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ホシヒメホウジャク

2014年9月29日(月)
ホシヒメホウジャク   撮影場所:北茨城市・勿来の関

 スズメガ科ホウジャク亜科のホシヒメホウジャクを紹介します。
 カワチ薬局に用があって行くと東側ドアの天井に見慣れた蛾がぶら下がっていました。天井が高くてピントがあった写真が撮れないので網で捕ることにしました。近付く網に驚いて逃げるかと思いましたが,網に掴まってくれたので写真を撮ることができました。
 この場所は田の真ん中で食餌植物のヘクソカズラが,近くには生育していません。
 しかし,北に200m離れた大北川の河岸には草木が生い茂っているので,そこから飛んできたものと思われます。
ホシヒメホウジャク
天井にぶら下がっているホシヒメホウジャクを網に掴ませてそっと下ろしました。おとなしくしている間に写真を撮りました。
半円状のものが左右に2つずつ前翅から出ていますが,それは後翅がはみ出ているからです。 2014/09/30

 フタコブラクダのように前翅前縁から出ている部分は後翅です。
 この蛾はハチドリのように空中で羽ばたきながら止まって花の蜜を吸います。
 私の推論ですが,クロホウジャク・フリッツェホウジャクは後翅の付け根の方が橙色でホシヒメホウジャクに似ています。これはそれらの蛾が,ホシヒメホウジャクとホシホウジャクに擬態しているからだと思うのです。

ホシヒメホウジャク
後翅が橙色で目立つ色をしているホシヒメホウジャク。 2012/05/05
 ホシヒメホウジャクとホシホウジャクの食餌植物はヘクソカズラです。その植物の葉・茎を揉むと嫌な匂いがします。毒の成分があるからそのような匂いがします。この毒をホシヒメホウジャクとホシホウジャクは体に溜め込んで天敵から身を守っていると思うのです。
 食べても上手くないことを強調するために後翅をわざわざ目立つ橙色にしているのでしょう。この点を利用しているのがクロホウジャクとフリッツェホウジャクだと私は思っています。

ホシヒメホウジャク
大きくて円らな瞳が可愛いホシヒメホウジャク。 2012/05/05

 科名 スズメガ科ホウジャク亜科
 和名 ホシヒメホウジャク
 大きさ 開張35~40mm
 食餌動植物 幼虫はヘクソカズラの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州
 出現月(羽化する月)6~7,8~10月
 特徴 成虫は昼行性で花の蜜を吸います。

空中に 止まって花の 蜜を吸う

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tag : ホシヒメホウジャク

ギンモンシマメイガ

2014年9月29日(月)
ギンモンシマメイガ   撮影日:2014/09/29 場所:勿来の関

 メイガ科シマメイガ亜科のギンモンシマメイガを紹介します。
 建物の中の壁に小さい蛾が止まっています。2つの白い紋との間に赤い紋がある奇麗な蛾です。
 白い紋を銀に見立ててギンモンシマメイガと名付けたように思われます。
ギンモンシマメイガ
前翅長8mm程度のギンモンシマメイガはスズメバチ科の巣に卵を産むというのですから驚きます。
孵化した幼虫は巣を食べるそうです。スズメバチの仲間が殖えすぎないように上手く造られていることに感心します。

 驚くことにこの蛾の幼虫がスズメバチ科の巣を食べるというのです。
 いつどのように進入して卵を産むのか知りたいものです。あるブログを読んでいたら女王バチが1匹で巣を作っているときではないかと考えている方がおられました。でも,どのようにして巣のありかが分かるのでしょうか。

ギンモンシマメイガ
白い紋を銀に見立てて命名されたと思われるギンモンシマメイガ。
 最初の写真を見ると触角が胸部・腹部に乗っています。このような習性が見られるのはメイガ科・ツトガ科に多いです。

 この蛾がいなければスズメバチが殖えすぎて困ったことになってしまいます。自然界はある種類ばかり数が増えないように上手く造られていると感心してしまいます。

ギンモンシマメイガ
触角を胸部や腹部に乗せている蛾の多くはメイガ科・ツトガ科に多いギンモンシマメイガ。

 科名 メイガ科シマメイガ亜科
 和名 ギンモンシマメイガ
 大きさ 開張16~20mm
 食餌動植物 幼虫はスズメバチ科の巣を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,屋久島
 出現月(羽化する月)7~8月
 特徴 触角は雄が微毛状,雌が糸状です。

幼虫が スズメバチの巣 食べるとは

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tag : ギンモンシマメイガ

ナガサキアゲハ

2014年9月28日(日)
ナガサキアゲハ   撮影日:2014/09/28 場所:北茨城市

 アゲハチョウ科のナガサキアゲハを紹介します。
 北茨城市内のある所に所用で出かけました。車から降り周りを見回すと,大きくて黒いチョウがアケビの蔓に止まりました。高くて無理かなと思いましたが,この機会を逃したらいつ会えるか分からないのでコンバクトデジタルカメラのスームを最大にして写しました。
ナガサキアゲハ
日光が当たっている部分だけ青く光っているナガサキアゲハ。とても大きく驚きました。
 一見,カラスアゲハに似た翅色をしていますが,カラスアゲハよりずっと大きな感じがしました。
 しかし,それよりも大きな違いを見つけ驚きました。アゲハチョウ科に特有の尾状突起が無いことに気がつきました。これが同定のヒントになりナガサキアゲハだと分かりました。

ナガサキアゲハ
アゲハチョウ科に特有の尾状突起が無いナガサキアゲハ。そのお陰で同定が楽になりました。
 ナガサキアゲハは南方系のチョウですが,分布はどんどん北上しています。2007年には茨城県南西部で多数確認されています。最近では宮城県でも見つけられています。そして,今日(2014年9月28日),私は北茨城市で見つけました。
 このナガサキアゲハは温暖化の指標種として注目されています。
 博物学者シーベルトが長崎で見つけたのがナガサキアゲハの名の由来です。

ナガサキアゲハ
温暖化の指標種となっているナガサキアゲハ。
北茨城市・いわき市・宮城県で見つかっているので,分布はかなり北上しています。


 科名 チョウ目アゲハチョウ科
 和名 ナガサキアゲハ
 大きさ 前翅長60~80mm
 食餌動植物 幼虫はミカン,ダイダイ,カラタチ・ユズなどの葉を食べます。
 分布 本州(関東以西)現在,宮城県で成虫確認,四国,九州,沖縄
 出現期4~9月(本州),3~11月(南西諸島)
 特徴 成虫は花の蜜を食べます。

大きくて カラスに似てる アゲハかな

突起無く 表に目立つ 紋も無し


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tag : ナガサキアゲハ

ホシベッコウカギバ

2014年9月25日(土)
ホシベッコウカギバ   撮影場所:北茨城・勿来の関

 カギバガ科のホシベッコウカギバを紹介します。
 このホシベッコウカギバとの最初の出会いは北茨城市水沼ダムでした。ここには道路に沿って食餌植物のヤマボウシが5本植えられているから観察されたのでしょう。その1年後,勿来の関でも観察されました。
ホシベッコウカギバ
この蛾がカギバガ科だとは見当も付かずなかなか探せなかったホシベッコウカギバ。 2011/06/12
 勿来の関でも,3箇所でヤマボウシが見られます。そのうちの1箇所は外灯に近い場所です。大きなクマノミズキも1本生育しています。それから3年間待っても見られないので,勿来の関から姿を消してしまったのだと諦めていた今年,とうとう見つけることができました。生物の生命力はそんなに脆くはないのですね。

ホシベッコウカギバ
シャクガ科に属する蛾だとばかり思っていたホシベッコウカギバ。 2010/09/29
 この蛾の名前調べには,時間が掛かりました。それはシャクガ科を探していたからです。ところが,この蛾はカギバガ科に属する蛾だったのです。ですから,シャクガ科をいくら探しても見つかるはずは無かったのです。
 翅頂が鉤(かぎ)状に曲がっていればカギバガ科だと簡単に予想がつきますが,全く曲がっていないので見当も付かない蛾でした。
 これがいい経験になり,シャクガ科に似ている「ヒトツメカギバ・フタテンシロカギバ」の名前探しに生かすことができました。

