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11月に見られた蛾

2014年11月30日(日)
11月に見られた蛾   撮影年:2014 場所:勿来の関

 11月に見られた蛾を紹介します。
 今回は不思議にも全てシャクガ科の蛾です。寒い季節はフユシャクの季節ですから,寒さに強いシャクガ科の蛾が多いのでしょうか。

ニトベエダシャク
①ニトベエダシャク(シャクガ科 エダシャク亜科)  11/11
 極普通に見られる蛾です。今年は多数のニトベエダシャクが灯火に飛来しました。
 ニトベエダシャクの以前の記事は<こちら>です。

カバエダシャク
②カバエダシャク(シャクガ科 エダシャク亜科)  11/17
 この蛾もニトベエダシャクと同じくらい極普通に見られる種です。
 赤味がかった黄色(私には明るい赤味のある茶色に見えます。)をかば色といいます。そのような色をしているのでカバエダシャクというのでしょう。以前の記事は<こちら>です。

ミドリアキナミシャク
③ミドリアキナミシャク(シャクガ科 ナミシャク亜科)  11/20
 この蛾は①・②の蛾ほどは多く見られません。翅がうっすらと緑色をしていて,羽化する月が11~12月の晩秋なのでミドリアキナミシャクというのでしょう。ミドリアキナミシャクの以前の記事は<こちら>です。

ナカオビアキナミシャク
④ナカオビアキナミシャク(シャクガ科 ナミシャク亜科)  11/23
 この蛾とニトベエダシャク・カバエダシャクは,掃いて捨てるほど沢山灯火に飛来します。ナカオビアキナミシャクの以前の記事は<こちら>です。

クロオビフユナミシャク
⑤クロオビフユナミシャク(シャクガ科 ナミシャク亜科)  11/30
 雄には飛ぶことができる翅がありますが,雌には短い翅しかありません。ですから飛べないので足を使って歩いて移動します。このような特徴を持つシャクガ科の仲間を「冬尺蛾」といいます。単に「フユシャク」ともいいます。以前の記事は<こちら>です。

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tag : 11月に見られた蛾

フタテンナカジロナミシャク

2014年11月29日(土)
フタテンナカジロナミシャク   撮影日:2014/11/28 場所:勿来の関

 シャクガ科ナミシャク亜科のフタテンナカジロナミシャクを紹介します。
 4年間,勿来の関で蛾の観察をしていて,初めて見る蛾です。縁毛が無いことから分かるように大分擦れた個体です。次回は擦れていない個体に会いたいです。
フタテンナカジロナミシャク
暗い所に止まったいたため,ぶれないようにフラッシュを焚いて写したフタテンナカジロナミシャク
 この蛾を見ていると前翅基部の褐色帯が頭に,前翅中央前縁寄りにある短い黒線が目に,腹端の左右にある黒帯が髭に見え人の顔のようです。

フタテンナカジロナミシャク
フラッシュを焚かずに写したフタテンナカジロナミシャク
 この蛾の名前にあるフタテンとは目に当たる黒い短線を指し,ナカジロとは中横線より下側の中程が白いことを表現したのでしょう。

フタテンナカジロナミシャク
3枚の写真とも同じフタテンナカジロナミシャクです。写す条件により色が違って写ります。

 科名 シャクガ科ナミシャク亜科
 和名 フタテンナカジロナミシャク
 大きさ 開張28~35mm
 食餌動植物 幼虫はキイチゴの葉を食べます。
 分布 本州,四国,九州
 出現月(羽化する月) 4~6,11月
 特徴 

翅を見ると 目と髭のある 人の顔

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tag : フタテンナカジロナミシャク

ウリキンウワバ

2014年11月28日(金)
ウリキンウワバ   撮影日:2014/11/28 場所:勿来の関

 ヤガ科キンウワバ亜科のウリキンウワバを紹介します。
 電灯を見上げるとヤガ科らしい蛾が止まっています。棒で落とすとひらりと床に止まりました。写真を写しているとき,外縁に近い所が金色に光りました。更に胸部と腹部には毛束が見られます。それで,キンウワバの仲間だと察しが付きました。
ウリキンウワバ
外縁付近の金色紋が一番大きく写るよう角度を変えて写したウリキンウワバ
 この金色に光る所は見る角度で金色に光るときと,そうでないときがあります。
幼虫は主にウリ科植物を食べる害虫として知られています。それで,この蛾の名前がウリキンウワバになったものと思われます。

ウリキンウワバ
横斜め前方から毛束の様子が分かるように写したウリキンウワバ。
 写しやすいように水呑み場に移動しました。翅の色が少し桃色になっていることに気が付きました。モモイロキンウワバかもしれないと思い調べますと外横線の様子が違うのでウリキンウワバであることが分かりました。最後の写真でよく分かるようにウリキンウワバの外横線(赤矢印)は小さく波打っています。

ウリキンウワバ
毛束と金色紋を狙って写したウリキンウワバ。写真をクリックすると桃色の翅がよく分かります。

ウリキンウワバ
下唇鬚(かしんひげ)の様子が分かるように写したウリキンウワバ。

 最後に,水呑み場に置き去りにしては寒かろうと思い中に入れてあげました。すると,中に入れた途端羽ばたきを始めました。翅を屋根形に閉じて止まっていたので開いた状態では写していません。上下に振動している翅を写すにはフラッシュを焚く以外に方法はありません。強力な光で色が飛ばずに暗く写るよう,設定して撮ったのが下の写真です。
ウリキンウワバ
翅を広げたときの様子をフラッシュを焚いて写したウリキンウワバ。

 科名 ヤガ科キンウワバ亜科
 和名 ウリキンウワバ
 大きさ 開張38~40mm,前翅長19mm程度
 食餌動植物 幼虫はヘチマ、ヒョウタン、カボチャ、カラスウリ、キリ、ヤマアイ、オドリコソウ、セイヨウヤマハッカ、チンゲンサイ、ターサイ、ハマニンドウ、トウフジウツギ、ユウガオ、キュウリ、メロンの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,小笠原,四国,九州,対馬,屋久島,沖縄
 出現月(羽化する月) 7~10月
 特徴 外横線は小さく波打ちます。

色変わる 角度変わると 金色に

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tag : ウリキンウワバ

クロカギヒラタマルハキバガ

2014年11月27日(木)
クロカギヒラタマルハキバガ   撮影場所:勿来の関

 ヒラタマルハキバガ科のクロカギヒラタマルハキバガを紹介します。
 昨夜は遅くまで雨だったので灯火に飛来する蛾は期待できませんでしたが,新たに1種類だけ止まっていました。
クロカギヒラタマルハキバガ
前翅中央に) (状の黒い筋とこの下に白点があるクロカギヒラタマルハキバガ。この蛾の白点は黒で縁取られ小さくなっています。 2012/06/27
 前翅中央に)(形の黒筋があり,その下方に白点がある蛾でした。画像を見たらキバがあったので前に一度写したことがあるキバガのなかまの蛾を思い出し,私のHP「北茨城・勿来 周辺の博物誌」→「キバガのなかま」を見ますとクロカギヒラタマルハキバガだと分かりました。
 前翅中央に黒い鉤状の紋があるヒラタマルハキバガなのでクロカギヒラタマルハキバガと呼ばれるのでしょう。

クロカギヒラタマルハキバガ
新鮮な個体のためと思われるが複眼の間に褐色の毛があるクロカギヒラタマルハキバガ。胸部の白い部分に桃色の紋があります。 2014/11/27
 ただ,気になることがあります。サイトのほとんどのクロカギヒラタマルハキバガ頭部(両複眼の間)は胸部までは白いのに,この蛾は頭部(両複眼の間)が褐色になっていることです。縁毛が生え揃っていて,翅が擦れていない羽化したばかりの新鮮な個体なので,そうなっていると考えることにしました。

