アゲハモドキ チョウに擬態している蛾

アゲハモドキ チョウに擬態している蛾
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アゲハモドキ 撮影日:2012/08/27 場所:勿来の関

 この蛾を見たとき,「なぜチョウがこんな所にいるのだろう。」と思ってしまいました。
 蛾が光に集まってくるのは知っていましたが,チョウも集まって来ることがあるんだと思ってしまうほどチョウに似ています。
 その名はアゲハモドキです。アゲハに似た昆虫という意味です。豆腐を厚く切って油であげた食べ物にガンモドキがあります。ガンの肉に似ていて美味しいという意味です。要するに,「モドキ」とは似ているものという意味です。

 毒のある「ウマノスズクサ」を食草とするジャコウアゲハの腹部や裏側の翅の模様に似ています。ジャコウアゲハはウマノスズクサの毒を体に溜め込みます。天敵の鳥が食べると中毒を起こし吐き出すそうです。こんな酷い目にあった鳥は,二度と食べないことでしょう。

 そのジャコウアゲハに擬態しているので生存率は良くなるでしょう。
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アゲハモドキ 腹部と翅の赤い模様がジャコウアゲハに似ている 撮影日:2012/09/02 場所:勿来の関

 天敵の鳥は夜活動しませんから,アゲハモドキはいつ活動するのか興味を持ったので調べました。
 すると,午後から夕方にかけて飛ぶ昼行性と分かりました。
 でも,夜間灯火に飛来することがあります。私は灯火に飛来してきたアゲハモドキを3回見ています。

 午前中,活動しないのは,おそらく腹をすかせた鳥たちが餌探しに夢中になるのは,夜が明ける朝方から昼前にかけてだと思われるからです。更に,夕方前にも餌探しが盛んになるのでアゲハモドキの活動する時間は長くないと思われます。
 実際,勿来の関で鳥の姿をよく見るのは,朝と夕です。

 ジャコウアゲハ類が生息しない北海道や東北地方にもアゲハモドキは生息しているので,この擬態を疑っている方がいます。
 しかし,餌が少なくなる晩秋から冬季には鳥は餌のある南の方に移動すると考え成虫観察時期を調べました。
 その結果,大阪市付近で5月~11月でした。その鳥たちが11月前に南下するなら上手く説明がつきますが,微妙なところです。

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アゲハモドキ フラッシュをたくと翅の色が黄色みを帯びる 撮影日:2011/06/23 場所:勿来の関

 因みに,「ウマノスズクサ」は福島県との県境に分布していて,ジャコウアゲハの幼虫や成虫が北茨城では見られます。下の写真のようにヤマノイモの葉に形が似ています。
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ウマノスズクサの花と葉 撮影日:2000/07/23

短歌と五七五

 擬態する 食べる鳥たち 吐き出して 中毒起こす ジャコウアゲハに

 活動は 鳥の目避けて 午後からに まれに灯火を 目指し飛来する

 北海道 寒くていない それなのに アゲハモドキは なぜか住んでる
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コフサヤガ 翅を折りたたむ蛾2

コフサヤガ 翅を折りたたむ蛾2
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コフサヤガ 普通見るのは翅を折りたたんでいる姿です。 撮影日:2012/05/13 場所:勿来の関

 最初にこの蛾を見たときには翅がぼろぼろになっている蛾が居ると思いました。茶色で細い翅だったからです。画像を見てみると羽化の失敗で翅がこじれているように見えてしまいました。
 でもこれが止まっているときの普通の姿なのです。

 この蛾の同定には1年以上かかりました。

 折りたたんでいるときの写真は図鑑に載っていません。いくら探しても分からないので,諦めていました。
 ところがあるとき偶然にも似た画像を見つけました。でも,ここからも時間がかかりました。フサヤガというよく似た蛾いたからです。


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コフサヤガ 翅を広げ飛び立つ用意をしているのでしょうか。 撮影日:2012/11/17 場所:勿来の関

 前翅長が17mm以上あったらフサヤガ,前翅長が15mm以下だったらコフサヤガだと分かりました。今度見つけたとき必ず前翅長を測ってどちらなのか決定しようと辛抱強く待っていました。
 すると,2012/11/17に出現してくれました。前翅長を測ると15~16mmありました。17mm以下だったのでコフサヤガだと分かりました。

 蛾の同定には翅の大きさ(前翅長)を測ることも大切であると分かりました。 でも,実際には,写真を撮ると分かったような気がして,大きさを測らないでしまうことが多いです。

 勿来の関にはコフサヤガの食餌植物であるヤマウルシ,ヌルデ,コナラが沢山見られるのでもっと灯りに飛来して来てもよいのに数は少ないです。

このコフサヤガもオカモトトゲエダシャクと同様に翅を折りたたんで止まります。コフサヤガの出現月は6月から9月です。暖かい時期に姿を現すのになぜ翅を折りたたむ必要があるのか疑問がわいてきました。

 2番目の写真は11月17日に撮った写真です。11月中旬頃は暑くはないので翅を折りたたんでいれば理屈に合います。翅を伸ばしているのはいつでも羽ばたけるように準備をしているからなのでしょうか。

 最初の写真は5月中旬で過ごしやすい気温の頃です。昆虫は気温が15度以上ならば活動できると昆虫に詳しい方がお話ししておりました。でも,翅は折りたたまれています。この蛾はとても寒がりなのでしょうか。もう,私は訳が分からなくなりました。

 私がオカモトトゲエダシャクのところで考えた仮説に合った様子なのは最後の写真だけです。

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コフサヤガ 寒さしのぎに翅を折りたたんでいるのでしょうか。 撮影日:2011/12/27 場所:勿来の関

 翅を折りたたんで止まる蛾が2種類いるのを紹介しただけで終わってしまいました。

 翅を折りたたむときはどんなときなのか真相を知りたいです。

 コフサヤガは越冬しないとされていますが,最後の写真を撮ったのは12月27日ですから越冬していても不思議ではないと思います。


五七五

 翅の長さ 短いならば コフサヤガ

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オカモトトゲエダシャク 折りたたみができる翅を持つ蛾

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オカモトトゲエダシャク 細い翅が目立っています。 撮影日:2013/03/08 場所:勿来の関

「こんな狭い翅で飛べるのだろうか。」と思ったほど狭かったので驚きました。図鑑を見てまた驚きました。普通の蛾と同じく広がった翅を持っていたからです。
 図鑑で名前を調べましたが簡単には分かりませんでした。それは私が翅は狭いまま掲載されていると思って探していたからです。標本にするときには翅を伸ばしたり広げたりします。そうしたものを図鑑には載せているからです。

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オカモトトゲエダシャク 偶然に右側の翅を広げていました。 撮影日:2013/03/19 場所:勿来の関