ホシベッコウカギバ
翅が半透明のホシベッコウカギバ。 2014/09/26

 科名 カギバガ科
 和名 ホシベッコウカギバ
 大きさ 開張25~35mm
 食餌動植物 幼虫はクマノミズキ,ヤマボウシを食べます。
 分布 本州,四国,九州,対馬
 出現期(羽化する月)5~9月
 特徴 雌は斑紋が淡褐色です。翅は半透明です。

翅頂が 曲がらずこれで カギバガ科

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tag : ホシベッコウカギバ

ウラギンシジミ

2014年9月26日(金)
ウラギンシジミ   撮影場所:勿来の関

 シジミチョウ科のウラギンシジミを紹介します。
 ウラギンシジミに初めて出会ったのは,福島県いわき市にある四時川渓谷でした。そのときにはこんな山奥に来なければ居ないのだと思ってしまいました。
 けれども,食餌植物がフジ・クズなので勿来の関でも観察されるはずだと思っていましたら予想通り確認することができました。

 いつものように,勿来の関歩道を歩いていると,未だ見たことがないウラギンシジミの雌がクズの葉から飛び立ちすぐ近くに止まりました。秋の彼岸の頃でめっきり涼しくなりました。日光が当たり体を暖めるのによい所に止まったウラギンシジミは,翅をゆっくりと開き始めました。全開したときにパチリパチリと撮り続けました。
ウラギンシジミ♀
青黒い翅の中央に白い紋があるウラギンシジミ雌。ほとんど見かけることはありませんでした。 2014/09/21
 ウラギンシジミの幼虫はクズやフジの葉を食べるのでなく,花・蕾を食べます。シジミチョウ科の多くの幼虫は葉でなく花や蕾を食べる習性があります。
 しかし,勿来の関では花の時期は既に終わっています。ですから,もう産卵は済ましているのでしょう。

ウラギンシジミ♂
普通に見かけるウラギンシジミ雄。狂ったような飛び方をし,白かったらウラギンシジミです。 2014/09/10
 ウラギンシジミの雌を見てから3日後に,今度はヒメコウゾの葉上で,その終齢幼虫を見つけました。尾端には角が2本あります。実は,角がある方が頭でなく,無い方が頭だと知ったのは後からでした。カタツムリに似ているので角がある方が頭に見えてしまいます。

ウラギンシジミ終齢幼虫
カタツムリのように2本の角があるのでこちらが頭に見えるウラギンシジミ終齢幼虫。 2014/09/24
 終齢幼虫は驚くとその角から花火のような突起物を出すのだそうです。それが分かっていれば終齢幼虫の体に触って確かめることが,できたのにと思うと残念でなりません。

ウラギンシジミ終齢幼虫
青矢印で示した所が頭のウラギンシジミ終齢幼虫。驚くとこの角から花火のような突起を出すのだそうです。 2014/09/24

 科名 シジミチョウ科
 和名 ウラギンシジミ
 大きさ 前翅長15~24mm
 食餌動植物 幼虫はフジ・クズなどの花や蕾を食べます。
 分布 本州(関東以西),四国,九州,沖縄
 活動時期3~4,6~10月
 特徴 成虫は腐った果実,獣糞,死骸に集まります。
     成虫で越冬します。

シジミチョウ 花や蕾を 食べ育つ


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tag : ウラギンシジミ

シロマダラノメイガ

2014年9月24日(水)
シロマダラノメイガ(擬態される蛾)   撮影場所:勿来の関

 ツトガ科ノメイガ亜科のシロマダラノメイガを紹介します。
 他人のそら似というのでしょうか。スカシノメイガの紋が少し複雑になったような感じです。
 そのように感じるのは,外縁に沿って円い紋が幾つも並んでいるからです。大きく口を開けた鳥の紋様は互いに似ています。
 今日まで,続けて似た紋様の蛾について紹介してきましたが,この記事を書いていている途中に,どれらがどの種の蛾に擬態しているか気が付きました。
シロマダラノメイガ
似た紋様の蛾が4種類います。その中で食餌植物の毒を体に溜め込むのはシロマダラノメイガです。 2014/05/31
 スカシノメイガの幼虫がクワ・コウゾを食べるのに対して,シロマダラノメイガの幼虫はガガイモ科,キョウチクトウ科の植物を食べます。
 ガガイモ科はキョウチクトウ科と共通の系統に属すことが明らかになったため、
APG分類体系ではキョウチクトウ科に含めています。

シロマダラノメイガ
毒を溜め込んだシロマダラノメイガに擬態することにより捕食者に食われずにすむのを上手く利用していと思われます。 2014/05/31 2011/08/09
 ところで,ガガイモもキョウチクトウも有毒な植物です。それらの植物を食べるシロマダラノメイガは体内に毒を溜め込んでいると思われます。これは丁度,ウマノスズクサの毒を溜め込むジャコウアゲハと同じです。
 即ち,アゲハモドキがジャコウアゲハに擬態して捕食者から身を守っているのと同じく,チビスカシノメイガ・クワノメイガ・スカシノメイガはシロマダラノメイガに擬態していると思われます。

シロマダラノメイガ
何故似た紋様の蛾が存在するのかやっと訳が分かったシロマダラノメイガ。 2014/05/31 2011/08/09

 科名 ツトガ科ノメイガ亜科
 和名 シロマダラノメイガ
 大きさ 開張20~23mm
 食餌動植物 幼虫はガガイモ科,キョウチクトウ,リュウキュウテイカカズラ,フウセントウワタを食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現期(羽化する月)5~8月
 特徴 スカシノメイガ・チビスカシノメイガ・クワノメイガと似ています。

毒を食う シロマダラ似で 身を守る

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tag : シロマダラノメイガ

スカシノメイガ

2014年9月24日(水)
スカシノメイガ   撮影場所:勿来の関

 ツトガ科ノメイガ亜科のスカシノメイガを紹介します。
 続けて3回似た紋様の蛾について紹介しますが,よくもまあ似た紋様の蛾が3種類もいるものだと驚いてしまいます。
 でも,今回のスカシノメイガは独特の紋様が後翅にあるので同定しやすい蛾です。
スカシノメイガ
後翅にM字を崩して書いたような紋があるので似ていても同定しやすいスカシノメイガ。 2012/06/09
 後翅外縁と外横線近くにM字を崩して書いたような紋があるので,チビスカシノメイガ・クワノメイガと区別がつきます。
 紋様は鳥が大きく嘴(くちばし)を開いているようにも見えますし,体を曲げたワニが口を開けているようにも見えます。
 
 名前の由来は,紋様が透けて見えるのでスカシノメイガと名付けられたのでしょう。

スカシノメイガ
鳥がくちばしを開けているようにも体を曲げたワニが口を開けているようにも見えるスカシノメイガ。 2011/09/05

 科名 ツトガ科ノメイガ亜科
 和名 スカシノメイガ
 大きさ 開張24~27mm
 食餌動植物 幼虫はクワ・コウゾの葉を食べます。
 分布 北海道,本州,四国,九州,対馬
 出現期(羽化する月)5~8月
 特徴 チビスカシノメイガ・クワノメイガと似ています。

目印は 後翅にM字 形の紋

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tag : スカシノメイガ

クワノメイガ

2014年9月23日(火)
クワノメイガ   撮影年:2011 場所:勿来の関

 ツトガ科ノメイガ亜科のクワノメイガを紹介します。
 前回はチビスカシノメイガについて紹介しましたが,それに似ているクワノメイガを紹介します。
クワノメイガ
初めてこのクワノメイガを見る方にはチビスカシノメイガに似ていて迷うことと思われます。 06/12
 違いは3つあります。2枚目の写真を見て下さい。
 ①後翅において外縁から外横線(赤矢印)までの幅がチビスカシノメイガより狭いです。
 ②前翅翅頂付近に大小2つの白い楔紋(くさびもん)があります。
 ③青矢印の所に小焦茶紋があります。(少し斜めの方向から撮ると写ります。)