クロカギヒラタマルハキバガ
前翅長が8~9mm程の小さなクロカギヒラタマルハキバガ。 2014/11/27

 科名 ヒラタマルハキバガ科
 和名 クロカギヒラタマルハキバガ
 大きさ 開張17~20mm,前翅長8~9mm程度
 食餌動植物 幼虫はサンショウの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 3~8月,10~11月成虫越冬
 特徴 )(形の黒筋模様が前翅中央にあります。
     成虫越冬をするそうです。

黒い筋 翅の中にある 白点と

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tag : クロカギヒラタマルハキバガ

チャエダシャク

2014年11月26日(水)
チャエダシャク   撮影日:2014/11/23 場所:勿来の関

 シャクガ科エダシャク亜科のチャエダシャクを紹介します。
 この蛾を見たのは今年(2014)が初めてです。それというのも灯火にはあまり飛来することがない蛾のようだからです。

 一見して,シャクガ科エダシャク亜科の蛾であると感じました。この蛾に似ているのは,ハミスジエダシャク・ウスバミスジエダシャク・ナミガタエダシャクです。特に,ナミガタエダシャクと似ていて困ってしまいました。
 でも,次のような違いを見つけたのでナミガタエダシャクとは違うことが分かりました。
 ①内横線と中横線の間に黒点がありません。
 ②触角が長い櫛歯状になっています。(ナミガタエダシャクは糸状のようです。)
チャエダシャク
松の葉で触角をつんつんつんと触りました。すると長くて立派な触角を左右に伸ばしてくれたチャエダシャク雄。
 ここまでは,同定が進みましたが,何度探してもこの写真に近い画像が見つからず種名が分かりません。いつも利用させていただいている「四国産蛾類図鑑」に掲載されていなかったからです。「みんなで作る日本産蛾類図鑑」では,あまりにも資料が多すぎて探しきれません。
 そこで,探すのを諦めてしまいました。でも,「新・蛾像掲示板」は毎日見ていました。この掲示板は蛾を見つけても名前が分からないとき,写した写真を掲示して分かっている方から教えていただく仕組みのものです。
 それから,3日後に私が写した写真に似た画像が掲示板に載りました。そのお陰で,やっとチャエダシャクと分かりました。

チャエダシャク
ナミガタエダシャクと似ているチャエダシャク雄。
このチャエダシャクの画像を載せている総合HPが無くなかなか探せずにいました。

 最初の写真のように,チャエダシャクは止まっていました。触角がどうなっているのか写真を撮ろうと思いました。敏感な触角に触れば翅の下にしまってある触角を出すだろうと考えました。逃げられては元も子もありませんから大事を取って触角に触る前に何枚も写真を撮りました。
 近くに落ちている松の葉でつんつんつんと触っているうちに触角を左右に大きく広げてくれました。
 寒くかったから成功した技ですが,暖かいときにこんなことをしたら逃げられてしまいます。

チャエダシャク
これら3枚の写真は同じチャエダシャク雄を取ったものです。最初に,この姿で止まっていました。後翅外横線より少し上の方にある黒点がよく見えるようにしたいと思い前翅を頭の方にずらしてから写真を写しました。

 科名 シャクガ科エダシャク亜科
 和名 チャエダシャク
 大きさ 開張39~45mm
 食餌動植物 幼虫はチャ、クルミ科、バラ科、ミカン科、ブナ科、クワ科、リョウブ科の葉を食べます。
 分布 本州,四国,九州,対馬,沖縄
 出現月(羽化する月) 11月
 特徴 個体変異がありますが,後翅の外横線がまっすぐな感じです。
     雌の触角は糸状です。
     灯火にはあまり来ないようです。

似ている蛾 何か違うぞ チャエダシャク

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tag : チャエダシャク

ツマキシャチホコ

2014年11月25日(火)
ツマキシャチホコ   撮影日:2012/07/15 場所:勿来の関

 シャチホコガ科のツマキシャチホコを紹介します。
 一見,木の枝のように見える蛾です。キバラモクメキリガ<記事はこちら>に雰囲気が似ていますが,翅の色がこちらは銀白色なので区別がつきます。
ツマキシャチホコ
翅の外縁の外側に薄褐色の腹端が出ているのでヤガ科でなくシャチホコガ科かカレハガ科に属する蛾だと推測されるツマキシャチホコ
 それよりも大きく違うのは,ツマキシャチホコの翅頂付近には黄白色紋があることです。この紋の頭に近い方の内側には茶色の縁取りがあります。
 一方,キバラモクメキリガには,それの代わりに焦茶色の腎状紋と環状紋があるので,誰にでも簡単に区別がつきます。

ツマキシャチホコ
頭部が平でしかも,薄褐色なので木の枝に見えてしまうツマキシャチホコ。
 初めてこの蛾を見る方は,何の仲間に属する蛾か分からないと思います。
 でも,最初の写真を見ると翅の外へ白い毛が生えた腹端が出ていることに気付くことと思います。このような特徴はシャチホコガ科・カレハガ科の蛾に見られます。2枚目3枚目の写真には,腹端が見られませんが写す角度が違うからです。
 だから,たった1枚の写真で全てを表現するのは難しいので角度を変えて写した方が後で見たときに生きた資料として生きてきます。

ツマキシャチホコ
一見,キバラモクメキリガに似ていますが,翅頂付近に黄白色の紋があるので簡単に区別がつくツマキシャチホコ。

 科名 シャチホコガ科
 和名 ツマキシャチホコ
 大きさ 開張48~75mm
 食餌動植物 幼虫はミズナラ、コナラ、クヌギ、アラカシ、ウバメガシの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 6~8月
 特徴 翅頂の黄白色紋の内縁(頭に近い方)が赤褐色です。

腹端が 翅の外へ出る シャチホコガ

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tag : ツマキシャチホコ

ホソスジナミシャク

2014年11月24日(月)
ホソスジナミシャク   撮影場所:勿来の関

 シャクガ科ナミシャク亜科のホソスジナミシャクを紹介します。
 昨日紹介したキホソスジナミシャクに似ていますが,この蛾は褐色の地に白い筋が並んでいます。黄褐色の線はありません。
ホソスジナミシャク
中横帯と外横帯の間には白線で縁取られた紋が無いホソスジナミシャク。 2011/07/12
 ホソスジナミシャクの特徴は次の通りです。
 ①中横帯と外横帯の間に白線で縁取られた紋は無く一様に褐色です。
 ②翅頂から出る白線はありません。
 ③外縁に沿った部分が薄褐色になっています。

ホソスジナミシャク
頭を下に向けて止まることが普通なホソスジナミシャク。 2012/08/26
 ホソスジナミシャクの幼虫が食べるツタはキホソスジナミシャクの幼虫が食べるツルアジサイよりも目につきます。それで,ホソスジナミシャクの方が見られる回数が多いのだと思われます。
 勿来の関では,ホソスジナミシャクはキホソスジナミシャクよりも遅く出現して8月まで見られます。

ホソスジナミシャク
翅頂から出る白線が無いホソスジナミシャク。 2011/08/27

ホソスジナミシャク
細い白筋だけで黄色い筋が無いホソスジナミシャク。下唇鬚(かしんひげ)は黒が多いのに黄色です。 2011/07/05

 科名 シャクガ科ナミシャク亜科
 和名 ホソスジナミシャク
 大きさ 開張15~21mm
 食餌動植物 幼虫はツタの葉を食べます。
 分布 本州,四国,九州,屋久島
 出現月(羽化する月) 6,7~8月
 特徴 翅頂から白線が出ません。褐色の下唇鬚(かしんひげ)があります。

