フユシャク(冬尺蛾)についての<詳しい記事はこちら>です。

クロオビフユナミシャク
勿来の関では今頃,普通に見られる雄のクロオビフユナミシャク。

 科名 シャクガ科ナミシャク亜科
 和名 クロオビフユナミシャク
 大きさ 前翅長♂18~23mm ,♀5~7mm(体長9~11mm)
 食餌動植物 幼虫はアカシデ、クマシデ、イヌブナ、クヌギ、コナラ、アベマキ、シラカシ、アラカシ、ズミ、リンゴ、タカオカエデの葉,ヤマツツジの葉と花を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 12~1月
 特徴 成虫には口が無く食べません。雌の翅は退化して短く飛べません。

口は無く 翅は短いぞ クロオビは

クロオビフユナミシャク
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