クワノメイガ
でも,3つの矢印で示した箇所に注目すればクワノメイガと分かります。特に,青矢印の所に小焦茶紋があるか注目して下さい。あればクワノメイガです。 09/22
 クワノメイガもチビスカシノメイガも外横線の内側は紋や筋が無く白いです。
 ①と②は両者を見比べないと分かりませんが,③の小焦茶紋があればクワノメイガです。

チビスカシノメイガ
上写真の赤矢印までの幅を見て下さい。このように幅広い方がチビスカシノメイガです。 08/09

 科名 ツトガ科ノメイガ亜科
 和名 クワノメイガ
 大きさ 開張21~24mm
 食餌動植物 幼虫はクワを食べます。
 分布 本州,四国,九州,対馬,屋久島,沖縄諸島
 出現期(羽化する月)5~9月
 特徴 チビスカシノメイガ・スカシノメイガと似ています。

目印は 後翅の帯が 幅狭い

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tag : クワノメイガ

チビスカシノメイガ

2014年9月22日(月)
チビスカシノメイガ   撮影場所:勿来の関

 ツトガ科ノメイガ亜科のチビスカシノメイガを紹介します。

 チビスカシノメイガ前翅紋様は鳥が翼を広げて飛んでいるように見え惹かれます。
 このチビスカシノメイガはクワノメイガ・スカシノメイガと似ていて,どこに目を付けたらよいのか迷ってしまいます。
チビスカシノメイガ
前翅に翼を広げた鳥の紋様が見えるチビスカシノメイガ。 2014/09/09
 でも,次のような違いがあるので同定することができます。
 ①後翅の外縁から桃矢印までの幅が前翅の青矢印までの幅より広くなっています。言い換えると桃矢印までの高さが水色矢印までの高さよりずっと高くなっています。
 ②クワノメイガもスカシノメイガもその幅は大体同じです。

チビスカシノメイガ
前翅と後翅の外縁からの高さの違い(桃矢印と水色矢印の先までの高さの違い)で区別がつくチビスカシノメイガ。 2014/09/09
 ツトガ科の蛾の多くは,このチビスカシノメイガのように触角を体の上に乗せて止まることが多いです。
 3種類の蛾の写真は<こちら>に載っていますので見比べて下さい。

チビスカシノメイガ
触角を体の上に乗せて止まっているチビスカシノメイガ。 2013/07/28

 科名 ツトガ科ノメイガ亜科
 和名 チビスカシノメイガ
 大きさ 開張23mm
 食餌動植物 幼虫はクワ、コウゾを食べます。
 分布 本州,四国,九州,対馬
 出現期(羽化する月)5~9月
 特徴 クワノメイガ・スカシノメイガと似ています。

目印は 後翅の帯が 幅広い

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tag : チビスカシノメイガ

9月に見られた昆虫

2014年9月21日(日)
9月に見られた昆虫   撮影年:2014 場所:勿来の関

 勿来の関周辺で9月に見られた昆虫を紹介します。

アオイトトンボ
①アオイトトンボ(アオイトトンボ科) 09/16
 青い大きな眼をしている可愛いイトトンボです。 

オンブバッタ
②オンブバッタ(オンブバッタ科) 09/18
 上に乗っている小さな方が雄で,下の方の大きい方が雌です。

ヤマトシジミ
③ヤマトシジミ(シジミチョウ科) 09/20
 ヤマトシジミ夏型の雌です。食草はカタバミです。

コカマキリ
④コカマキリ(カマキリ科) 09/17

コアオハナムグリ
⑤コアオハナムグリ(コガネムシ科)09/05
 ヒヨドリバナの花の上に居ます。

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tag : 9月に見られた昆虫

9月に見られた植物

2014年9月20日(土)
9月に見られた植物   撮影年:2014 場所:勿来の関②~⑥,いわき市関田①

 勿来の関周辺で9月に見られた植物を紹介します。

ジンジャー
①ジンジャー(ショウガ科) 09/11
 インド・マレーシア原産の植物で2mにもなります。花は香りがあります。 

ゲンノショウコ
②ゲンノショウコ(フウロソウ科) 09/17
 紅色の柱頭,青い葯と花弁の青筋が観察できて奇麗な花です。
 下痢止めの民間薬として有名で飲むとすぐに効き目があるのでゲンノショウコと名付けられました。
 東日本には白い花,西日本には紅紫色の花が多いです。

ツルニンジン
③ツルニンジン(キキョウ科) 09/15
 下向きに咲くので下の方から花の中が分かるように写しました。
 キキョウの仲間なので葉・茎などを傷つけると白い汁が出てきます。

アキノノゲシ
④アキノノゲシ(キク科) 09/17
 クリーム色の花を茎の先の方につける2m近くにもなる植物です。

ネジバナ
⑤ネジバナ(ラン科) 09/03
 勿来の関では何度も草刈りをするので今頃,花を咲かせています。
 左側にある花が左巻きで,右側にある花が右巻の花です。
 このように隣同士の花は花の向きが,逆になることが多いのです。

ギンリョウソウモドキ
⑥ギンリョウソウモドキ(イチヤクソウ科) 09/10
 ギンリョウソウと似ていて初めて出会う方には区別がつかないと思います。
 ギンリョウソウは5~8月にさきます。一方,ギンリョウソウモドキは8~9月に咲きます。
 それ以外に確実な見分け方は,黄矢印で示したように実をつけた茎(全部で3つあります。)を探すことです。近くに,これが残っていれば,ギンリョウソウモドキに間違いありません。
 欠点は全ての花が実をつけないことです。

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tag : 9月に見られた植物

9月に見られた昆虫

2014年9月18日(木)
9月に見られた昆虫   撮影年:2014 場所:勿来の関

 勿来の関で9月に見られた昆虫を紹介します。
ウラギンシジミ
①ウラギンシジミ(シジミチョウ科) 09/03
 翅の裏は名前から予想されますように白色です。
 クズなどの花に卵を産みます。

ウシアブ
ウシアブ
②ウシアブ(アブ科) 09/13
 緑色の複眼を持つアブです。その複眼を近付いて写すと模様が見えます。
 しかも,角度を変えると模様が変わり面白いです。
画像を拡大して見て下さい。

ツチイナゴ
③ツチイナゴの幼虫(バッタ科) 09/08
 目から涙が流れているように黒い筋があります。
 体には小黒点が無数にあります。

ツマジロカメムシ
④ツマジロカメムシ(カメムシ科) 09/18
 体長10mm以下の小さいカメムシです。
 縁にある白い紋がアクセントになって品のいいカメムシに見えます。

トンボの仲間
⑤トンボの仲間 09/17
 湿地でヒメアカネを観察していたら突然,姿を現し産卵を始めました。中央で頭を下にしています。
 名前がお分かりの方はコメント欄にお書きになって教えて下さい。

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tag : 9月に見られた昆虫

タケカレハ

2014年9月18日(木)
タケカレハ   撮影場所:勿来の関

 カレハガ科のタケカレハを紹介します。
 珍しい蛾ではありませんが,普通に見られる蛾ではありません。私は,2012年09月に見てから2年後の今年9月に観察しました。何と今年は2回も見ることができました。
タケカレハ
カレハガ科などという科があることすら分からなかったので探すのに苦労したタケカレハ。縁毛(外縁の外に生えている毛)が擦れて少なくなっているので上白紋の中の「く」の字も擦れて見えなくなったと考えています。2012/09/10
 それは,蛾が灯火に飛来する場所を新たに見つけたからです。しかもその場所の近くにはタケカレハ幼虫の食餌植物であるササ類が生育している場所の近くだったからです。