幾本も 白筋並ぶ 模様かな

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tag : ホソスジナミシャク

キホソスジナミシャク

2014年11月23日(日)
キホソスジナミシャク   撮影日:2011/04/30,2014/05/12 場所:勿来の関

 シャクガ科ナミシャク亜科のキホソスジナミシャクを紹介します。
 この蛾と似たものにホソスジナミシャクがいますが,幾つか違う点があるので,簡単に見分けられます。
キホソスジナミシャク
黄色の細い筋模様のあるキホソスジナミシャク
 その違いは次の通りです。 
 ①外横帯(外横線にあたる部分が帯状になっているので私が名付けたもの)3本筋の間が黄色です。
 ②外横帯と中横帯(これも私が名付けた呼び方です。)の間に白線で縁取られた紋(キノコあるいはこけしのように見える紋様)があります。
 ③翅頂から斜めに白線か出ています。

キホソスジナミシャク
翅頂から白線が出るキホソスジナミシャク
 黒・白・黄の3色と細かい紋様があるので奇麗な蛾です。黒と黄の斑模様の縁毛が細工の見事さを引き立てています。
 外横帯・中横帯・内横帯に黄筋が見られるのでキホソスジナミシャクと呼ばれるのでしょう。

キホソスジナミシャク
中横帯と外横帯の間に白線で縁取られたこけしかキノコ紋様があるキホソスジナミシャク。

 科名 シャクガ科ナミシャク亜科
 和名 キホソスジナミシャク
 大きさ 開張♂18~21mm,♀20~25mm
 食餌動植物 幼虫はツルアジサイの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島
 出現月(羽化する月) 4~6月
 特徴 翅頂から白線がでます。

幾本も 黒筋並ぶ キホソスジ


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tag : キホソスジナミシャク

ヨモギエダシャク

2014年11月22日(土)
ヨモギエダシャク   撮影日:2011/07/25,2014/05/31 場所:勿来の関

 シャクガ科エダシャク亜科のヨモギエダシャクを紹介します。
 個体差が大きい蛾です。
 1番大きく違うのは前翅中央より少し前縁寄りにある紋の形と大きさです。
 次の違いは前翅にある外横線です。2枚目のヨモギエダシャクの前翅外横線がはっきりしているのに対して最初の蛾のものはよく現れていません。
ヨモギエダシャク
前翅の外横線がはっきりせず,前翅と後翅の紋が角の円い長方形をしたヨモギエダシャク
 3番目の違いは後翅外縁の様子です。
 最初の蛾の方は鋸状のぎざぎざがはっきり現れています。
 しかし,2枚目の蛾の方は,そのぎざぎざがはっきりしていません。

ヨモギエダシャク
前翅外横線がはっきりしていて前翅の紋が大きいヨモギエダシャク。
 その外の特徴として2つあげられます。
 その1つはヨモギエダシャクの後翅後縁が折り重なっていることです。
 もう1つは,大変腹部が太いことです。

ヨモギエダシャク
最初の蛾と同じ蛾を角度を変えて写したヨモギエダシャク。

 科名 シャクガ科 エダシャク亜科
 和名 ヨモギエダシャク
 大きさ 開張37~49mm
 食餌動植物 幼虫はクワ、リンゴ、ミカン、チャ、ニンジン、キク、コスモス、ダイズ等の植物の葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,種子島,屋久島
 出現月(羽化する月) 5~9月
 特徴 色や模様には個体差があります。

大きめの 翅の中ほどに 紋があり

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tag : ヨモギエダシャク

ソバカスキバガ

2014年11月20日(木)
ソバカスキバガ   撮影日:2014/11/21 場所:勿来の関

 キバガ科のソバカスキバガを紹介します。
 このソバカスキバガは開張16~20mmの小さくて細長い蛾です。地味な蛾ですが小さな体に似合わず立派な下唇鬚(かしんひげ)=キバを持っています。
ソバカスキバガ
大小3対の黒紋が並ぶソバカスキバガ
 今日は何も収穫がなかったと思いながら銅像前の外灯まで来ると,何やらひらひらと飛ぶものがいます。止まるのを待って写真を写すと下唇鬚(かしんひげ)がぼんやり写っています。この下唇鬚(かしんひげ)をはっきり写さないと意味が薄れてしまうので,斜め後方や斜め前方,更には横から狙ってシャッターを押しました。

ソバカスキバガ
一番頭に近い部分の黒紋は前翅の下になってほとんど隠れているソバカスキバガ。
蛾の写真は広角系のレンズに限ると思っています。

 私のHP「北茨城・勿来 周辺の博物誌」→「キバガのなかま」にもこのソバカスキバガを掲載していますが現在使用中のデジタルカメラは広角系(24mm~)レンズなのでその画像よりくっきりと写せました。

ソバカスキバガ
白と黒の斑模様のある触角を持つソバカスキバガ。拡大して見て下さい。

ソバカスキバガ
真横よりも斜め前方や斜め後方から狙った方が下唇鬚(かしんひげ)の様子がよく写るソバカスキバガ。

 科名 キバガ科
 和名 ソバカスキバガ
 大きさ 開張16~20mm
 食餌動植物 幼虫は何を食べるか分かっていません。
 分布 北海道,本州,四国(「四国産蛾類図鑑」に掲載),九州
 出現月(羽化する月) 9~11月
 特徴 翅中央付近に3対の黒紋があります。

3対の 黒紋並ぶ キバガかな

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tag : ソバカスキバガ

フタスジクリイロハマキ

2014年11月20日(木)
フタスジクリイロハマキ   撮影場所:勿来の関

 ハマキガ科のフタスジクリイロハマキを紹介します。このフタスジクリイロハマキは前翅長9~10mmの小さくて細長い蛾です。ハマキガ科の蛾はこの様に小さく,しかも個体変異が大きい仲間です。更に,似た種類が多く同定が難しいです。
フタスジクリイロハマキ
頭が暗いので懐中電灯で照らして写したフタスジクリイロハマキ
 ハマキガ科の多くは幼虫が糸で1枚の葉を巻くか,2~3枚の葉を綴ってその中にひそみ,葉を食害するのでハマキ(葉巻き)の名がありますが,別の習性をもつものもあります。

フタスジクリイロハマキ
窓ガラスの外の方が明るくそのまま写すと真っ黒くなるので,明るく写るよう設定を変えて写したフタスジクリイロハマキ。
 ハマキガ科の写真を撮ろうと近付きますと,すぐ逃げられてしまい何度も機会を逃しています。最初の写真は寒い日だったせいか撮影が終わってもじっとその場所を動きませんでした。
 3枚の写真のフタスジクリイロハマキは色が大きく違いますが,それは,その日の天気や逆光・シャッタースピード・絞りの大きさ等で被写体の色が決まってしまうからです。

フタスジクリイロハマキ
夜間だったためにフラッシュを焚いて写したフタスジクリイロハマキ。

 科名 ハマキガ科
 和名 フタスジクリイロハマキ
 大きさ 開張16~21mm,前翅長9~10mm
 食餌動植物 幼虫はスノキ、ネジキ、ソヨゴ、アラカシ、ヤマツツジ、レンゲツツジ、ツツジの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 6,9~月
 特徴 