 では,なぜオカモトトゲエダシャクは翅を閉じて止まるのでしょう。
 私は次のように予想しています。この蛾は3月上旬に勿来の関では姿を現しています。その頃はとても寒い日が続くときがあります。そんなとき翅を広げて止まるよりも折りたたんで止まった方が空気に触れる面積が小さくなり寒さを防ぐことができます。おそらく寒がりの蛾なのでしょう。
 それを裏付けるように顔の様子を撮った写真を見ると毛深い毛で被われています。
 寒さから身を守る方法として翅を折りたたむのを考え出したオカモトトゲエダシャクは進化した蛾だと思われます。

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オカモトトゲエダシャク 櫛歯状の触角なので雄です。雌はなかなか姿を現しません。 撮影日も場所も同上
 真ん中の写真は夜灯りに集まってきたのですか寒くて動けなくなったと思われるオカモトトゲエダシャクです。偶然にも,片方だけですが右の方の翅を広げてくれていました。

 オカモトトゲエダシャクの名前にはトゲという言葉がつけられています。
 しかし,成虫のどこを探しても刺は見つかりません。
 それもそのはずです。成虫の時期ではなく,幼虫のときにのみ刺は見られます。
 この蛾をきっかけにトゲという言葉が付く蛾を探したら案の定,幼虫のときに刺がある蛾でした。
 ということは,この蛾の命名者は幼虫の姿も知っていたことになります。

 この蛾の目は大きいので可愛い顔に見えますが,正面から見たときはマントヒヒの顔に見えるときがあります。


短歌と五七五

 飛ぶときは 細い翅広げ 止まるとき 折りたたみ込み 工夫している

 寒いので 翅を折りたたみ 身を守る

 少しでも 寒さしのぎに 折りたたむ

 幼虫に 刺があるので 刺と言い 

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クシヒゲシマメイガ エイリアンのような蛾

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クシヒゲシマメイガの♂ ♀の触角は棒状  撮影日:2012/07/25 場所:勿来の関

 写真では見ていましたが,こんな風変わりな蛾に会えるとは思いませんでした。
 エイリアンのような怖くて身がすくむ思いがします。
 でも,じっと見ているとハーレーダビットソンを運転しているようにもみえてきます。

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クシヒゲシマメイガの♂ 触角が櫛歯状だから雄と思われます。  撮影日:2012/07/25 場所:勿来の関

 ♂と♀で,櫛歯状の触角が見られるのは一般的に♂の方です。そのことから考えると,灯りに集まって来るのは♂の方が多いと思われます。
 ですから,今まで撮ってきた写真から判断すると,メイガ科とツトガ科に属する蛾は♂でも棒状の触角をしていると思われます。(2013年3月27日まで,こう思っていましたが,写真を拡大して触角の様子を見たところ産毛のような毛が生えていました。だから,棒状に見えていました。)
 でも,この写真のように,はっきりとした櫛歯状の触角を持っているメイガ科の蛾は珍しいのです。
 これも,例外中の例外と言っていいでしょう。

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クシヒゲシマメイガの♂ メイガ科で櫛歯状の蛾は珍しい  撮影日:2012/07/25 場所:勿来の関

短歌と五七五

 こんな蛾が 見られるなんて 驚きだ 腹も体も 持ち上げている

 触角が メイガ ツトガは 棒状で 櫛歯状のは 珍しいなり

 この姿 奇妙を越して おかしけれ

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ツトガ科・メイガ科の止まり方の特徴

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マエアカスカシノメイガ 撮影日:2013/03/10 場所:勿来の関

 上の写真の蛾の名前はマエアカスカシノメイガといいます。
 前縁の部分が赤茶色なのでマエアカ(前赤),翅が透けていてノメイガ亜科に属するのでスカシノメイガと呼ばれています。

 この蛾の触角を見て下さい。体の上に触角が乗っています。ツトガ科とメイガ科の蛾はこのような格好で止まります。蛾に興味を持って名前調べをしているとき,何科に属するかが分かればはやく調べられるのにと何度も思いました。あるとき,シャクガ科とツトガ科のどちらに属する蛾か見比べているうちに重要な点に気がついたのです。嬉しくて,「新・蛾像掲示板」でお知らせしましたら喜ばれました。
 これらの蛾の特徴が分かってからは,調べる時間が短くなり目の疲れが減りました。

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カシノシマメイガ 撮影日:2013/03/19 場所:勿来の関

 上の写真の蛾の名前はカシノシマメイガといいます。
 貯穀害虫の大御所の一つで菓子、干果、動物の乾燥糞を餌としています。
 外の蛾ではあまり見ない服端を上げた格好で止まっていますが,この蛾も触角を翅の上に乗せた姿で止まっています。

触角を翅の上に乗せて止まっている蛾は,メイガ科とツトガ科を調べるとはやく名前が分かります。

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ヒゲマダラエダシャク 櫛歯状の触角が乗っているので例外です。 撮影日:2011/07/14 場所:勿来の関
 
 上の写真の蛾の名前はヒゲマダラエダシャクといいます。
 触角を翅の上に乗せて止まっていますがシャクガ科に属する蛾です。
 もう一つ大切な情報は触角が棒状か櫛歯状かということです。この蛾のように櫛歯状になっていたら,メイガ科でもツトガ科でもありません。

 例外中の例外として挙げました。


短歌と五七五

 ♂♀も 棒状に見え その実は 雄の触角(ひげ)には 産毛が見える

 触角が メイガ ツトガは 翅の上に

 触角が 櫛歯状なら 例外だ

 雄の触角(ひげ) 産毛のような 毛が生える

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クシヒゲシャチホコ 冬活動する蛾

《人気ブログランキングへ》冬活動する蛾

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クシヒゲシャチホコ 立派な触角が見えます。  撮影日:2012/01/02 場所:勿来の関

 1年間で1番寒い時期(1月下旬~2月上旬)には,灯りに集まる蛾は少なくなります。
 しかし,1月上旬頃は一部の蛾にとっては,未だ活動できる時期のようです。
 私の記録では5種類の蛾の活動が見られています。

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クシヒゲシャチホコ あの立派な触角はどこにあるのでしょう。  撮影日:2011/12/22 場所:勿来の関

 この写真の蛾は12月下旬頃から勿来の関で見られました。
 この蛾はシャチホコガ科に属します。シャチホコガ科の多くは止まり方に特徴があります。翅(し)を写真のようにVの字を逆さまにしたような屋根型にします。更に,毛深ければシャチホコガ科の可能性が大きくなります。
 鬚のように長い毛が目立ちますが,これは触角に生えている毛です。この毛を櫛に見立ててクシヒゲシャチホコと名付けられたのでしょう。

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クシヒゲシャチホコ 大きく立派な触角は胸の下にしまってあります。  撮影日:2011/12/22 場所:勿来の関

 このような立派な触角を持っているのは雄(♂)ですが,それには訳があります。棒のような触角よりも櫛状になっていれば空気に触れる表面積が増え雌(♀)の出す臭いをいちはやく嗅ぐことができます。

夜活動する蛾にとって,暗くて雌がどこにいるか分からないので目で探すより臭いを嗅ぎ出す触角を発達させた方が断然有利です。そうゆう訳でこんな立派な触角を持っているのでしょう。