タケカレハ
タケカレハの目印は,大小2つの白紋が上下に並んでいることです。2014/09/17
 偶然にも,タケカレハ成虫を観察した1日前に繭(まゆ)を発見していました。ドウダンツツジの葉に付いていました。両端のうち,片方は円味があってもう片方は尖っています。ヤママユの繭にしては形が違うので何の繭か分かりませんでした。

タケカレハ
触角が羽毛状で大きいから雄のタケカレハです。2014/09/17
 次の日,タケカレハを見つけたので,その蛾について検索していると幸いにも,そっくりな画像を見つけました。タケカレハの繭だったのです。
 タケカレハは止まるとき,写真のように翅を屋根形にして止まります。
 こんな格好を見るとシャチホコガ科の仲間と思ってしまいます。
 でも,シャチホコガ科の仲間の多くは腹端を外縁から覗かせています。このタケカレハの腹端は出ていません。
 そこで,別の科を探さなければなりませんが,種の数が少ないカレハガ科に属する蛾とは思いもよらないので時間がかかることになります。

タケカレハ
片方の端が尖っている長さ43mmのタケカレハの繭です。ドウダンツツジについていました。この近くにはタケカレハの食餌植物のササ類が生育しています。2014/09/13

 科名 カレハガ科
 和名 タケカレハ
 大きさ 開張♂42~51mm,♀52mm。
 食餌動植物 幼虫はタケ,ササ,クマザサ,ススキ,ヨシを食べます。
 分布 北海道・本州・四国・九州
 出現期(羽化する月)5~8月
 特徴 成虫は食べないようです。
     雄の触角は羽毛状で大きく雌は糸状です。

目印は 白紋2つ タケカレハ

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tag : タケカレハ

クルマバッタモドキ2

2014年9月17日(水)
クルマバッタモドキ   撮影日:2014/09/17 場所:勿来の関

 バッタ目バッタ科のクルマバッタモドキを紹介します。
 昨日(2014年9月16日)紹介しましたヒロバネヒナバッタは,「フッカーS」さんのご指摘によりクルマバッタモドキと判明しました。
クルマバッタモドキ
勿来の関芝生公園で飛んで逃げた虫を追いかけると何と緑色型クルマバッタモドキでした。
 次のような特徴がありヒロバネヒナバッタ・クルマバッタと区別がつきます。
 ①複眼に白黒の縞模様が2つずつあります。
 ②腹部下面の色は白いです。
 ③複眼に入る白い筋は複眼を通り抜けます。
 ④腹部下面は白いです。
 このような理由で私が勿来の関で写したバッタはクルマバッタモドキです。

 この場をお借りしまして「フッカーS」にお礼を申し上げます。
 有り難うございます。
 尚,「フッカーS」さんは,ブログ「どっこい生きてる」<ブログはこちら>を書かれています。

クルマバッタモドキ
クルマバッタモドキの複眼には黄矢印・桃矢印で示したように縞模様があります。複眼に入る白い筋は複眼に筋を付けて通り抜けます。このように複眼に縞模様があればクルマバッタモドキです。
 今日も勿来の関に観察に行きましたら,緑色型と褐色型のクルマバッタモドキが居ましたので写真を撮り①~④を確認しました。

 昨日の記事にある「ヒロバネヒナバッタ」の言葉を「クルマバッタモドキ」と近いうちに改めます。

クルマバッタモドキ
昨日も見た褐色型のクルマバッタモドキも居ました。
 クルマバッタには後翅に半円状の紋があり,羽ばたくと車のタイヤのように見えるからクルマの言葉が付けられたようです。

クルマバッタモドキ
念には念を押してクルマバッタモドキの腹部下面の色が白であることを確認しました。

 科名 バッタ目バッタ科
 和名 クルマバッタモドキ
 大きさ 体長(頭頂より羽の先まで)オス32~45mm,メス55~65mm。
 食餌動植物 イネ科の植物の葉を食べます。
 分布 北海道・本州・四国・九州
 活動月 7~11月
 特徴 胸部背に1対の「く」の字模様があります。
     後足脛節は赤味を帯びます。
      クルマバッタ・ヒロバネヒナバッタに似ています。
       緑色型と褐色型があります。

複眼の 縞が3つで 名が分かり

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tag : クルマバッタモドキ

クルマバッタモドキ1

2014年9月16日(火)
ヒロバネヒナバッタ クルマバッタモドキ1   撮影日:2014/09/15 場所:勿来の関
ヒロバネヒナバッタではなく,クルマバッタモドキだと分かりましたので訂正します。詳しくは2014年9月17日の記事をご覧下さい。

 バッタ目バッタ科のヒロバネヒナバッタクルマバッタモドキを紹介します。
 勿来の関には年に4回ほど草刈りをして手入れをしている芝生公園があります。
 この公園を歩いていると,ぴょーんと飛んで逃げる昆虫がいます。初めはイナゴだろうと無視していました。
<s><a href=ヒロバネヒナバッタクルマバッタモドキ" border="0" width="427" height="320" />
背には一対の「く」の字模様(青矢印)があるヒロバネヒナバッタクルマバッタモドキ。
後ろ足脛節(桃矢印)が赤いのもヒロバネヒナバッタの特徴です。

 あるとき,飛び降りた先を探しましたら,緑色でなく黒褐色の昆虫でした。イナゴでないことが分かったので,さっそく写真を撮って名前を調べることにしました。

ヒロバネヒナバッタ
バッタが飛ぶ度にダイヤ紋があるヒロバネヒナバッタクルマバッタモドキか見たくなってしまいました。
 写真を見て驚いたことには,青矢印で示したように胸部背に一対の「く」の字模様があります。背にダイヤ紋を付けたバッタです。それから,バッタが飛ぶ度にダイヤ紋バッタか見て楽しんでいます。
 ダイヤ紋の外に,後ろ足脛節(桃矢印)が赤いのにも驚きました。

ヒロバネヒナバッタ
後ろ足脛節はなかなか見させて頂けないヒロバネヒナバッタクルマバッタモドキ。

 科名 バッタ目バッタ科
 和名 ヒロバネヒナバッタクルマバッタモドキ
 大きさ 体長♂23~28mm,♀25~30mm
 食餌動植物 幼虫は植物の葉を食べます。
 分布 北海道(南部)・本州・四国・九州
 活動月 4~11月
 特徴 胸部背に1対の「く」の字模様があります。
     後足脛節は赤味を帯びます。

分かったと くの字模様で 早とちり

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tag : ヒロバネヒナバッタ

セスジスカシバ

2014年9月15日(日)
セスジスカシバ   撮影日:2014/09/15 場所:勿来の関

 スカシバガ科のセスジスカシバを紹介します。
 又,珍しい蛾を見つけました。水沼ダムまで行かないと見られないと諦めていました。ところが,自宅から近くの勿来の関で出会えるとは何と幸運なことでしょう。いつもの通り歩道を歩いているとクマイチゴの葉上にスズメバチが止まっているように見えました。
セスジスカシバ
クマイチゴの葉上にスズメバチが止まるなんて変だと思いながら近付くとセスジスカシバでした。近づいても逃げなかったので羽化したばかりのようです。
 クマイチゴの葉上にスズメバチが止まるなんて何か変だと思いました。近づいて見れば透けた翅の縁に黒い縁取りがありスカシバガ科の蛾だと分かりました。すかさずパチパチと写真を撮りました。運が悪いことに羽ばたき運動を始めてしまいました。飛び立つ前にもう少し撮ろうと,フラッシュを焚いて写したのが最後の写真です。
 何故クマイチゴの葉上にいたのか気になりましたので食餌植物を調べました。すると,予想通りクマイチゴでした。近づいても逃げないので羽化したばかりの個体だと思ったからです。