葉を巻いて 中に潜むぞ ハマキガ科

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tag : フタスジクリイロハマキ

ウスタビガ雌雄繭

2014年11月19日(水)
ウスタビガ雌雄繭   撮影日:2014 場所:勿来の関

 ヤママユガ科のウスタビガを紹介します。
 今年もウスタビガが姿を見せてくれました。11月17日には雄が,19日には雌が登場しました。大きい蛾なので出会うと嬉しくなってしまいます。
 ウスタビガの雌は外の科と比べて違った特性を持っています。それは,雌でも明かりに飛来することです。
 外の種類の雌は羽化した所からあまり離れずに雄の飛来を待っていて交尾していると思われます。その方が子孫を残すのには好都合だからと思われます。
ウスタビガ♂
翅は茶褐色で,長い櫛歯状の触角を持つウスタビガ雄。前翅長は42mm。 11/17
 ウスタビガは見ただけで雌雄が分かります。1枚目の写真のように茶褐色のものはおすです。2枚目の写真のように黄褐色をしていれば雌です。
 触角を見ても分かります。雄は写真を見て分かるように長い両櫛歯状の触角で,雌は短い櫛歯状の触角を持っています。
 前翅長の長さからも雌雄が分かります。この雄の前翅長は42mm,雌の方の前翅長は53mmありました。雌の開張が80~110mmなので前翅長が50mmを越えれば雌です。(開張≒前翅長×2)

ウスタビガ♀
翅は黄褐色で,短い櫛歯状の触角を持つウスタビガ雌。前翅長は53mm。 11/19
 ウスタビガ雌雄の特徴をまとめると次の通りです。
 ①色
  茶褐色・・・雄
  黄褐色・・・雌

 ②触角
  長い櫛歯状・・・雄
  短い櫛歯状・・・雌

 ③前翅長
  45mm以下・・・雄
  50mm以上・・・雌

ウスタビガ♀
風が当たる所に移したら翅を立てたウスタビガ雌。腹部には黄色い毛が密集していて暖かそうです。 11/19
 ウスタビガの繭は最後の写真のように緑色をしています。アオシャク亜科の緑色した翅色は時間の経過と共に色褪せてしまいますが繭の色は色褪せしないので驚きです。この繭をヤマカマスというのは,昔,稲藁を編んでむしろを作りました。そのむしろを二つ折りにして袋にしたものに似ているからです。
 この繭の上には枝につけるために糸で柄をつけています。その柄から半分くらい隙間が空いていて後の半分はくっついています。
 そこの分布を見ると写真の赤矢印で示したような穴が開いています。上の隙間等から入った水を出すための穴だそうです。

ウスタビガの繭ヤマカマス
ヤマカマスの名があるウスタビガの繭。上辺には隙間があります。下(赤矢印)には排水用の穴があります。

 科名 ヤママユガ科
 和名 ウスタビガ
 大きさ 開張♂75~90mm,♀80~110mm
 食餌動植物 幼虫はクヌギ、コナラ、カシワ、サクラ、カエデ科、カバノキ科、ブナ科、ニレ科、バラ科の葉を食べるようです。
 分布 本州,四国,九州,「こんちゅう探偵団」さんによりますと北海道にも分布。
 出現月(羽化する月) 10~11月
 特徴 幼虫は触ると「キュー」と音を出します。
     繭は簟(むしろ)を二つ折りにして縫った袋に似ているのでヤマカマスの名が付いています。

珍しや 雌も明かりに 飛んでくる

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tag : ウスタビガ

アヤトガリバ

2014年11月18日(火)
アヤトガリバ   撮影日:2012/05/18 場所:勿来の関

 カギバガ科トガリバガ亜科のアヤトガリバを紹介します。
 未だ,一度しか見ていない蛾です。北海道の「こんちゅう探偵団」さんは今年の11月に発見されましたが,勿来の関では5月に観察しています。
 同じトガリバガ亜科に属するモントガリバに引けを取らないほど奇麗な蛾です。銀色に光る部分には,細かい筋が入っていて,丁寧に仕上げられた銀細工のようです。
アヤトガリバ
翅の模様も,銀色の所も奇麗なアヤトガリバ。クリックして見て下さい。
 胸部背にある毛束が左右に分かれています。この様な傾向はトガリバ亜科の蛾に見られることが多いです。
 食餌植物は分かっていませんが,ヨーロッパでの食草は キイチゴの類のようです。因みにオオアヤトガリバの幼虫はクサイチゴを食べるようです。

アヤトガリバ
翅を斜めに走る白線が太いアヤトガリバ。環状紋・腎状紋の白い縁取りが強く出ています。
 オオアヤトガリバと似ていて同定に困りましたが,次のようなことからアヤトガリバと判断しました。
 ①前縁から後縁に斜めに走る白線が太いです。
 ②環状紋・腎状紋を縁取る白線が強く出ています。

アヤトガリバ
胸部背にある毛束が左右に分かれるアヤトガリバ。この様な傾向はトガリバ亜科の特徴のようです。

 科名 カギバガ科トガリバガ亜科
 和名 アヤトガリバ
 大きさ 開張37~47mm
 食餌動植物 「こんちゅう探偵団」さんによりますとヨーロッパでの食草は キイチゴの類を食べるようです。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 5~6月,9~10月
 特徴 オオアヤトガリバに似ますが翅を斜めに走る白線がアヤトガリバの方が太いです。
     環状紋・腎状紋を縁取る白線がアヤトガリバは強く出る傾向にあるそうです。

美しや 暫く見入る 翅の模様 

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tag : アヤトガリバ

マエジロアツバ

2014年11月17日(月)
マエジロアツバ   撮影日:2012/06/27,2014/05/10 場所:勿来の関

 ヤガ科シタバガ亜科「四国産蛾類図鑑」ではアツバ類カギアツバ亜科のマエジロアツバを紹介します。
 前翅長12mm程度の小さな蛾です。
 前翅前縁が白っぽく見え,鱗粉で厚みのある翅に見えるのでマエジロアツバと呼ばれるのでしょう。
マエジロアツバ
前翅前縁が白っぽいので前白と呼ばれるマエジロアツバ
 この蛾のようなタイプは何の仲間か判断に迷います。
 ①翅の開き方からはシャクガ科・コヤガ類1・コヤガ類2・アツバのなかま
  (「四国産蛾類図鑑」による分類)
 ②鱗粉が目立ち厚く感じる翅なのでコヤガ類1・コヤガ類2・アツバのなかま
 この様なタイプの蛾は①②の結果から「四国産蛾類図鑑」でコヤガ類1・コヤガ類2・アツバのなかまを探すと速く見つかります。

マエジロアツバ
鱗粉が沢山あって厚みのある翅に見えるマエジロアツバ。
 幼虫が何を食べるのか調べて驚きました。カワラタケという固いキノコを食べると分かったからです。

マエジロアツバ
幼虫は固いキノコのカワラタケを食べるマエジロアツバ。

 科名 ヤガ科シタバガ亜科「四国産蛾類図鑑」ではアツバ類カギアツバ亜科
 和名 マエジロアツバ
 大きさ 開張20~27mm
 食餌動植物 幼虫はカワラタケ(樹皮上に生じる硬いキノコ)を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 5~6月,8~10月
 特徴 

珍しや 固いキノコを 食うなんて

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tag : マエジロアツバ

コヨツメエダシャク

2014年11月16日(日)
コヨツメエダシャク   撮影日:2011/05/26,2013/05/17場所:勿来の関

 シャクガ科エダシャク亜科のコヨツメエダシャクを紹介します。
 大きい蛾のように見えますが,前翅長20mm程度の中くらいの蛾です。後翅全体がよく見えるくらい前翅を左右に開いているから大きく見えるのでしょう。
コヨツメエダシャク
前翅を頭の方に上げ後翅がよく見えるほど開いているので大きく見えるコヨツメエダシャク
 コヨツメエダシャクは翅の色が,もっと濃い緑色をしています。しかし,このコヨツメエダシャクの色は微かに緑色を帯びているだけです。色が薄いのは擦れた個体だからだと思われます。
 外縁を見ますと縁毛が奇麗に生え揃っていません。その上縁毛の長さも長くありませんので擦れていると判断できます。
 紫外線で緑色が変色したとも考えられます。