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クシヒゲシャチホコ 目の上に睫のような長い毛があります。  撮影日:2013/01/02 場所:勿来の関

 いつも上の写真のように触角を出していません。必要がないときは3枚目の写真のように胸の下にしまっておきます。

目の上に白っぽくて長い毛が見えていますが,目にごみが入るのを防いでいるように私には思われます。



五七五
 止まるとき 屋根型にする シャチホコガ

 暗闇じゃ 目よりも臭い 役に立つ

 触角を 発達させて 雌探す

 ごみ防ぐ まつげのような 長い毛で

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・旬の魚 平潟港 ④

旬の魚 平潟港 ④  写真はすべて2013/3/24 撮影
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ミズダコ 食べてはマダコに負けるが柔らかで上手いです。

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マフグ
体には小棘がなく,なめらかであるためナメラフグの名もついています。
味はトラフグに負けますが,取れ高が多いので市場によく出回っています。
食用とされますが,強い毒があります。

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マフグ
体側に黄色の線があります。
胸鰭の脇と背鰭のもとに黒い斑があります。
大阪でフグを「鉄砲」というのは当たると死ぬという洒落です。
昔は「フク」と言っていたそうです。
「フク」は福(運が良い)に,「フグ」は不具に通じるからです。

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マサバ 秋の頃は脂があり味噌煮にして食べると美味しいです。

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アカムツ 口の中が黒いのでノドグロともよばれます。

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ナメタガレイ 体の肉に厚みがあり,表面はぬるぬるしています。
仙台より北の地方では大晦日にこの魚を食べる習わしがあります。
年越蕎麦を食べるのと同じです。
そのためその頃は,とても高く大きいのになると一匹が何と1万円もするそうです。

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ムツ 冬は美味しいです。卵巣が特に美味しいです。上顎の鬚のような黒い斑紋が目印です。

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ニッコウキスゲ 初夏の花1


ニッコウキスゲ 初夏の花
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ニッコウキスゲ(禅庭花)  撮影日:2000/06/01

①名のいわれ

 昔,蓑や笠を作るのに使われていたカサスゲに葉が似ているのでスゲの字が付きます。スゲの前の「キ」の意味は黄色い花だからです。

 日本各地で見られる花ですが,日光戦場ヶ原・日光霧降高原の大群落が特に有名になってニッコウキスゲと呼ばれるようになったと思われます。

 別名,ゼンテイカ(禅庭花)と呼ばれるその訳は,日光戦場ヶ原を中禅寺の庭と見立ててそこに沢山見られる花だからです。ゼンテイカの名が知れ渡っていたので,日光周辺の大群落は有名だったのだろうと思います。だからこそニッコウキスゲになったのだと思います。


②特徴
 この植物の名を小さい子に教えると必ず「ニッコウキツネ?」と返ってきます。「キスゲ」という言葉は聞いたことがないので,今まで使ったり聞いたりしたことがある言葉を使って言うのだと思っています。

 この花は夏の始まりを告げてくれます。咲きはじめるとしばらく咲き続けているように見えます。
 けれども,そうではありません。シャガと同じく朝開花して夕にはしおれる短命の花なのです。では,どうして咲き続けているように見えるのでしょうか。 その答えは上の写真にあります。現在開花中の花の付け根から,五つもの蕾が順番を待って控えています。このように,蕾が沢山あるからです。

 ところが,短命の花だと思っていたら,「植物記」というあるサイトに次のような記述があったので紹介します。
 『ニッコウキスゲはよく「朝咲いて夕方には閉じる1日花」といわれる。私もその話しを鵜呑みにして、過去に何度かそう書いたこともあるが、以前ある自生地で1つの花を観察したところ、朝咲いて翌日の夕方閉じることが判明。調べてみると、確かにそのように書いてある本もある。ただすべての花がそうなのかは分からない。ひょっとすると1日花と2日花、両方あって何らかの条件で変わるとか、株によって変わるとか、そんな可能性もないとはいえない。一方で1日花説というのが、完全な間違いの可能性も否定できない。』

 福島県にある雄国沼にニッコウキスゲを見に行ったことがあります。写真では隙間無く咲いているように見えましたので,さぞ見事だろうと思っていました。でも,大分隙間が目立ちましたので,写真に撮るのをためらってしまいました。訳は2つあると思っています。花の盛りが過ぎたことと写すときの角度によると思います。上から構えるよりも花の咲いてる高さまでカメラの位置を下げると沢山咲いているように見えることに気づきました。

③短歌と五七五


 日光の 大群落が 知れ渡り ゼンテイカから ニッコウキスゲに

 短いぞ 花の命は 1日程度 蕾沢山 次々と咲く

 群落は かなり隙間が 目立つなり

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ニッコウキスゲ 花の命は短い  撮影日:2000/06/01

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クモキリソウもともとの名は? 夏の花1


クモキリソウ(ラン科) コクラン(ラン科) 夏の花
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クモキリソウ  カマキリにそっくりな花  カマキリソウ転じてクモキリソウに 撮影日:2000/06/16

①もともとの名は
 図鑑では,この植物名に雲霧草を当てている。雲や霧が発生しやすい場所で見られることが多いからという。蜘蛛切草はクモに似ているからという。

 クモキリソウはそんな特別な所に生育していません。普通の植物が生育している場所に見られます。

 クモキリソウの仲間には,ジガバチソウとスズムシソウがあります。クモキリソウ以外は花の様子をジガバチ,スズムシという昆虫に見立てています。ところが,クモキリソウだけは訳の分からぬ名を当てたり,昆虫ではない蜘蛛に見立てたりしています。クモに似ているからといってもクモキリのキりは何を意味しているのでしょうか。今までの説で納得できるものに出会ったことはありません。

 それでは,なぜクモキリソウだけ変わった名が付いているのでしょうか。
 私にはしばらくの間分かりませんでしたが,花の写真を見ているうちに,謎が解けました。

 もともとクモキリソウではなかったと私は考えました。
 上の写真を見て下さい。ある昆虫の頭部によく似ています。カマキリにそっくりだと思いませんか。
 この花を見てカマキリソウと名付けたが,そのうち転訛してクモキリソウになったと今は確信しています。

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コクラン  黒ずんだ小豆色で格好はクモキリソウに似ている 撮影日:2008/07/15

 クモキリソウの仲間にはもう一つ,コクランがあります。漢字で表すと黒蘭と書きますが,真っ黒ではなく黒っぽい小豆色の花です。4種類の中では1番クモキリソウに似ています。

②特徴
 私は植物はすべて日光が必要だと思っていましたから,日当たりのよい所にクモキリソウの鉢を置いていました。すると,葉の緑色がだんだん薄くなっていきました。山野草が好きな人の所に行って,どんな場所に置いているのか見ました。一日中よく日が当たる所ではなく,むしろ反日陰のような所においてあるのが分かりました。それを見て,クモキリソウが見られる所は直射日光の当たらない日陰の所だったことを思い出しました。慌てて日陰に移動しました。葉は緑色が濃くなりました。このことから植物には強い光を必要とするものばかりでなく,弱い光で十分育つものがあることを知りました。