セスジスカシバ
私の姿を見て危険を感じ,羽ばたき運動を始めたセスジスカシバ。胸部背の縦黒筋が確認できます。
 車に帰る途中,ツルニンジンの花を見つけたので写真を撮っていたら,羽音静かにスズメバチのような昆虫が近付いてきました。先ほどの出会ったスズメバチに擬態したセスジスカシバだと気づきカメラを構えました。残念ながら止まってくれず写す機会はありませんでした。
 いくら格好で誤魔化しても何から何まで真似ることは不可能なようです。スズメバチのようにブーンという羽音がしないので,セスジスカシバだと見破ったのです。
 胸部背に縦黒筋があるのでセスジスカシバと名付けられたのでしょう。
 前に紹介しましたコスカシバ<記事はこちら>よりスズメバチに似ています。

セスジスカシバ
フラッシュを焚いても翅が,はっきりと写らないほど速い羽ばたき運動をしているセスジスカシバ。
幼虫は茎に潜り、食害するそうです。


 科名 スカシバガ科
 和名 セスジスカシバ
 大きさ 開張♂32~38mm,♀30~44mm
 食餌動植物 幼虫はクマイチゴ,モミジイチゴ,ウラジロイチゴを食べます。
 分布 北海道・本州・九州
 活動月 8~10月
 特徴 スズメバチに擬態して身を守っているようです。

スズメバチ? 羽音静かで 見破られ


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tag : セスジスカシバ

セマダラコガネ

2014年9月14日(日)
セマダラコガネ   撮影日:2014/07/28 場所:勿来の関

 甲虫目コガネムシ科のセマダラコガネを紹介します。
 勿来の関の歩道を歩いているとクズの葉上に楕円形の昆虫がちょこんと乗っていました。以前に見たことがあるセマダラコガネです。
セマダラコガネ
以前見たことがあるセマダラコガネがクズの葉上に乗っていました。
 触角を広げています。今が写すチャンスです。パチリ,パチリと写して正面から撮ろうと足を動かしたら,クズの蔓に足がとられてしまいました。葉の大きな揺れに驚いて昆虫は逃げてしまいました。正面から写した可愛い顔写真を狙っていたのですが,次の機会までお預けとなりました。

セマダラコガネ
触角の先端を広げているとき正面から顔写真を撮りたかったセマダラコガネ。
 セマダラコガネの可愛い表情とは裏腹に,いろいろな草の根を食べてしまう害虫として園芸家・農家では困っています。
 翅の黒い斑模様からセマダラコガネと名付けられました。

セマダラコガネ
いろんな草の根を食べるので園芸家・農家を困らせているセマダラコガネ。

 科名 甲虫目コガネムシ科
 和名 セマダラコガネ
 大きさ 体長8~13mm
 食餌動植物 幼虫は草の根を食べます。成虫は広葉樹などの葉や花粉を食べます。
 分布 北海道・本州・四国・九州
 活動月 5~8月
 特徴 雄の触角は大きく発達しています。ゴルフ場の芝生の根を食べ枯らしてしまうそうです。

触角を 立てる可愛さ 困りもの

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tag : セマダラコガネ

ヒメアカネ

2014年9月13日(土)
ヒメアカネ   撮影日:2014/09/13 場所:勿来の関

 トンボ目トンボ科アカネ属のヒメアカネを紹介します。
 何の繭(まゆ)か分からないでいたものの名が分かったのでそれを写していました。すると,どこから現れたのでしょう。見たことがない橙色のトンボが突然現れ肩に一瞬だけ止まって3m先のツツジの上に止まりました。如何にも私を写してといわんばかりです。
ヒメアカネ♀
胸部上面には黒い筋が3つあるヒメアカネ♀。額上部には細い黒い横筋があるので雌だと分かります。
 すかさず横・斜め前方・横前方から写しました。
 ①胸部上面に3黒条があります。
 ②胸部上面にある2本の黄色い筋のI字上下に黄小円紋があります。
 ③額上部に細い黒横筋(眉斑)があります。
 以上3つの理由からヒメアカネ♀と同定しました。

ヒメアカネ♀
胸部上面の黄色の筋には上下に黄小円紋があって同定しやすいヒメアカネ。
 ヒメアカネ♀に会った場所から13m北の方に進んでいくと湿地があります。トンボがいないか探していると赤トンボの仲間が葉に止まっています。近づけないのでデジカメのズームを最大にして写しました。
 上述した①と②が確認できるのでヒメアカネ♂と同定しました。ここで縄張りを張っているのでしょうから,誕生した湿地なのだろうと思っています。

ヒメアカネ♀
胸部側面には細い黒筋2本があるヒメアカネ。
 国内最小の赤トンボなのでヒメアカネと名付けられました。
 ヒメには外の物と比べて小さいとか,可愛いとかの意味が込められています。
 これは植物でも動物でも共通です。

ヒメアカネ♂
腹部が赤いだけで胸部の様子は雌とそっくりなヒメアカネ♂。

 科名 トンボ目トンボ科アカネ属
 和名 ヒメアカネ
 大きさ 体長28~38mm
 食餌動植物 分かりません。 
 分布 北海道・本州・四国・九州
 活動月 6~10月
 特徴 雌には額上部に黒斑(細い横筋)があります。無い個体もあるそうです。
     国内の赤トンボの中では最小の種です。

ヒメアカネ 黒条3で 同定す

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tag : ヒメアカネ

597ミヤマフキバッタ(の一種)

2014年9月12日(金)
ミヤマフキバッタ(の一種)   撮影日:2014/08/29 場所:勿来の関

 バッタ目イナゴ科フキバッタ亜科のミヤマフキバッタの一種を紹介します。
 いつ見ても,茶色の短い翅が成長していないと思われるバッタの仲間がいます。その茶色の翅は腹部の3分の1程しかない短いものです。これから茶色の翅が大きくなって成虫になるのかなと思っていました。
ミヤマフキバッタの一種
一年中いつ見てもこんな感じの短い茶色の翅のまんまのミヤマフキバッタの一種。
昆虫と会話ができたら次のようになるでしょう。
「失礼ですが,あなたは成虫ですか。」
「えっ。どうしてそのようなことをおっしゃるのですか。」
「だって,いつ見ても短い茶色の翅のままだからですよ。」
「足を使って移動しているうちに,翅が退化してしまったのです。これで立派な成虫です。」

ミヤマフキバッタの一種
翅が短いので幼虫のミヤマフキバッタの一種と思っていました。
 葉の柔らかいフキを好んで食べるのでフキバッタと名が付いたようです。
 移動距離が短いため分化が進み,いろいろな種が見られ同定が困難だそうです。だから,ミヤマフキバッタとせずミヤマフキバッタの一種としました。

ミヤマフキバッタの一種
移動するときは飛べないので跳ねているミヤマフキバッタの一種。それで分化が進み同定は困難だそうです。

 科名 バッタ目イナゴ科フキバッタ亜科
 和名 ミヤマフキバッタの一種
 大きさ 体長25~30mm
 食餌動植物 フキやクズ・フジバカマを食べます。 
 分布 北海道・本州・四国・九州
 活動月 7~9月
 特徴 短い茶色の翅を持ちますが,飛べないので跳ねて移動します。
     移動距離が短いため種の分化が進んでいて同定が難しいです。

いつ見ても 茶色の羽は 育たない

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tag : ミヤマフキバッタ(の一種)

ミドリヒョウモン

2014年9月11日(水)
ミドリヒョウモン   撮影日:2014/09/10 場所:勿来の関

 チョウ目タテハチョウ科のミドリヒョウモンを紹介します。
 勿来の関には1mくらいのアザミの仲間(以後アザミ)が現在,開花しています。この花の出す蜜を求めて,チョウの仲間が突然飛来します。
ミドリヒョウモン
全開すると華やかな豹紋模様が見られるミドリヒョウモン。一見,メスグロヒョウモンと紋様が似ています。
ですから翅裏も写すと同定が楽になります。

 晴天や薄曇りのときには飛来してくる可能性が高いです。この日もセセリチョウが蜜を吸っているところに突然,ミドリヒョウモンが姿を現しました。
 不思議にも翅を大きく開いたり,閉じたりしながら蜜を吸います。全開したときと閉じたときをねらってシャッターを押します。全開してからですと遅いので少し早めに押します。