コヨツメエダシャク
うっすらと緑色をしていますが羽化したばかりはもっと濃い緑色のコヨツメエダシャク。
 緑色をしているので,アオシャク亜科に属すると思われますが,何とエダシャク亜科に属する蛾です。

コヨツメエダシャク
後翅中央に暗い色の帯があるコヨツメエダシャク。

 科名 シャクガ科エダシャク亜科
 和名 コヨツメエダシャク
 大きさ 開張39~43mm
 食餌動植物 ズミ、リンゴ、カイドウ、カマツカ、アズキナシ
 分布 北海道,本州,四国,九州
 出現月(羽化する月) 5~8月
 特徴 触角は雌雄共に櫛歯状で見分けるのは難しいです。

翅の緑 やがて色褪せ 薄くなる 

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tag : コヨツメエダシャク

オオトウアツバ

2014年11月14日(金)
オオトウアツバ撮影日:2012/06/09,06/10,2014/06/09場所:勿来の関

 ヤガ科シタバガ亜科のオオトウアツバを紹介します。
 前翅長が10~12mm程度の小さな蛾です。2014年6月に写した写真を見ていたら見覚えの無い蛾と思われる写真が見つかりました。
オオトウアツバ
前翅前縁にある3つの褐色紋が同定のポイントとなるオオトウアツバ
 一見してシャクガ科の蛾のように見えましたが,なんとなく翅に厚みが感じられましたので,「四国産蛾類図鑑」のヤガ科アツバ類を探して見つけました。
 念のため私のHP「北茨城・勿来 周辺の博物誌」を調べますと,何と写真が載っているではありませんか。2年前の写真で,調べた種類は1000を越えているので,すっかり記憶から消えていました。

オオトウアツバ
食餌植物は分かっておりませんがオオトウ即ちサクランボ(バラ科サクラ属)なので,おそらくサクラの葉を食べていると思われるオオトウアツバ
 食餌動植物が分かっておりませんが,この蛾の名前(和名)がオオトウアツバとなっていますので,サクランボ即ちオウトウ(バラ科サクラ属)の葉を食べるのだと思われます。しかし,勿来の関にはオオトウは分布していませんから,サクラ・ウワミズザクラ等の葉を食べると思っています。

オオトウアツバ
前翅長10~12mmの小さな蛾のオオトウアツバ。

 科名 ヤガ科シタバガ亜科(「四国産蛾類図鑑」ではヤガ科Noctuidae(アツバ類)ムラサキアツバ亜科になっています。)
 和名 オオトウアツバ
 大きさ 前翅長10~12mm
 食餌動植物 分かっていません。
 分布 本州,四国,九州,対馬,石垣島,西表島
 出現月(羽化する月) 5~10月
 特徴 前翅前縁に3つの黒褐色紋があります。

前縁に 褐色紋が 3つあり

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tag : オオトウアツバ

ウスグロセニジモンアツバ

2014年11月14日(金)
ウスグロセニジモンアツバ   撮影場所:勿来の関

 ヤガ科シタバガ亜科のウスグロセニジモンアツバを紹介します。
 前翅長が10mm程度の小さな蛾です。小さくてこれといった特徴がありませんでしたが,写真を撮ってみて驚きました。
ウスグロセニジモンアツバ
小さい蛾でしたが何やら背に光るものがあるウスグロセニジモンアツバ
 それは,腹部背に何やら光るものが写っていたからです。何かの間違いだろうと又写してみました。前と同じく虹色に光るものが6対輝いて写っています。まるで,きらきら光る衣装のようです。

ウスグロセニジモンアツバ
何度写しても間違いなく虹色に輝くウスグロセニジモンアツバでした。
 名前調べは大変でした。最初に,シャクガ科を探しました。後翅が見えるように前翅を開いて止まっているからです。いくら探しても見つかりません。
 次にヤガ科を探すことにしました。蛾の仲間で一番多いのはヤガ科だからです。小さいのでコヤガ類を探してやっと見つけました。
 全体に黒っぽく腹部背に虹色に光る斑紋があるので,ウスグロセニジモンアツバと名付けられたのでしょう。

ウスグロセニジモンアツバ
名前も「背に虹色に光る紋がある」という意味のウスグロセニジモンアツバ。

 科名 ヤガ科シタバガ亜科(「四国産蛾類図鑑」ではヤガ科 Noctuidae (アツバ類)カギアツバ亜科になっています。)
 和名 ウスグロセニジモンアツバ
 大きさ 前翅長8~10mm
 食餌動植物 分かっていません。
 分布 本州,四国,九州,対馬,屋久島
 出現月(羽化する月) 4~10月
 特徴 腹部背に数対の虹色に光る紋があります。

腹部背に 光り輝く 紋がある

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tag : ウスグロセニジモンアツバ

フトジマナミシャク

2014年11月13日(木)
フトジマナミシャク   撮影場所:勿来の関

 シャクガ科ナミシャク亜科のフトジマナミシャクを紹介します。
 今日(2014年11月13日),建物の柱にフタトビスジナミシャクと思われる蛾が止まっていました。私はフタトビスジナミシャクだと思いました。ブログに載せる前にネットで確かめると,何か様子が違って見えます。
フトジマナミシャク
どことなくフタトビスジナミシャクとは違って見えたフトジマナミシャク。 2014/11/13
 どこが違うか最初は,分かりませんでしたが,外横線の様子がフタトビスジナミシャクと違うことに気付きました。もっと違う所もありますが,外横線の形状を比べた方が簡単です。

 外横線の違いは次の通りです。
 ①フトジマナミシャク  ・・・外横線が細かく,くねくねと曲がっています。
 ②フタトビスジナミシャク・・・外横線は,それほど細かく曲がりません。

 以前のフタトビスジナミシャクの記事は<こちら>です。

フトジマナミシャク
水矢印(中横線)と桃矢印(外横線)の形状が違うフトジマナミシャク。
この様にくねくねと曲がっている方がフトジマナミシャクです。 2011/11/30

 私のHP「北茨城・勿来 周辺の博物誌」→「シャクガ科 ナミシャク亜科1」に掲載した画像の名前を「フタトビスジナミシャク」から「フトジマナミシャク」と近日中に改めさせて頂きます。
 HPを作成しているときには,蛾の同定は駆け出しでした。それで見極め不足のため,いくつか同定の間違いがあり気付き次第訂正しております。

フタトビスジナミシャク
中横線も外横線もどちらもくねくね曲がらないフタトビスジナミシャク。 2011/04/30

 科名 シャクガ科ナミシャク亜科
 和名 フトジマナミシャク
 大きさ 開張17~22mm,前翅長15mm(ずれが大き過ぎます。) 
 食餌動植物 幼虫はニンジン,ミツバ,アブラナ科野菜,センダングサの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島
 出現月(羽化する月) 6~7月,9~11月
 特徴 フタトビスジナミシャクに似ていてポイントが分からないと迷います。

フトジマは 外横線が くねくねと

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tag : フトジマナミシャク

ギンモントガリバ

2014年11月12日(水)
ギンモントガリバ   撮影日:2011/6/19 場所:勿来の関

 カギバガ科トガリバガ亜科のギンモントガリバを紹介します。
 腎状紋と小さな環状紋の大きさを見てオオバトガリバに似ていると感じました。
 でもそれにしては何か変だと思いました。
 ①外横線付近から外縁に向けて,白黒の斑模様がある翅脈が見られます。
 ②前翅付け根付近に1対の白点があります。
 これらの点に気付いて検索すると,ギンモントガリバであることが分かりました。