 クモキリソウの球茎は土から出て土の上に乗っているのをよく見かけます。
この球茎に子ができて仲間が殖えていくようです。
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半日陰を好むクモキリソウ 撮影日:2000/06/16




③短歌と五七五

 花まるで カマキリに似て 謎解ける

 仲間皆 昆虫の名が 付いている カマキリソウが クモキリソウに

 日向より 反日陰よし クモキリソウ

 日向では 緑が薄れ 場所変える
 



次回はセンボンヤリかハナネコノメ・ガマの仲間・クサアジサイ・ニッコウキスゲ
・マタタビ・サルナシ・ヒツジグサ・オオマツヨイクサ
・3月に見られた蛾  のうちのいずれかを計画しています。


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シャガ 春の花4

シャガ 春の花
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シャガ  橙色と青い斑点がこの花を彩る  撮影日:2010/05/17

①名のいわれ
 葉の様子が似ているヒオウギと見誤りシャガにヒオウギの漢名「射干」を当てしまいました。日本でその漢字をそのまま字の通りに呼んでシャガになったようです。

②特徴
 ある植物の観察会で気になっている植物がありました。林床に三枚程度の光沢がある葉をもった植物が群生しています。それらの葉は扇を開いたように横に広がっています。さらに,直立せず少し斜めに傾いています。
 誰も聞く人が居らず恥ずかしかったのですが講師の先生に尋ねました。
「先生,ここにある光沢の葉をした植物は何といいますか。」
「はい。シャガです。」
と先生は,すかさず答えられました。私もこのように植物に明るい人になりたいと思いながら,また,尋ねました。
「先生。葉だけしかありませんが花は咲きますか。」
「はい。5月頃橙色と青い斑点のある白っぽい花が咲きます。」
忘れないうちにこの植物の名を書きました。

 薄暗い所に咲くこの花を好きになれないでいました。しかし,写した写真を見た瞬間,斑点がこの花を引き立てていて奇麗だなと感じました。それから好きな花になりました。花の中央にある雌しべは先が細かく分かれ更に印象深くなりました。
 花は朝開いて夕方はしぼみ,1日も持ちませんが,もう次に開花する花が蕾となって左に見えています。そして,更にその蕾の付け根には小さな蕾が控えています。こうしてシャガは次々と花を咲かせています。
 ところで,このシャガには実はできません。それなのに群生しています。なぜでしょう。ヒガンバナと同じく3倍体なので種子はできませんが,根茎が横に伸びて仲間を殖やしています。でも,中国には種子ができるシャガがあります。

③短歌と五七五

 朝開き 夕にはしぼむ シャガの花 次なる出番 待つ蕾かな

 ヒオウギと 見まちがわれて シャガとなる

 実はできず 根茎伸びて 仲間殖え

 素敵だな 外花被片の 斑点が


次回はセンボンヤリかハナネコノメ・クモキリソウのもとの名は・ガマの仲間
・クサアジサイ・ニッコウキスゲ・マタタビ・サルナシ・ヒツジグサ・オオマツヨイクサ
・3月に見られた蛾  のうちのいずれかを計画しています。

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tag : シャガ 春の花

ニワゼキショウ


ニワゼキショウ
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白花のニワゼキショウ  中心から黄色・紫・白と並んでいて奇麗に見えます。  撮影日:2006/05/27

①名のいわれ
 葉がセキショウに似て庭に生えるのでニワゼキショウと呼ばれます。

②特徴

 ニワゼキショウは日当たりのよい芝生や道端などに生えます。高さは20㎝くらいで小さくて可愛い花が咲きます。白い花と紫色の花があります。写真に撮る前までは紫色の花の方が奇麗だと感じていました。ところが,写真を見てからは白い花の方が奇麗だと思っています。それは白い花の方には黄色紫白と3色見られるからです。


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ニワゼキショウ  真ん中の花左下の円いものは実です。  撮影日:2006/05/27

 あるとき近所の子どもたちにレンギョウの花を見せてこう言いました。
「この花で遊べるんだよ。見てて御覧。」
と言いながら空中高く放り投げました。
「あっ。くるくる回って落ちてくる。やってみたい。」
「あそこに花が咲いているからやって御覧。」
花がつぶれないように上手く取るように話した後で遊びました。
 2箇月くらい過ぎたある日,
「この花もくるくる回って遊べるよ。」
とにこにこしながら,女の子がニワゼキショウの花を放り投げて見せてくれました。
「あら本当。すごい。よくこの花が回るなんて分かったこと。すごい。」
と,子どもをほめながら私もいっしょに遊んでしまいました。
 きっとこの子は,手にすることができる花はすべて試したのに違いありません。
 ニワゼキショウの花も回転することを知ったときの喜びはどんなだったでしょう。この花を見るたびに,そのときの光景が懐かしく思い出されます。

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白花のニワゼキショウも紫色のニワゼキショウもどちらも見られます。  撮影日:2006/05/27

③五七五

 子供らと いっしょに放る ニワゼキショウ

 白花も 紫色も 共に咲く

 レンギョウも くるくる回る この花も 

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レンギョウ  この花も取って放るとくるくる回ります。  撮影日:2000/04/08


次回はセンボンヤリかハナネコノメ・クモキリソウのもとの名は・ガマの仲間
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・3月に見られた蛾・アヤメ科の植物 のうちのいずれかを計画しています。



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tag : ニワゼキショウ レンギョウ

アヤメ科の植物 晩春から初夏の花

アヤメ科の植物 晩春から初夏の花
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左:アヤメ  右:カキツバタ(1番水湿を好む)
垂れ下がる外花被片 立ち上がる内花被片 先反る雌しべ
 撮影日:左2007/05/27  右2010/08/11

①名のいわれ

 アヤメはその昔(万葉集編纂の頃)花アヤメと呼ばれていました。花に網目模様があるからと言われますが,単にアヤメと呼ばれていたショウブと葉が根元から出る様子が斜めに交わって似ています。その模様を文目(アヤメ)模様といいます。だから,どちらにもアヤメがついたと思われます。

 牧野富太郎博士によればカキツバタは書き付け花の転訛だそうです。書き付けとは,こすりつけることで,この花の汁を布にこすりつけて染める昔の行事に由来するようです。一番湿地を好みます。

ノハナショウブは野に咲く花ショウブだと思われます。

アヤメ科の植物の花のつくり
 アヤメで説明します。aが外花被片(3枚あります),bが内花被片(3枚あります),cが雌しべ(いずれも先が反り上がっている。3個あります)です。
 雄しべは雌しべの下にあります。

③見分け方
 外花被片の基のところに、アヤメは網目状の模様,ノハナショウブは黄色の筋、カキツバタは白い筋がそれぞれあることで区別できます
  
 私はこの点を知らなかったので,苦労しました。これが分かっていれば,みんな同じに見えなかったはずです。


 これらの3つの花はどれも青い花の印象があります。しかし,写真で見るとノハナショウブだけは花の色が青く写りません。その花被片の色は赤紫です。
 ノハナショウブを品種改良して様々なハナショウブ(園芸植物)が生まれています。面白いことにどの品種の外花被片にも黄色の筋が残っています。これは親がすべてノハナショウブだったことを物語っています。