ミドリヒョウモン
ミドリヒョウモンの翅開閉に合わせてシャッターを押しますがタイミングがずれてしまいます。
 すぐ飛び去っても,アザミの花は1本しか咲いていませんので安心です。動かずカメラを構えたままで待っていればシャッターチャンスが訪れます。翅の表だけでなく裏も必ず写そうと心掛けたので,ミドリヒョウモンであると苦労せず同定することができました。
 後翅裏にある白と褐色の筋模様はミドリヒョウモンにしか見られません。
 メスグロヒョウモンの記事は<こちら>です。

ミドリヒョウモン
後翅の裏模様が独特なミドリヒョウモン。その部分が緑色を帯びるのでミドリヒョウモンと呼ばれます。

 科名 チョウ目タテハチョウ科
 和名 ミドリヒョウモン
 大きさ 前翅長31~40mm
 食餌動植物 幼虫はスミレ類を食べます。 
 分布 北海道・本州・四国・九州
 活動月 5~6月,9~10月
 特徴 夏の暑い時期は夏眠するので初夏と秋に姿が見られます。

似ているが 決め手は裏の 筋模様

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tag : ミドリヒョウモン

ショウジョウトンボ

2014年9月10日(水)
ショウジョウトンボ   撮影年:2014/0904①②,08/31③ 場所:勿来の関

 トンボ目トンボ科アカトンボ亜科のショウジョウトンボを紹介します。
 昨日,紹介しましたネキトンボの写真を整理しているうちに,外観は似ていますが胸部に黒条の無いものがあることに気づきました。
ショウジョウトンボ
①胸部前面にも側面にも太い黒条が無いショウジョウトンボ
 翅の付け根が橙色で腹部が赤いのは,大きさと分布(勿来の関は東北の南端です)からいってショウジョウトンボとネキトンボしか居ません。
 従って,勿来の関吹風殿トンボ池で見られる赤いトンボは,ネキトンボとショウジョウトンボの2種類だと分かりました。

ショウジョウトンボ
②胸部前面に黒条が無いのでショウジョウトンボと分かります。
 写真を見て区別するには,顔が写るように低い位置から胸部を写さないとはっきり分からないと感じています。
 ネキトンボの胸部の黒条は側面に2本と前面に1本ありますので,側面が翅で隠れていても前面の黒条の有無が確認できれば同定できます。
 植物にショウジョウバカマがありますが,それと同じく赤いのでショウジョウ(猩猩)トンボと名付けられたと思われます。

ショウジョウトンボ
③胸部前面にも側面にも黒条が無いのでショウジョウトンボと分かります。前額(顔の中央にある前方に出ている部分)も体と同じく赤いです。

 科名 トンボ目トンボ科アカトンボ亜科
 和名 ショウジョウトンボ
 大きさ 体長44~55mm
 食餌動植物 幼虫は水生昆虫を食べます。 
 分布 北海道・本州・四国・九州・沖縄
 活動月 4~11月
 特徴 翅の付け根が橙色です。前翅の紋はネキトンボより小さい感じがします。
     胸部の側面・前面に太い黒条がありません。
     成熟が進むと足も赤くなるようです。

ネキと似る 胸の黒条 確かめる

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tag : ショウジョウトンボ

ネキトンボ

2014年9月9日(火)
ネキトンボ   撮影年:2014/0908⑤,09/09①~④ 場所:勿来の関

 トンボ目トンボ科アカトンボ亜科のネキトンボを紹介します。
 勿来の関吹風殿トンボ池(私がつけた愛称です。)には,赤トンボの仲間が見られます。普通見られるトンボと違って翅の付け根が橙色のトンボなのです。
ネキトンボ
①斜め前方低い位置で写しましたので胸部の太い黒条が写っているネキトンボ
 今年の8月24日に初めてトンボが生息していることに気がつきました。
 その日以来,トンボの撮影に力を入れてきました。しかし,翅の付け根が橙色のトンボの写真を何枚も撮りましたが,同定できずに困っていました。

ネキトンボ
②上から写すと翅の付け根の橙色(桃矢印)がよく分かるネキトンボ
 翅の付け根が橙色のトンボには,ネキトンボとショウジョウトンボがいて外見が似ているからです。写真を撮り続けているうちに上からだけでなく横から写さないと同定ができないことが分かりました。特にトンボは胸部にある黒条の違いで同定するからです。

ネキトンボ
③真横からでは翅に隠れて胸部の黒条が分からないので斜め前方横から写したネキトンボ。
 昆虫は近付けば逃げます。胸部の写真を撮るには立った状態から座らないと撮れません。座る途中で逃げられることが多く,苦労してやっと2014年9月9日に胸部の写真が撮れました。

ネキトンボ
④2m以内の距離まで近付いてやっとネキトンボの胸の黒条を写すことができました。。
 胸部には太い黒条が見られるので,勿来の関吹風殿トンボ池に生息している赤トンボはネキトンボだと分かりました。北茨城水沼ダムで見て以来,2度目の再会です。

ネキトンボ
⑤橋の色が白っぽいので翅の付け根の橙色がよく分かるネキトンボ。

 科名 トンボ目トンボ科アカトンボ亜科
 和名 ネキトンボ
 大きさ 体長39~46mm
 食餌動植物 幼虫は水生昆虫を食べます。 
 分布 本州(東北地方以南)・四国・九州
 活動月 5~11月
 特徴 翅の付け根が橙色です。
     胸部に太い黒条があります。

翅の付け根 橙色で ネキとなる

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tag : ネキトンボ

ナミテンアツバ

2014年9月8日(月)
ナミテンアツバ   撮影年:2014 場所:勿来の関

 ヤガ科アツバ亜科のナミテンアツバを紹介します。
 横に走る1本の筋と白い点,更に小さな波模様が加わったとても簡単な模様の蛾です。翅の色や紋様には個体差があるようです。最初の写真が無ければ名前に付いているナミテンアツバのナミの意味が私には理解できなかったことと思います。
 命名者もこの波模様に気付き名付けたと思われます。何かこの模様があると風情が出ます。
ナミテンアツバ
さざ波模様が美しいナミテンアツバ。命名者はこの波模様に気付かれたのでしょう。 08/30
 ナミテンアツバには立派な下唇鬚(かしんひげ)があります。ヤガ科でこのように
下唇鬚(かしんひげ)が目立つ種には語尾にアツバが付きます。
 下唇鬚(かしんひげ)は1本のように見えますが,2枚目の写真のように上下にずれるので左右1本ずつの計2本のようです。先端部分からは細い角のような物が出ています。

ナミテンアツバ
下唇鬚(かしんひげ)が上下にずれているので2本のひげでできていると思われるナミテンアツバ。 08/07
 ナミテンアツバの幼虫が食べる食餌植物はマメ科のヌスビトハギです。

ナミテンアツバ
幼虫はヌスビトハギの葉を食べるナミテンアツバ。 08/07

 科名 ヤガ科アツバ亜科
 和名 ナミテンアツバ
 大きさ 前翅長15mm
 食餌動植物 ヌスビトハギ
 分布 本州・四国・九州
 活動月 7~11月,3~4月
 特徴 前翅にはさざ波のような模様があります。

長ひげや 波の模様と 点2つ

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tag : ナミテンアツバ

クロスジマダラミズメイガ

2014年9月7日(土)
クロスジマダラミズメイガ   撮影年:2014 場所:勿来の関

 ツトガ科ミズメイガ亜科のクロスジマダラミズメイガを紹介します。
 私がHPを作成した当時はクロスジマダラミズメイガとマダラミズメイガの違いを見つけることができずにいました。
 それで,暫定的にマダラミズメイガとしておりました。
クロスジマダラミズメイガ
ミズメイガ亜科の蛾はこの写真のクロスジマダラミズメイガのように黒・白・黄の色から構成されていて奇麗な蛾が多いです。
 でも,理解できないことが1つありました。それは,「昆虫エクスプローラー」でマダラミズメイガの食餌植物はスイレンですという記述でした。勿来の関周辺にはスイレンが生育している池・沼がないからです。
 一方,クロスジマダラミズメイガの方は沢沿いや水田付近の湿地で見られると書かれています。だから,存在する可能性が高いのはクロスジマダラミズメイガの方でした。

