奇麗な蛾が多いミズメイガ亜科

ミズメイガ亜科に属する蛾の幼虫は水に溶けている酸素を気管腮(きかんさい)から取り入れ水生植物を食べるという生活をしています。鮮やかな黄色の筋がある種が多いです。ですから,目を引き奇麗に見えます。
最初の写真は,クロスジマダラミズメイガです。マダラミズメイガににていて同定するのが大変でしたがやっと違いが分かりました。詳しくはこのブログのクロスジマダラミズメイガをご覧下さい。

キオビミズメイガ 撮影日:2011/08/31 場所:勿来の関
2枚目の写真の蛾の名前はキオビミズメイガです。こちらは,マダラミズメイガよりも多く観察されているようです。流水中の蘚苔類を食べるようです。勿来の関には沢沿いに小さな川が流れています。それから,大駐車場の隣にある吹風殿の中に浅い池(田植えの頃は蛙の声が聞こえてきます。)があります。この二つの水場にある水生植物を食べているのでしょう。あんな小さな細々とした環境でも生物の命を育んでいるのですから大切にしていかなくてはいけないと思います。まさに水ある所,命ありです。

アトモンミズメイガ 撮影日:2012/07/25 場所:勿来の関
3枚目の写真の蛾はアトモンミズメイガです。4つの蛾の中では一番小さな蛾です。丁度,壁の隅にいたので上の方から写せずピントがあった写真が撮れませんでした。後翅の外縁に沿って黒い紋が並んでいます。それで,アト(後)モンミズメイガと名付けたのでしょう。

ゼニガサミズメイガ 撮影日:2012/07/23 場所:勿来の関
4枚目の写真はゼニガサミズメイガです。後翅にある白い楕円形の紋を銭瘡(ぜにがさ:『大辞泉《患部が銭のように円形になるところから》田虫(たむし)の古名』)に見立てたのでしょう。スジグロミズメイガとよく似ていて区別がつきませんでしたが資料の多いゼニガサミズメイガと暫定的にしました。
これらのミズメイガ亜科の蛾は,いずれも暑くなってから観察される蛾です。(私の観察では,6月下旬~9月上旬に見られました。)
五七五
ミズメイガ 黄色の筋が 引き立てる
幼虫は 水中に住む 驚きだ
ゼニガサは 田虫の古名 白い紋
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