 ③この写真では確認できませんが,腹部背面に大きな黒い毛束があるそうです。
ギンモントガリバ
外横線から外縁に向かう白黒の筋が目立つギンモントガリバ。落ち着いた色彩の品がある蛾です。

 科名 カギバガ科トガリバガ亜科
 和名 ギンモントガリバ
 大きさ 開張39~47mm 
 食餌動植物 分かっていません。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 5~7月
 特徴 腹部背面第3節に大きな黒色の毛束があります。

ギンモンは 白黒の筋 目立ちます

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tag : ギンモントガリバ

ホソトガリバ

2014年11月11日(火)
ホソトガリバ   撮影場所:勿来の関

 カギバガ科トガリバガ亜科のホソトガリバを紹介します。
 1番目と3番目の写真を撮っていたお陰で,オオバトガリバとの違いがはっきりと分かりました。
 1番目と2番目の両者の写真を見比べると,環状紋(黄矢印と桃矢印)の大きさの違いに気付くことと思います。
ホソトガリバ
下のオオバトガリバの写真と比べると環状紋が大きい(黄矢印)ホソトガリバ。 2011/6/13
 環状紋(黄矢印と桃矢印)の大きさが同定するときのポイントなのです。
 ①ホソトガリバ ・・・大きいです。(黄矢印)
 ②オオバトガリバ・・・小さいです。(桃矢印)

オオバトガリバ
上のホソトガリバの環状紋は大きいのに
このオオバトガリバのものはよく見ないと分からないほど小さい環状紋です。 2014/6/20

 内横線や中横線の曲がり具合に注目しているサイトがあります。しかし,はっきりと線が現れている個体なら区別がつくでしょうが,この写真のような個体ですとはっきりと分かりません。
 環状紋の大きさで同定するのが間違いないと思われます。
 オオバトガリバは間にバが入り,ホソトガリバは間にバが入りません。

ホソトガリバ
明かりに飛来して,そのまま居過ごすホソトガリバ。環状紋が大きいのでホソトガリバです。 2013/6/15

 科名 カギバガ科トガリバガ亜科
 和名 ホソトガリバ
 大きさ 開張44~50mm 
 食餌動植物 幼虫はクヌギ,コナラの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州
 出現月(羽化する月) 5~6月,7~8月
 特徴 オオバトガリバに似ていますが環状紋が大きいです。

大きいな 環状紋で 分かります


ホソトガリバ開張(mm)】 前翅長20-24分布】 北海道,本州,四国,九州
出現月】5-6,7-8 食餌植物】クヌギ
ホソトガリバ(Tethea octogesima octogesima)に似るが、本種より前翅が細い点、環状紋が大きい点、内横線の形状などで区別できる。
ホソトガリバ 開張 ♂:44~48mm ♀:47~50mm
分布 北海道,本州,四国,九州 出現期 5~8月 エサ 樹液,腐った果実など
幼虫はブナ科(クヌギ,コナラ)の葉を食べる。

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tag : ホソトガリバ

オオバトガリバ

2014年11月10日(月)
オオバトガリバ   撮影日:2014/6/20 場所:勿来の関

 カギバガ科トガリバガ亜科のオオバトガリバを紹介します。
 よく似ているホソトガリバとの違いが分からず2011年から困っていましたが,今日(2014年11月10日),やっと違いが分かりました。
 違いが分かったのは,私がオオバトガリバとホソトガリバの写真を偶々撮っていたからです。両者の写真を見比べて初めて,違いに気付きました。
オオバトガリバ
3年間,同定できずにいましたが,やっと違いに気付き同定できたオオバトガリバ
 2番目の写真を見て下さい。前翅中央前縁寄りに楕円形の紋(腎状紋)があります。その上(頭の方)にとても小さな白っぽい点(環状紋)があります。この大きさがポイントなのです。
 両者の環状紋の大きさ(これが同定のポイントです。)
 ①オオバトガリバ・・・小さいです。
②ホソトガリバ ・・・大きいです。

オオバトガリバ
見分ける大事なポイントの環状紋紋は大変小さいオオバトガリバ。このように環状紋が小さい種はオオバトガリバです。
 明日,ホソトガリバの紹介をしますので環状紋の大きさの違いが即座に理解されることでしょう。
 私はオオバトガリバをオオトガリバと覚えていたときがありました。
 それに対して,ホソトガリバはホソバトガリバとはいいません。

オオバトガリバ
胸部の真上は,何故か毛がすくなくなっているオオバトガリバ。

 科名 カギバガ科トガリバガ亜科
 和名 オオバトガリバ
 大きさ 開張41~50mm 
 食餌動植物 幼虫はクヌギ、ミズナラの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 6~7月
 特徴 ホソトガリバに似ますが環状紋が小さいです。

小さいぞ 環状紋が 決め手なり

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tag : オオバトガリバ

リンゴケンモン

2014年11月9日(日)
リンゴケンモン   撮影場所:勿来の関

 ヤガ科ケンモンヤガ亜科のリンゴケンモンを紹介します。
 オオケンモンと似ていて同定するのに困っていました。つい最近,両者の違いを見つけやっと同定することができました。
リンゴケンモン
黄矢印の所にある紋様の違いに気付きやっと,リンゴケンモンだと同定することができました。
 リンゴケンモンとオオケンモンの違い。
 ※黄矢印の部分にある紋様が違います。
 ①リンゴケンモン・・・人が手を少し左右に開いて立っているように見えます。ただ,頭の上部が欠けています。
   →黒い筋が目立ちます。
 ②オオケンモン・・・人が歩いているように見えます。頭の部分は,はっきりしていますが首の所がはっきりしません。
   →楕円形の紋が目立ちます。

リンゴケンモン
人が少し左右に手を開いて立っているように見えるリンゴケンモンの紋様。頭の上部付近が欠けています。
 このリンゴケンモンには,黒縦筋が3本あります。
 1本目は翅の付け根から外縁の方に向かっています。1番長い線です。
 2本目は黄矢印の斜め下の所にあります。
 3本目は1番右下の青矢印の所にあります。

リンゴケンモン
縁毛が長く生え揃っていないので擦れた個体と思われるリンゴケンモン。そのため黒褐色に見えるのだと思います。
 実は,もう一つこの蛾がリンゴケンモンだとした理由があります。4年間でリンゴケンモンの幼虫を見たことが合計3回ありますが,オオケンモンの幼虫は未だ一度も見ていないからです。

リンゴケンモン幼虫
黒い地に橙色の筋と白い斑点がある奇麗なリンゴケンモンの幼虫。体に比べて不釣り合いなほど長い毛があります。
しかも,その毛は少し縮れています。オオケンモンの幼虫は未だ見たことがありません。

リンゴケンモン幼虫

 科名 ヤガ科ケンモンヤガ亜科
 和名 リンゴケンモン
 大きさ 開張45~50mm 
 食餌動植物 幼虫はアキニレ,ハルニレ,サクラ,リンゴ,ナシ,モモ,ヤナギ,キヌヤナギの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州
 出現月(羽化する月) 5~6,8~10月
 特徴 オオケンモンと似ていて黒い縦筋が3本あります。

目立ちます 黒縦筋が 3本も

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tag : リンゴケンモン

トガリエダシャク

2014年11月8日(土)
トガリエダシャク   撮影場所:勿来の関

 シャクガ科エダシャク亜科のトガリエダシャクを紹介します。
 このトガリエダシャクを見て異様な感じを持ちました。というのは後翅の翅頂が長方形の角のような形をしていたからです。
トガリエダシャク
雄も雌も触角は櫛歯状ですが,雄の枝の方が長いトガリエダシャク。 2012/5/20
 命名者はこの様子を上手く捉えてトガリエダシャクと名付けたのでしょう。この蛾は雄も雌も触角は櫛歯状ですが雄の方が枝が長いそうです。
 どちらかといえば大きい部類に入る蛾で形が面白いので好きな蛾の一つです。