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ノハナショウブ  花の色は赤紫 撮影日:左2000/06/28

③短歌と五七五

 葉の出方 どちらも似てる そのために アヤメもショウブも アヤメと呼ばれ

 似ていても 外花被片の 筋の色 カキツバタ白 黄色はノハナ

 垂れ下がる 外花被片に 立ち上がる 内花被片と 先反る雌しべ

 ハナショウブ すべて黄色の 筋がある 

 似ていても 外花被片の 色で分け

 雌しべどこ 先が僅かに 反り返る

 雄しべどこ 雌しべの下で 見えぬなり

 一つだけ 赤味があるは ノハナなり


次回はセンボンヤリかハナネコノメ・クモキリソウのもとの名は・ガマの仲間
・クサアジサイ・ニッコウキスゲ・マタタビ・サルナシ・ヒツジグサ・オオマツヨイクサ
・3月に見られた蛾・アヤメ科の植物 のうちのいずれかを計画しています。




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tag : アヤメ科 アヤメ ノハナショウブ カキツバタ ショウブ

ショウブ 晩春から初夏に咲く花


ショウブ 晩春から初夏に咲く花
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ショウブの花  花茎(ほかの葉より細い)中央下辺りに咲くので見つけにくい  撮影日:2008/05/05

①名のいわれ
 昔,菖蒲とかいて「あやめ」と呼んでいた物がこの植物です。そのうち音読みが普通になりショウブと呼ぶようになったと思われます。それでは,現在私たちが「アヤメ」と呼んでいる植物は当時(万葉集編纂の頃)何と呼ばれていたかというと「花アヤメ」です。
 即ち,茎の頂上に紫色の花をつけて,目立つ現在のアヤメを「花アヤメ」と呼び,ショウブをただの「アヤメ」と呼んでいたのです。
 葉の様子が似ていたからだと思います。

②特徴
 ところで,ショウブの花を見たことがありますか。ほとんどの方は見たことがないと思います。私はショウブを見ていて不思議でなりませんでした。ショウブは被子植物です。被子植物は必ず花を咲かせます。それなのに,いつ見ても咲いている様子は無かったからです。それは,花は咲いても私が気付かなかっただけなのです。その理由は2つあります。

 1つ目は低い所に花をつけるからです。葉の陰になって見づらい上に葉の真ん中あたりよりも低めの所に花が咲くからです。

 2つ目は花がごく僅かしか咲かないからです。8畳くらいの広さなら,せいぜい3個咲くか咲かないくらい僅かなのです。

 花期は5~7月と図鑑にあったので6月頃ショウブの花を見つけに行きました。葉の根もと辺りを探しましたがなかなか見つけられません。そのうちついに1個花を見つけました。不思議なもので1個見つかると,次々と見つかり,合計3つ見つけることができました。
ちなみに花をつける花茎は,ほかの葉よりも細くなっています。

 ショウブの葉を揉むと良い香りがします。この香が素敵でショウブを見るたび香りを嗅いでいます。香りがある植物は薬効成分があるらしく昔から利用されてきました。ショウブは菖蒲湯にして民間では利用してきました。端午の節句でも縁起を担いで用いてきました。
 今では何でも安く簡単に手に入るので昔からの習わしが廃れてしまい寂しいです。

③五七五
 その昔 アヤメと呼ばれ 今ショウブ

 低すぎて 数も少なく 見つからず

 見つかれば こつが分かって 次々と

 よい香り 通りすがりに 嗅いでいる


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ツマキホソハマキモドキ  撮影日:2010/07/03

このショウブの葉を幼虫が食草としている奇麗な蛾を紹介します。名前はツマキホソハマキモドキといいます。昼間ショウブを探すと見つかる蛾です。この蛾の後ろ脚の動かし方は珍しい回転運動をするそうです。


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・ネムノキ2 夏の花1

ネムノキ2 夏の花
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④花のつくり


aはそれぞれの集まりの中で1つだけ大きく目立っています。

bはaを取り囲むように10個以上集まっています。




 左の写真を見ると瓢箪の形をしたもの(aとb)が10個以上集まって1つの花を構成しているのが分かります。やがて,その瓢箪の形をした物から,上をピンクに染め分けた多くの雄しべと1本の雌しべが出ます。
 中央に1つだけ大きな瓢箪の形をした物(a)が見えます。そこからだけ蜜を出して昆虫を誘っていると,ブログ「そよ風のなかで」で紹介されています。外の花からは蜜を出していないのだそうです。どの花からも出すより,大きくて目立つ1つから出した方が安あがりだからです。 





hhana0106_convert_20130317043655.jpg

aは上の写真でもaに当たります。10個以上集まっている花の中で唯一の蜜壺です。

bはそこから出ている雌しべです。

cは10個以上集まっている瓢箪形から出る雌しべです。








 ところで,ネムノキの花の盛りは夜です。夜ということは,暗くて見えませんから香を出して昆虫を誘っているそうです。甘い桃のような香だそうです。私は未だ,嗅いだことはありませんが今度是非,嗅ぎたいと思っています。
 では,どんな昆虫が訪れるのでしょうか。蜜のある所までは長いのです。夜活動する口の長い昆虫といえば蛾が考えられます。弱々しい雄しべや雌しべには止まれませんから空中で止まりながら蜜が吸えるスズメガ類らしいです。

 さて,雌しべはどこにあるのでしょうか。最後の写真を見ると,何か花の中央に白く見えるものがあります。私はそれが雌しべだと思っていました。ところが,違うのです。ピンクの雄しべに混ざって上の方まで白い糸のような物が幾本か見えます。それが雌しべなのです。
 bやcが雌しべです。上から下まで白いので見分けがつきます。aは蛾に蜜を提供するただ1つの蜜壺です。bはその蜜壺の鼻から出ている雌しべです。この蜜壺から出る雄しべだけは斜め下から斜め上まで放射状に出ています。スズメガ類の蛾に目印になるようにしているのでしょうか。
(雌しべは瓢箪形の物から,それぞれ1本出ます。)

 今回,ネムノキの記事を書いていて正直,ネムノキを全然理解していなかったことが分かりました。


 私はネムノキの花の写真を奇麗に撮ろうとばかり考え,花が咲いた後どのようにして種子ができるのかまでは想像しませんでした。でも,そこまで考えてはじめて,植物や昆虫のつながりを理解したことになります。
 片方の生物がいなくなってしまえば,もう片方の生物も姿を消していく運命にあります。世の中のことは,持ちつ持たれつなのだと,このネムノキは教えてくれています。