クロスジマダラミズメイガ
マダラミズメイガと似ていてこの記事を投稿するまで違いが分からなかったクロスジマダラミズメイガ。
 今日(2014年9月7日)両者の違いは,どこにあるのか写真を見たり,ブログを読んだりしていたらやっと違いを見つけました。
 最後の写真を見て下さい。違いは後翅外横線が青矢印の箇所にある黄紋のどこを通るかにあります。
  ①クロスジマダラミズメイガは黄紋が外横線の外にあります。
  ②マダラミズメイガは黄紋が外横線線の内側にあります。

 結論:この蛾は①に該当するのでクロスジマダラミズメイガです。
 従って,私のHP「北茨城・勿来 周辺の博物誌」→蛾の図鑑→ツトガ科2にあるマダラミズメイガをクロスジマダラミズメイガと訂正することにいたします。

クロスジマダラミズメイガ
マダラミズメイガの外横線は,クロスジマダラミズメイガのように遠回りせず青矢印の所を通ります。

 科名 ツトガ科ミズメイガ亜科
 和名 クロスジマダラミズメイガ
 大きさ 未測定
 食餌動植物 わかっていません。
 分布 本州・四国
 活動月 6月,8~9月
 特徴 ミズメイガ類の幼虫は水生で水中の植物を食べるので、本種も同様の生活を送るものと思われます。

見つけたぞ クロとマダラの 違う箇所

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tag : クロスジマダラミズメイガ

勿来の関で見られた蛾8月

2014年9月6日(土)
勿来の関で見られた蛾8月   撮影年:2014 場所:勿来の関

 勿来の関で8月に見られた蛾を紹介します。
シロヒトモンノメイガ()
①シロヒトモンノメイガ(ツトガ科) 08/02
白紋を白い服を着た人に見立てて名付けたと思われます。
ツトガ科の蛾には止まるときに目立った特徴があります。覚えていると便利です。
 ・触角を翅の上に乗せる。
 ・触角を前方に突き出す。

ギンスジアオシャク
②ギンスジアオシャク(シャクガ科アオシャク亜科) 08/27
緑色に映える白い筋と水色の帯が目を惹きます。
分布:北海道,本州,四国,九州,対馬。幼虫食餌植物クサイチゴ・クサフジ

マダラミズメイガ
③クロスジマダラミズメイガ(ツトガ科ミズメイガ亜科) 08/29
ミズメイガ亜科の蛾は黄・黒・白の模様の奇麗な蛾が多いです。
マダラミズメイガに似ています。前翅長は10mm程度と小さい蛾です。分布:本州,四国。

カクモンキシタバ
④カクモンキシタバ(ヤガ科シタバガ亜科) 08/27
後翅の黄紋が鮮やかな蛾です。幼虫食餌植物はヤマハギです。
開張は60~67mmと大きい蛾です。

ナカスジシャチホコ
⑤ナカスジシャチホコ(シャチホコガ科) 08/08
分布は北海道,本州,四国で,寒い所で見られる蛾のようです。四国では高い山で見られるそうです。幼虫食餌植物はナナカマド・マメザクラとなっています。しかし,勿来の関にはそれらが見られないのでサクラでも育つと思っています。

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tag : 勿来の関で見られた蛾8月

メスグロヒョウモン

2014年9月5日(金)
メスグロヒョウモン   撮影年:2014/09/05 場所:勿来の関

 チョウ目タテハチョウ科のメスグロヒョウモンを紹介します。
 勿来の関歩道を歩いていました。140㎝程のアザミの仲間が1本咲いています。セセリチョウの仲間が蜜を吸っています。
メスグロヒョウモン
突然花の蜜を求め飛来したメスグロヒョウモン。アザミ類はチョウたちに人気があります。
 そこへ突然,橙色の鮮やかなヒョウモンチョウの仲間が蜜を求めてやって来ました。そこですかさず,翅の動きに合わせて何回もシャッターを押しました。

メスグロヒョウモン
少しずつ移動して花の蜜を吸うメスグロヒョウモン。セセリチョウの仲間も盛んに蜜を吸っています。
 小学館等の図鑑でメスグロヒョウモンと分かりました。最後の写真にある緑矢印で示した黒い筋がぽつりとあるだけなのでメスグロヒョウモンだと同定することができました。
 メスグロヒョウモンの雌は名前通りに黒いチョウです。雌のメスグロヒョウモンについては以前に記事<こちら>にしています。

メスグロヒョウモン
緑矢印で示した黒い筋の周りに何も無くすっきりしているメスグロヒョウモン。

 科名 チョウ目 タテハチョウ科
 和名 メスグロヒョウモン
 大きさ 前翅長30~40mm
 食餌動植物 幼虫はスミレ類を食べます。
 分布 北海道・本州・四国・九州
 活動月 6月,9~10月。夏の暑い時期は夏眠します。
 特徴 雌の翅は黒いです。暑い時期は夏眠するので,活動時期は初夏と秋です。

蜜求め アザミの花に 蝶集う

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tag : メスグロヒョウモン

キタキチョウ

2014年9月4日(火)
キタキチョウ   撮影年:2014 場所:勿来の関

 チョウ目シロチョウ科のキタキチョウを紹介します。
 キタキチョウとの深い関わり合いは,雄雌のラブラブの場面から始まりました。この場面を見ているうちに,「雌はどちらなのだろう。」と疑問がわいてきました。
キタキチョウ
交尾中のキタキチョウ。色の濃い方が雄です。だから下の方にいるのは雌です。何故ここにいつもキタキチョウが飛び回っているか訳が分かりました。メドハギは幼虫の食餌植物だからです。08/27
 このカップルとは別な個体が腹を曲げて腹端をメドハギの葉に押しつけています。産卵です。浅はかな私はこの光景を見て色が薄い方が雌だということが分かりませんでした。HP「Mushi Navi」を見て色が淡い方が雌だと知りました。
 この日(2014/08/27)からこの場所を通るのが楽しみになりました。この場所を名付けて「メドハギ横町」と呼ぶことにしました。

キタキチョウ
メドハギの茎の先の方に産卵中のキタキチョウ。幼虫が食べやすいように茎の先のこれから芽が出る部分に産卵しています。何と考え深いのでしょう。08/27
 どんな卵を産んだのだろうと探して写真を撮りました。白い卵だと分かりましたが,上手く撮れていません。あいにく翌日は雨天でメドハギ横町にはキタキチョウの姿はありませんでした。

キタキチョウ
ラクビーボールを細くしたようなキタキチョウの白い卵(赤矢印)です。08/29
 二日後,運がよいことに1匹の雌が卵を産んでいる最中にメドハギ横町を通りかかりました。今度こそ上手く写すぞと気持ちを込めてシャッターを押しました。ラクビーボールを細くしたような物が奇麗に写っていました。

キタキチョウ
人を見るとすぐ逃げるキタキチョウですが逃げません。羽化したばかりだったのでしょう。
幼虫が葉を食べ尽くした印に葉がありません(青矢印)。 サナギの抜け殻は桃矢印です。09/04

 そして,今日(2014/09/04)メドハギ横町を見ますと濃黄のキタキチョウが何かにぶら下がっています。普通ならさっさと逃げるキタキチョウですが,逃げません。よく見るとサナギの抜け殻にぶら下がっているのでした。羽化して間もなかったので逃げなかったのです。