トガリエダシャク
後翅翅頂が長方形の角のような形をしていて異様な感じを受けるトガリエダシャク。その角が四角で尖っているのでトガリエダシャクと名付けたのでしょう。 2012/8/22
 幼虫の食餌植物はミツバアケビ・アケビで勿来の関では普通に分布している植物ですのでトガリエダシャクにとって恵まれた環境と言えます。しかし,その割には見られる機会が多くありません。

トガリエダシャク
春型と夏型では夏型の方が濃い色をしているそうですが,同じ夏型でもこの写真のように薄い色のもいるトガリエダシャク。 2011/8/20

 科名 シャクガ科エダシャク亜科
 和名 トガリエダシャク
 大きさ 開張30~39mm 
 食餌動植物 幼虫はアケビ,ミツバアケビの葉を食べます。
 分布 本州,四国,九州,西表島
 出現月(羽化する月) 4~8月
 特徴 触角は♂♀とも櫛歯状ですが, ♂のは長いそうです。

珍しや 後翅の先が 四角だぞ

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tag : トガリエダシャク

ニッコウナミシャク

2014年11月7日(金)
ニッコウナミシャク   撮影日:2014/11/07 場所:勿来の関

 シャクガ科ナミシャク亜科のニッコウナミシャクを紹介します。
 昨晩も満月に近い月の明かりで明るい夜でしたので,あまり期待せず探していると床の上に見た覚えのある蛾が止まっていました。
ニッコウナミシャク
今年で2度目の出会いとなったニッコウナミシャク
 ニッコウナミシャクという名前も紋様も特徴ある蛾なので覚えていました。おそらく日光の近くで発見されたのでこの名が付いているのでしょう。

ニッコウナミシャク
前翅長18~19mmと中くらいの大きさのニッコウナミシャク。
 この蛾を載せているサイトはあまりありませんので珍しい蛾だと思われます。私も2012年に見ただけで今回で2度目の出会いです。
 この蛾を見ていると,鉢巻きをして髭の生えたむくつけき男が口を開けた表情に見えてしまいます。

ニッコウナミシャク
歯を出して鉢巻きをした人の顔に見えるニッコウナミシャク。

 科名 シャクガ科ナミシャク亜科
 和名 ニッコウナミシャク
 大きさ 開張32~35mm ,前翅長18~19mm
 食餌動植物 分かっていません。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 9~10月
 特徴 この蛾の掲載サイトは非常に少ないです。

歯を出して 鉢巻きをした 人に見え

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tag : ニッコウナミシャク

キトガリキリガ

2014年11月6日(木)
キトガリキリガ   撮影日:2014/11/06 場所:勿来の関

 ヤガ科ヨトウガ亜科のキトガリキリガを紹介します。
 昨晩は満月に近い月夜で明るい夜でした。このような月夜の明日は,蛾の飛来は期待できません。外灯の明かりに飛来しなくても雌を探すには十分な明るさだからです。
キトガリキリガ
茶色が薄く今までのキトガリキリガとは感じが違っていた雌のキトガリキリガ
 案の定,建物の中には宿泊中のケンモンミドリキリガ・アオバハガタヨトウ・ナカジロトガリバなどが見られただけでした。念のためにと,丁寧に探し始めると隅の方に2本横筋のあるキリガ類が見つかりました。何枚か撮った後,写しやすい場所に移動させようとしてアカマツの葉を体の下に入れ足に引っかけて運ぼうとすると逃げ出されてしまいました。下に落ちた辺りを探しても見つかりません。
 それでも諦めず壁や床の上を探していると,床の上に居る先ほどの蛾を見つけました。

キトガリキリガ
前翅長も18mmと大きいのでキトガリキリガ雌だと思われます。
 この蛾は前に写したことがあるので,私のHP「北茨城・勿来 周辺の博物誌」→「ヤガ科 キリガ類」や私が投稿しているブログで「キトガリキリガ」を探しました。すると,紋様は似ているのですが色の濃さが違うのです。外のサイトの画像でも,濃い方のものは沢山あるのに,この写真のような色の薄い画像はあまりありません。それもそのはずです。色の薄い方は雌なので明かりにほとんど飛来してこないからです。
 色の外に雌だと裏付けるものがもう一つあります。それは,前翅長です。18mmありました。雄の方は小さく,大きくても17mmと思われるからです。
 以前の「キトガリキリガ」のブログ記事は<こちら>です。

キトガリキリガ
このキトガリキリガ雌も円らな大きい瞳なので可愛いです。

 科名 ヤガ科ヨトウガ亜科
 和名 キトガリキリガ
 大きさ 開張♂:28~34mm,♀:33~37mm ,前翅長18mm
 食餌動植物 幼虫はナシ,クヌギ,アベマキ,アラカシ,サクラ類の葉をを食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 10~12月
 特徴 ウスキトガリキリガに似ますが、前翅外縁がギザギザしません。
     雌は茶色でも雄の焦茶色・茶色と比べると,淡い色をしています。

雌の方 雄と違って 淡い色

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tag : キトガリキリガ

カブラヤガ

2014年11月5日(水)
カブラヤガ   撮影場所:勿来の関

 ヤガ科モンヤガ亜科のカブラヤガを紹介します。
 花壇の仕事をしていたとき,マリーコールドの苗が根際から切られていることがありました。誰の仕業か分からないでいると先輩が
「それはヨトウムシの仕業です。近くを探すとカブトムシの幼虫のようなものが見つかりますよ。」
と教えて下さいました。近くを探すと丸々と太った幼虫が見つかりました。
カブラヤガ
縁毛がほとんど無いので擦れたカブラヤガ雄です。2011/09/26
 この幼虫は昼間は地面近くに隠れていて,夜になると出て来て葉を食べてしまうのです。だから,ヨトウムシと呼ばれたり,ときには根際をかじり,せっかく大きくなってきた苗を駄目にしてしまうのでネキリムシとも呼ばれたりしています。

カブラヤガ
触角が櫛歯状なのでカブラヤガの雄です。
この個体は縁毛が生え揃っているので羽化後あまり時間が経っていないことが分かります。2013/10/07

 去年までは雄ばかりでしたが,今年は珍しく雌が明かりに飛来して来ました。自然界で雌は子孫を残すために慎重に行動しているようで,明かりに集まってくるのは,ほとんど雄ばかりです。
 何故,雄雌が分かったかといえば触角が櫛歯状か糸状かで雄雌が分かるからです。
雄は櫛歯状の触角を持っていて,雌は糸状なのです。

カブラヤガ
触角が糸状なのでカブラヤガの雌です。雌が灯火に飛来するのはあまり無いことなので珍しいことです。2014/10/31

 科名 ヤガ科モンヤガ亜科
 和名 カブラヤガ
 大きさ 前翅長16~20mm
 食餌動植物 幼虫はマメ科、イネ科、アブラナ科、サトイモ科、シソ科、セリ科、バラ科、ナス科、キク科、ユリ科、ネギ科、ウリ科など、さまざまな植物を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島,沖縄
 出現月(羽化する月) 4~5月,7~10月
 特徴 幼虫は昼間,地表に潜み夜間,植物に上がって葉を食べます。
     草花や作物の苗の根際を切断するのでネキリムシと呼ばれています。
     ♂の触角は櫛歯状です。