⑤短歌と五七五

 大部分 雄しべが占める 合歓(ねむ)の花 雌しべは一体 いずこにありや

 蛾に蜜を あげて受粉を してもらう 蜜壺1つ 高くして待つ

 全部白 雌しべ見分ける 目印だ

 夕方に 葉を閉じるので ネムノキと




明日はセンボンヤリかハナネコノメ・クモキリソウのもとの名は
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・オオマツヨイクサ・ショウブ のうちのいずれかを計画しています。

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tag : ・ネムノキ 夏の花

・ネムノキ 夏の花1

ネムノキ 夏の花
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ひときわ目立った鮮やかなネムノキの花  夕方撮影  撮影日:2000/07/20

①名のいわれ
 ネムノキは夕方頃から向かい合った2枚の小葉を閉じます。その様子を眠ることに例えて名付けられました。

②出会いのときの驚き
 茜平に用事で出かけたとき,まだ明るかったので葉は開いていました。ところが,夜になって帰り道,ライトに照らし出された葉は何と閉じているではありませんか。見ると同時に,どの葉も見事に閉じていて驚きました。そのとき初めてなぜ,ネムノキといわれるのか納得しました。

 7月25日頃,榛名湖方面に旅行で出かけたときの出来事です。暑苦しくて眠れず,未だ午前3時で起きるのには早かったのですが部屋を出て歩いていました。外灯にネムノキの花が照らされているのが目に入りました。
 そこで,近寄って葉の様子を観察しました。
 すると,場所によって葉が閉じている所と開いている所があることに気付きました。外灯からの距離とは関係が無いようです。離れた所の葉でも開いている葉があるからです。
 観察しているうちに,外灯の光が当たっている葉は閉じることができないのが分かりました。そんなネムノキの葉が可哀想になってしまいました。

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夕方には閉じる葉   撮影日:2000/07/20

③写真撮りで気付いたこと
 色の鮮やかなネムノキの花を探していたときです。奇麗な花を咲かせている木を1本だけ見つけました。帰りに必ず写真を撮ろうと決めました。帰りそこに着いたのは午後6時頃でした。写しているときには気付きませんでしたが写真を見ると葉が閉じていました。暗くなってから葉は閉じるのではなく夕方になるとすでに閉じてしまうのが分かりました。

 昼間明るいときに,ひときわ鮮やかな花を咲かせているネムノキを見つけたので写真を撮りたくなりました。

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昼間の写真撮り  葉は開いています。しおれている花が多かった。 撮影日:2010/07/15

 ところが,しおれている花が目立ちました。夕方咲き出して朝にはしおれてしまうのを知りませんでした。しおれた花を取り除いた後で写真を撮りました。偶然とはいえそのおかげで花のつくりが分かる写真(次の写真)が撮れました。

 ところで,このときの葉は開いているのが分かります。上の写真です。


 この続きは明日です。

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tag : ネムノキ 夏の花

トウゴクサバノオ 春の花5

トウゴクサバノオ 春の花20
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トウゴクサバノオ  黄色い花びらがこの花を引き立てています  撮影日:どちらも 2010/04/06

①名のいわれ

 分布は宮城県以西です。関西から西日本にも見られるのに何故と思われるでしょうが,関東地方に多いといいます。そういう意味でトウゴクとよばれるのでしょう。
 更に,2個の実のつき方がVの字を少し左右に開いた形なので,それをサバ(鯖)の尾に見たてて名付けられました。

②特徴

 私は,てっきり白っぽくて大きなものが花弁だと思っていました。
 ところが,何とそれは花弁ではなく萼で黄色っぽく見える小さなものが本当の花びらだと知り驚きました。
 おそらく,このトウゴクサバノオが咲く頃は寒いので花全体を萼で守る必要があったからでしょう。萼は厚いので,それには向いているように思われます。
では,本来の花はどんな役目を果たしているのでしょう。
 昆虫が訪れてくれるように何か工夫をしているように思われます。橙色に光って蜜があるように見せていると私には思えるからです。

 トウゴクサバノオもカタクリ・ニリンソウ等のようにいち早く成長して種子を作ってしまいます。そうしなければ周囲にある木の葉が茂り暗くなってしまいます。もうそうなってからは光が当たらず枯れるばかりです。

 この植物は小さいので注意して歩かないと見過ごしてしまいます。

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③写真撮りの苦労

 私が写真を撮り始めた頃は,真正面や真上からしか写していませんでした。だから固い感じの作品になっていました。
 あるとき,山野草の花を写しに来た人と話しているうちに「横からや斜めから写した方が良い作品ができますよ。」と教わりました。それ以来花の作りがよく分かる写真が増えました。
 白い花と黄色い花・薄くて淡い色は色がとんでしまって斑無く奇麗に写すのは難しいと感じています。このトウゴクサバノオの萼は白いので萼にある筋を出すのに苦労しました。
 
 このトウゴクサバノオは弱々しい植物で直ぐ風に揺れてしまいタイミングよくシャッターをきるのに苦労しました。



トウゴクサバノオ  角度を変えて写すと花の作りが分かります。  
撮影日:2010/04/06




④短歌と五七五

 花びらは 白く大きな ものでなく 橙色で 小さいものが

 角度変え 写してみれば 良さが出る

 実の形 鯖の尾に似て 名付けられ

 この花を 橙色が 引き立てる

 主役だな 橙色の 花びらは

 はっとして 橙色を じっと見る



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tag : トウゴクサバノオ 春の花5

フキ 春の花4

フキ 春の花
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左:フキの雄株   右:フキの雌株  撮影日:左2013/03/102 右013/03/10

①名のいわれ

 納得できる説明が無く書けません。
 いよいよ今年もフキが咲き出し,待ち遠しかった春の到来を告げています。

②雄株と雌株

フキは雄株と雌株に分かれていて,白っぽく見える花と黄色っぽく見える花があります。フキは多くの花が集まって花を構成しています。

 1枚目と2枚目の写真を見て,花の色の違いが分かりますか。
 1枚目の方は黄色っぽく,2枚目は白っぽく見えるでしょうか。

 1枚目の写真を拡大したのが3枚目の写真です。これが雄株の花です。中央にまだ開花していない花が見えます。この花があるので黄色に見えるのです。

 その花の周りには花粉を出している花が見られます。

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雄株の花  周囲には花粉を出している花が見られます  撮影日:2013/03/10

 2枚目の花を拡大したのが4枚目の写真です。この花が雌株の花です。白い色をしています。花の周囲には糸のように細い雌しべが何本も見えています。 ところが,右下の花の中央を見て下さい。何と雌しべがない花が,3つ見えます。お株の花で見た花に似ていませんか。雌しべだけでよいものを何のためにあるのでしょう。「したたかな植物たち」の著者多田多恵子さんによると,それは「多量の蜜を出して昆虫をおびき寄せ雌しべに受粉させるため」だそうです。フキもいろいろ考え工夫しています。感心させられます。

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 ところで,3枚目の写真では花粉が黄色か白かよく分かりませんが,白い花粉だと種子はできないそうです。