キタキチョウ
もしかして,サナギが見つかるかもしれないと思いながら,やっと見つけたキタキチョウのサナギ(桃矢印)です。葉が無くなっている部分を探せばよいことに気が付きました。09/04
 このとき,サナギが見つかるかもしれないと思い付きました。すばやくサナギ探しに入りましたが見つかりません。ヒントは2枚目の産卵写真にありました。
 ・茎の先の方に産卵している。
茎の先の方がこれから芽が出る所です。そこは柔らかくて食べやすい所です。キタキチョウの成虫はそこまで考えて産卵していたのかと感心しました。
 さらに,もう一つ探すこつを呑み込みました。幼虫が居た所は葉が無い所だと気が付いたのです。(青矢印)葉が食べられている場所を中心に探すと面白いように見つかりました。

キタキチョウ
産毛のような短い毛が生えているキタキチョウの幼虫。体の色が緑色で保護色になっています。09/04

 科名 チョウ目 シロチョウ科
 和名 キタキチョウ
 大きさ 前翅長18~27mm
 食餌動植物 幼虫はネムノキ,メドハギ,ハギ類などを食べます。
 分布 本州以南
 活動月 3~11月
 特徴 成虫で越冬します。卵の大きさは1mmほどで乳白色です。卵は幼虫の食草の若葉や新芽に1個ずつ産み付けられます。雄は黄色味が強く、雌は淡い黄色です。

メドハギに 産んだ卵の 真っ白さ

探すこつ 葉が無い所 蛹あり


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tag : キタキチョウ

ミヤマクワガタ

2014年9月3日(火)
ミヤマクワガタ   撮影年:2014 場所:勿来の関

 甲虫目クワガタムシ科のミヤマクワガタを紹介します。
 7月になると灯火に飛来するミヤマクワガタですが,蛾の仲間のほとんどが明かりに集まるのは雄です。しかし,ミヤマクワガタは性別に関係なく集まって来ます。
ミヤマクワガタ
子供の頃,ミヤマクワガタを持っている友達が羨ましかったことが思い出されます。。07/22
 大きい大あごがあるのは雄ですが,写真を見てミヤマクワガタなのかノコギリクワガタなのか迷いました。大あごのつけ根近くが大きく曲がっていないのでミヤマクワガタと同定しました。
 大あごが小さいのは雌ですが,初めはコクワガタの雌と思っていました。コクワガタは平たい体型ですが,この写真の昆虫の腹部は上に盛り上がっていました。体も大きかったのでミヤマクワガタの雌と判断しました。

ミヤマクワガタ
明かりに飛来してきた雌のミヤマクワガタを葉の上に乗せて記念写真を撮りました。頭部中央から出ている黒い突起物の先にある橙色の毛は下唇鬚(かしんひげ)といいます。07/03
 写真を撮った後で,気になっていることが1つありました。それは,頭部中央から出ている(大あごと大あごの中央)黒い突起物の先が橙色をしていることでした。
ごみがついているのかなと気になっていました。ところが,南方新社出版「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」を読みましたら下唇ひげと書いてありました。そこには橙色のひげが写っていました。今まで下唇鬚と漢字で表記してその読みを(かしんしゅ)としてきましたが,南方新社の図鑑に従って読み方は「かしんひげ」と致します。

ミヤマクワガタ
明かりに飛来してきた雄のミヤマクワガタ。07/20

 科名 甲虫目クワガタムシ科
 和名 ミヤマクワガタ
 大きさ 体長♂43~72mm,♀32~39mm
 食餌動植物 幼虫は朽ち木の中にすみ,その朽ち木を食べます。
 分布 北海道・本州・四国・九州
 活動月 6~9月
 特徴 成虫はクヌギ・コナラなどの樹液に集まります。
     成虫では越冬しない短命タイプのクワガタです。

灯火にも 雄雌飛来 樹液にも

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tag : ミヤマクワガタ

コスカシバ

2014年9月2日(火)
コスカシバ   撮影年:2014/09/02場所:勿来の関

 スカシバガ科のコスカシバを紹介します。
 今日(2014年9月2日),勿来の関西側の道を歩いているとギシギシの葉上に1匹の昆虫が止まっています。一見ヤマトシリアゲに似ています。でも,腹の黄筋はハチのように見えます。
コスカシバ
翅の黒い紋様はヤマトシリアゲに似ているコスカシバ
 写真を撮りながら,ハチにしては触角が長いし・・・。そうだ。翅が透明で透けているからスカシバガ科の仲間だろうと予想しました。いつもより残りの道を早足で歩いて家に帰りました。何しろスカシバガ科の蛾は珍しく未だ一度も,写真を撮っていなかったからです。

コスカシバ
しかし,腹部の黄色い筋はハチのようなコスカシバ。おそらくハチに擬態しているのでしょう。
 いつものように,「四国産蛾類図鑑」スカシバガ科を開きますと似た種はいますが何か違います。次に「みんなで作る日本産蛾類図鑑」スカシバガ科を探し回ると黄筋の様子が同じものが見つかりました。名前はコスカシバです。
 幾つかのサイトには,幼虫の悪行が出ています。バラ科の樹木が好きでサクラ類・モモ・ウメ・スモモ・アンズ・カリン・オウトウ等の木の形成層の部分を食べてしまいます。根が吸い上げた水や葉で作られた養分の通り道になっている導管・篩管を食べてしまうので枯死する木があるそうです。

コスカシバ
コスカシバの幼虫は樹木の形成層を食べてしまうので枯死する木があるそうてです。

 科名 スカシバガ科
 和名 コスカシバ
 大きさ 開張♂17.5~29mm,♀19~32
 食餌動植物 幼虫はサクラ,ウメ,モモ,オウトウ等の形成層を食べます。
 分布 北海道・本州・四国・九州
 活動月 5~11月
 特徴 形成層を食べられてしまうので枯死する木もあります。

ハチに似た 黄縞で欺す ひどい虫

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tag : コスカシバ

アジアイトトンボ

2014年9月1日(月)
アジアイトトンボ   撮影年:201404/24④,04/25①②,05/02③場所:北茨城

 トンボ目イトトンボ科のアジアイトトンボを紹介します。(写真はクリックすると大きくなります。)
 北茨城市平潟にはアジアイトトンボは居ないと思っていました。ところが,4年前の夏,庭でアジアイトトンボを見つけました。200mくらい離れた所から飛んで来たに違いないと思っていました。
アジアイトトンボ
①第3腹節から長くなるので数えると全部青いのは第9腹節と分かるアジアイトトンボ。数字は腹節の番号を示しています。
 そこで,私が名付けたトンボ池に4月下旬,確かめに行きました。池の東側でやっとアジアイトトンボを見つけました。それで満足して帰り写真を見てがっかりしました。第9腹節が青いということが,それらの写真からはよく分からなかったからです。

アジアイトトンボ
②アジアイトトンボの腹端の様子です。
 どうしても,確認したいので次の日もトンボ池に出かけました。前日の失敗からなるべく横の方向から写しました。ところがあいにくその日は日差しが強く体側の部分がよく写りませんでした。

アジアイトトンボ
③上2枚の写真を写した前日に上の方向から写したアジアイトトンボ。これでは第何節が青いのか分からずがっかりしました。
 次の手を考えました。アジアイトトンボを捕まえて写真を写すことにしました。不運なことに,動きが鈍くなるのを待っていたら絶命してしまいました。
 でも,この写真から第3腹節から急に長くなることが分かりました。この方法で数えると1枚目の写真で全部節が青いのは,第9節でした。しかも,第8節には下の方に青い筋があるのが確認できます。この青い筋は,アオモンイトトンボにはありません。
 更に,第2腹節にある副性器まで写すことができ幸運でした。

アジアイトトンボ
④第3腹節から長くなることが分かり第何節が全部青いか数えやすくなったアジアイトトンボ。第8腹節下側に青い筋があります。第2腹節には副性器(青矢印)がついています。数字は腹節の番号を示しています。

 科名 トンボ目イトトンボ科
 和名 アジアイトトンボ
 大きさ 体長26~31mm
 食餌動植物 成虫は小さい昆虫を食べます。
 分布 北海道・本州・四国・九州・南西諸島
 活動月 4~11月
 特徴 未成熟な雌は橙色をしています。

アオモンと 青い腹節 ずれている

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tag : アジアイトトンボ

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