雄雌は 髭の様子を 見りゃ分かる

カブラヤガ 雌が来るとは 珍しや


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tag : カブラヤガ

10月に見られた植物6

2014年11月04日(火)
10月に見られた植物6   撮影日:2014/10/10~10/26 場所:勿来の関

 10月に見られた植物を紹介します。
ニシキギ
①ニシキギ(ニシキギ科)
若い枝は緑色で上下左右に4稜(板状の翼)があります。秋の紅葉が錦のように奇麗なのでニシキギと名付けられました。

センリョウ
②センリョウ(センリョウ科)
枝先に赤い実をつけます。葉は対生で鋸歯があります。マンリョウの葉は波状で,実が葉の下につくので区別がつきます。

ナギナタコウジュ
③ナギナタコウジュ(シソ科)
全草にきつい臭み(図鑑には香とあります)があります。淡紫色の花を一方向につける様子を長刀(なぎなた)に見立ててナギナタコウジュと呼ばれています。

ノキシノブ
④ノキシノブ(ウラボシ科のシダ植物)
木の幹や岩の上などに着生するシダ植物で,花は咲きません。葉の裏には2列に並んだ胞子嚢があります。
ノキシノブ
④葉を裏返しにするとノキシノブの2列に並んでいる胞子嚢が見られます。(ウラボシ科のシダ植物)

アキノキリンソウ
⑤アキノキリンソウ(キク科)
枝の上部に黄色い花を多数つけます。

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tag : 10月に見られた植物6

10月に見られた植物5

2014年11月03日(月)
10月に見られた植物5   撮影年:2014/10/25,10/27 場所:勿来の関

 10月に見られた植物を紹介します。
ツワブキ
①ツワブキ(キク科)と紅葉したドウダンツツジ(ツツジ科)
毎年今頃になると太平洋の崖に沿ってこのツワブキが咲き誇ります。香がよい黄色い花を咲かせます。葉に艶があるから艶蕗(ツヤブキ)と呼んでいたのが訛ってツワブキになったと思われます。

センブリ
②センブリ(リンドウ科センブリ属)
花弁には青い筋があり,緑色の蜜腺からは何本もの毛が生えています。青い葯・2つに裂けた白い柱頭・青筋のある花弁から清楚な感じを受けます。

キッコウハグマ
③キッコウハグマ(キク科)
白い花弁の先がねじれて曲がっていて風車のように見え,桃色に染まった雌しべが,花の美しさを強調しているので好きな野草の一つです。キッコウハグマは3つの小花が集まって一つの花を構成しています。

ゲンノショウコの実
④ゲンノショウコ(フウロソウ科)の実
 実は5裂し,裂片は1個ずつ種子を巻き上げます。この形が御輿の屋根に似ているので御輿草ともいわれます。種子が熟すと赤い萼や御輿の屋根形になる実の形が面白い植物です。
ゲンノショウコの花には,花弁の縞模様・青紫色の葯・紅色の雌しべがあって奇麗<以前の記事はこちら>です。

アメリカイヌホオズキ
⑤アメリカイヌホオズキ(ナス科)
北アメリカ原産のくさです。イヌホオズキは白い花を咲かせますが,アメリカイヌホオズキは淡紫色または白い花をつけます。この写真の花は白くないのでアメリカイヌホオズキと分かります。

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tag : 10月に見られた植物5

オオバコヤガ

2014年11月02日(日)
オオバコヤガ   撮影日:場所:勿来の関

 ヤガ科モンヤガ亜科のオオバコヤガを紹介します。
 オオバコヤガとコウスチャヤガは似ていて同定は難しいです。最初の写真はオオバコヤガの雄です。触角が櫛歯状でないのでコウスチャヤガ雄ではありません。典型的なオオバコヤガ雄の写真です。
オオバコヤガ
典型的なオオバコヤガ雄。赤矢印は二重の内横線,青矢印は外横線を指しています。
黄矢印は翅脈で切られたいびつな環状紋を指しています。 2011/05/09

 大きな違いは,環状紋(黄矢印)の形です。オオバコヤガの環状紋は黄矢印で示したように翅脈で切られています。そもそも楕円形に似た形が翅脈で切られているので,さらにいびつな形になっています。
 一方,2枚目の写真のようにコウスチャヤガの環状紋(黄矢印)は円に近い形をしています。

オオバコヤガ
比較するために昨日のコウスチャヤガ雄の写真を掲示しました。
黄矢印は環状紋を桃矢印は三角紋を指しています。 2011/06/12

 二つ目の大きな違いは,環状紋と腎状紋の間に三角紋(桃矢印)があるのがコウスチャヤガ雄です。
 オオバコヤガ雄の特徴は次の通りです。
 ①環状紋が翅脈で切られ円くありません。
 ②環状紋と腎状紋の間に線でかかれた三角紋がありません。

 最後の写真の蛾は,どちらか考えてみましょう。
 ・環状紋が翅脈で切られています。
 ・環状紋と腎状紋の間に線でかかれた三角紋がありません。
 ・触角が棒状なので,これでオオバコヤガ雄に決定的です。

オオバコヤガ
オオバコヤガ雄。赤矢印は内横線,黄矢印は翅脈で切られているいびつな環状紋,青矢印は外横線を指しています。 2014/10/25

 科名 ヤガ科モンヤガ亜科
 和名 オオバコヤガ
 大きさ 開張35~46mm
 食餌動植物 幼虫は多食性でタデ科・イラクサ科・サクラソウ科など様々な植物を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬,屋久島,沖縄
 出現月(羽化する月) 4~7月,9~10月
 特徴 コウスチャヤガと似ていて区別が難しいです。
     環状紋はいびつな形をしています。

オオバコは 環状紋が いびつなり


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tag : オオバコヤガ

コウスチャヤガ

2014年11月01日(土)
コウスチャヤガ   撮影場所:勿来の関

 ヤガ科モンヤガ亜科のコウスチャヤガを紹介します。
 長い間,コウスチャヤガとオオバコヤガが似ていて区別がつかないでいました。やっと今日(2014年11月1日),違いを見つけました。
 コウスチャヤガの雄を探すには触角を見れば分かります。
 ①櫛歯状なら雄です。(雌は棒状です。)
コウスチャヤガ
今までオオバコヤガと思っていましたが,触角を見て間違いに気付きました。
触角が櫛歯状なのでコウスチャヤガの雄と分かりました。  2011/06/12

 この時点において私のHP「北茨城・勿来 周辺の博物誌」の訂正をしなければ成りません。「ヤガ科 モンヤガ亜科 フサヤガ亜科」において最初の写真をオオバコヤガにしていたのでコウスチャヤガと近いうちに改めます。

コウスチャヤガ
雌の同定は難しいですが,焦茶色で環状紋が,ほぼ円いことからコウスチャヤガ雌としました。  2013/05/23
 ところで,コウスチャヤガ雌の同定の根拠は,次のようにしました。
 ①焦茶色か紫褐色のものが多いです。
 ②環状紋(黒点の外側にある紋)が,ほぼ円い形をしています。

コウスチャヤガ
円らな大きい目をしているので可愛く見えるコウスチャヤガ雌。  2013/05/23
コウスチャヤガ
雄と違って棒状の触角を持つコウスチャヤガ雌。  2013/05/23

 科名 ヤガ科モンヤガ亜科
 和名 コウスチャヤガ
 大きさ 開張35~37mm
 食餌動植物 幼虫は多食性で低草本類を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現月(羽化する月) 5~7月,9~10月
 特徴 雄の触角は櫛歯状なので,似ているオオバコヤガと区別がつきます。
     環状紋は円に近い形をしています。

雄だけは 櫛歯の触角(ひげ)で 見分けられ

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tag : コウスチャヤガ

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