 ではでのようにして,フキは子孫を残しているのでしょう。

 フキに限らず植物は種子を作らなくても,ちゃんと子孫を残す方法を考えています。

 フキの場合は地下茎を伸ばして殖やしています。

 もっと詳しく知りたい方はブログ「そよ風のなかで」ふきのとうを,更に詳しく知りたい方はHP「なかなかの植物ルーム」をご覧下さい。



雌株の花 周囲には白い糸のような雌しべが並んでいます。
右下の花の中央には雌しべがない花が3つあります。

撮影日:2013/03/11




③短歌と五七五

 雌株には 蜜を出す花 ついている 虫たち呼んで 受粉をさせる

 フキの花 白と黄色に 分かれてる

 周りには 花粉出してる 花がある

 黄の花の 周りを囲む 雄しべ達

 白い方 周りに雌しべ ついている

 地下茎が 伸びて子孫を 殖やすフキ

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tag : フキ 春の花

スミレ特集

スミレ特集
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左:スミレの女王であるサクラスミレ  右:アケボノスミレ 撮影日:左:2010/05/06  右:2010/05/04
花びらがサクラのように中央が凹むので名付けられたのでしょう。交雑種を除けば日本最大のスミレです。葉は立つことが多いです。日当たりの良い所に咲いていました。残念ながらあちこち窪んでいて掘った跡がありました。それだけ魅力あるスミレだったのでしょうが,根こそぎではなく種子を頂戴して殖やして欲しいです。

花びらの色が夜明けのときのようなので曙菫(アケボノスミレ)と名付けられました。葉が出るのが遅く花の咲く時期には,まだ完全に葉は開きません。花の左側に立っているのが葉です。

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左:フイリフモトスミレ
 撮影日:2010/05/05
右:マキノスミレ     撮影日:2010/04/18

マキノスミレなのかシハイスミレなのか大変迷いました。マキノスミレは北海道から東日本にシハイスミレは西日本に多く分布するというのでマキノスミレにしました。色が濃いものが多く小さいスミレです。この色がまことに愛らしく好きなスミレです。

小さいながらも品のあるスミレです。葉の斑といい花茎の紅といい色彩豊かです。ヒナスミレが王女様なら,こちらは王子様でしょう。

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エイザンスミレ  撮影日:2010/4/21
前にも登場したスミレです。花弁の色が濃かったので写しました。どんな香がするか確かめればよかったと思っています。

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アカネスミレ  撮影日:2010/5/17
あかね色に相応しくない色ですが側弁・距・花柄・葉など全体に毛が生えているのでアカネスミレと判断しました。

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オクタマスミレ  撮影日:2010/05/02
以前にも登場したスミレです。エイザンスミレとヒナスミレの交雑種です。
このような色をしたものは,ほとんど白っぽく写ってしまいます。出来上がった写真を見て何度もがっかりしてきました。そこで,少しでも花の色に近付こうと次のように工夫しています。
 ひとつは,フィルターをつけて光の反射を防いでいます。少し暗くなってシャッタースピードが落ちるのが欠点です。
 二つ目は直射日光が当たらないように日陰にして写しています。暗くなって寂しくなるのが欠点です。
 このように工夫して出来上がったのがこの写真です。

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アメリカスミレサイシン  撮影日:2010/05/03
 このスミレも名前がなかなか分かりませんでしたが,側弁の基部にある毛が有力な手がかりになって名前がやっと分かりました。。
 外国から来た、園芸品種のスミレだったからすぐ分からなかったのです。誰も入りそうにない所に生育していたのでまさか外国の園芸品種とは思いませんでした。
 北アメリカ東部からメキシコ北東部が原産だそうです。

 名前の由来は、日本のスミレサイシンと似たように、根茎が発達しているためだそうです。

 筋の模様が奇麗ではっとしたスミレなので紹介しました。
 
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左:オカスミレ    右:フイリヒナスミレ  撮影日:左2010/05/17  右2007/04/14
 オカスミレアカネスミレに似ていて迷いました。このスミレは側弁の基部以外に毛が無いので区別がつきました。

何度見ても,フイリヒナスミレはスミレの王女様に相応しく見飽きない花です。
hhana0091.jpg
スミレ  格好の良いものを探して写しました。  撮影日:2000/04/29
これがスミレ科のスミレです。
なかなか形が整って写真写りの良いものは多くはありません。

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ヒメスミレ  撮影日:2008/04/25
 ほとんど水けの感じられないアスファルトの隙間に根を下ろしていました。人家周辺の明るい乾燥した場所で見られます。

hhana0092.jpg

 名前のとおりよい香がするスミレです。香がするのが分かったのは図鑑を見てからでした。その後,再び出会ったときに確かめて分かりました。品の良い香りでした。
 唇弁の白い部分と紫色の境が濃くなって側弁の方に延びているのは,探すときの目印になっています。











ニオイタチツボスミレ  撮影日:2008/04/25





スミレ特集五七五
 花も葉も 大きく開く サクラかな

 花びらの 先に凹みが あるサクラ 

 葉を閉じて アケボノスミレ 花開く

 この色が 堪らないほど 好きになる アケボノスミレ 見とれる私

 王子様 小さいながら 品がある

 堪らない この色好きで 足止める

 エイザンは なぜか雑種が できやすい

 茜色 似ていなくても 毛深さで 名前が分かる アカネスミレ

 本当の 色を出そうと 工夫する

 側弁に 毛があることで 名前知り

 毛が無くて 側弁以外 オカスミレ

 日当たりに スミレ見つかる 春うらら

 見た目良い スミレはなかなか 見つからず

 ヒメスミレ 水が不足で 育たない

 ヒメスミレ 道路の上で 日は当たる 水が足りなく 大きくなれぬ

 よい香 花に目印 筋がある


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tag : スミレ特集 サクラスミレ アケボノスミレ フモトスミレ マキノスミレ アカネスミレ エイザンスミレ ヒメスミレ オクタマスミレ オカスミレ

・フイリヒナスミレ 春の花3

フイリヒナスミレ 春の花3
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フイリヒナスミレ 花もさることながら斑入りの模様も美しい 撮影日:2000/08/06
①名のいわれ
 ヒナスミレを漢字で書くと雛菫となります。雛には小さくて可愛らしいという意味があります。

 おそらく桃色で美しいスミレという意味で名付けられたと思っています。

 「山渓ハンディ図鑑6 日本のスミレ」の作者「いがりまさし」さんは「スミレの女王がサクラスミレだとすれば,ヒナスミレはプリンセスだろうか。」とヒナスミレを愛でています。日だまりに桃色の花びらが明るく映し出されたときの美しさには思わずうっとりとしてしまいます。

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左:フイリヒナスミレ  右:フモトスミレ 撮影日:左2006/04/22  右2000/05/05
②出会い
 上の写真のような斑が入った奇麗な紋様の葉に会ったのがそもそもの始まりでした。当時は経験が浅く葉を見ただけでは何という植物か分かりませんでした。名前を知るのには,花の咲く春まで待つしかありませんでした。
 春になり,いそいそと出かけていくと「葉はあれど花は無し」でした。次の週も行きましたが徒労に終わりました。次の年も無駄骨でした。
 一体いつ咲くのだろうと不思議で堪りませんでした。結局,ヒトリシズカの花を写しに行ったときに偶然ヒナスミレの花を見ることができました。

 私はこの斑が入った葉にさんざん振り回されていました。最初は斑入りのフモトスミレだと思っていました。でも大きさも形も違うなと気付きました。それでも,はっきりと名前は分かりませんでした。
 花の写真が撮れたときでもそっくりな写真はあるのに葉に斑が入っていて困り果てました。要するに,花が似ているときは葉が違い,葉が似ているときは花が違うのです。こうして理解に苦しむ時間が長く続きました。
 そのうち「山渓ハンディ図鑑6 日本のスミレ」という図鑑のおかげでフイリヒナスミレと分かりました。名前が分かるまでに長い時間を費やした思いで深いスミレです。

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フイリヒナスミレ 半開きの方が色が濃くて奇麗 撮影日:2007/04/14

 その後,オクタマスミレを見つけました。両親はエイザンスミレとヒナスミレです。分布上,間違いなく雑種のオクタマスミレが存在する可能性は大きいと判断しています。

③短歌と五七五

 斑入りのは フモトスミレと 似ているが 大きさ合わず 形も違う

 いつ来ても 葉っぱはあれど 花は無し

 珍しや 今年は花が 咲いている

 気まぐれに 花咲かせるか ヒナスミレ

 ヒナスミレ 花の奇麗さ 見とれてた

 半開き ひときわ目立つ 花の色

 斑が入り 葉も花もよし ヒナスミレ

 可憐さで スミレの中の 王女様



次はスミレの仲間かセンボンヤリです。

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tag : フイリヒナスミレ 春の花3 エイザンスミレ オクタマスミレ ヒトリシズカ

・エイザンスミレ 春の花2

エイザンスミレ 春の花2
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赤紫の筋が目立つ白っぽい花弁のエイザンスミレ  花はミッキーマウス似のシルエット
エイザンスミレの葉はこのように根元から a b c の3つに分かれる。
    撮影日:2000/04/12
①名のいわれ
 比叡山に生えるスミレであることから名付けられたようですが各地で見られます。このスミレの特徴は葉に大きな切れ込みがあります。この特徴のおかげで直ぐ名前が覚えられました。覚え立ての頃はスミレを見ると葉を見て切れ込みがあるか確かめるのが癖になりました。

②出会いと驚き
 上の写真を写していたときエイザンスミレの花は赤紫の筋はあるが白っぽい色をしているのだとばかり思ってしまいました。それに上の方にある2枚の花弁がやけに大きくミッキーマウスのシルエット(影絵)に似ていると感じました。
 ところが,その後別な場所で写したエイザンスミレの花を見て「えっ。まさかこんなことがあるの。」と信じられない気持ちになりました。何と薄桃色をしたエイザンスミレを見るのは初めてだったからです。
 図鑑には「淡紅紫色が普通だが紅が濃いのから白いものまである」と書いてありました。

 親であるエイザンスミレが桃色の花弁のときは紅が濃い色のオクタマスミレが生まれるのでしょう。


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③後悔
 図鑑にはもう一つ気になることが書いてありました。何とときに香があるというのです。早く分かっていれば楽しめたのにと後悔しました。こんなことがあってからは,ただ花だけ観察するのではなく,香も楽しもうと心がけるようになりました。

 上の写真を写したときにこのスミレは,エイザンスミレかヒゴスミレか迷ってしまいました。それはどちらの葉も切れ込みが深く細い葉だからです。この写真の葉を見ると葉が根元で3つに分かれています。これはエイザンスミレの特徴です。それに対して,ヒゴスミレは根元で5つに分かれます。

 どちらかというとエイザンスミレは太平洋側に,ヒゴスミレは日本海側に分布するようです。




薄桃色のエイザンスミレ   撮影日:2007/04/22







④五七五

 似ていても 五つに裂ける葉 ヒゴスミレ 三つに裂ける葉 エイザンスミレ

 叡山に 生えるスミレで 名前つく

 思えない 深く裂けた葉 スミレには

 ミッキーの 影絵に似てる 花びらが

 香るとは 後で知ったは 口惜しや

 花を愛で 香りは嗅がず 済ましてた

 エイザンは 白や紅まで 変化あり

 花を愛で 香りを嗅いで 春うらら

 エイザンは 根元で3つに 葉が分かれ



明日はヒナスミレかフモトスミレ或いはサクラスミレを計画しています。







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tag : エイザンスミレ 春の花2 オクタマスミレ

オクタマスミレ 春の花1


オクタマスミレ 春の花
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ひときわ濃い色のオクタマスミレ 撮影日:2007/4/22
①出会い
 一見して,花の色が濃く少し大きめなスミレの花が咲いていました。
葉には普通のスミレではあまり見られない切れ込みがありました。
 こんな奇麗で珍しいスミレなら直ぐ見つかると思いました。

②名前調べ
 その切れ込みを手がかりにして名前を調べ始めました。簡単に分かると思っていたら,とんでもないことに2年もかかってしまいました。
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オクタマスミレ 花の色はそのときの条件で違ってくる 撮影日:2007/4/22
 どの図鑑にも載っていないのです。1頁1頁丁寧にめくって探しましたが徒労に終わりました。手軽で種類が多く写真が奇麗な図鑑「山に咲く花」「野に咲く花」(いずれも山と渓谷社発行3000円程度)で調べたのです。
 最後に,スミレだけが載っている「山渓ハンディ図鑑6 日本のスミレ」(山と渓谷社発行2100円程度)を買ってきて調べました。スミレ専門の図鑑だから必ず,掲載されていると思ったのに見つかりません。

 でも,この図鑑を購入したことは徒労ではありませんでした。
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オクタマスミレ 葉の切れ込みがよく分かります。 撮影日:2007/4/22
 新種かなとも思ったことがありますが,今時そんなことはないと思いその図鑑の後ろの方を見ていました。すると,花が桃色でしかも葉に切れ込みがあるスミレをついに見つけることができたのです。その終わりの部分には雑種ばかりがまとまって載っていました。今まで雑種とは思っていませんでしたので,見ていなかったのです。

③結果
 このスミレの名はオクタマスミレだと考えています。葉が深く裂けた(切れ込みのある)エイザンスミレと花が桃色で奇麗なヒナスミレの雑種(交配種)です。
 以下がその理由です。
 この場所の周辺には,エイザンスミレヒナスミレも見られるので,交配してオクタマスミレができるのは考えられます。また,近くにはこのオクタマスミレと同じく葉に切れ込みがあるスミレの株が見られましたが蕾も花もありませんでした。これらを総合してオクタマスミレだと考えています。

 オクタマスミレの葉に見られる大きな切れ込みはエイザンスミレから受け継いだ形質だと思われます。花の色が濃い桃色なのはヒナスミレエイザンスミレ両方の形質の相乗効果だと思われます。

 私はこの花が好きです。花の色がアケボノスミレやヒナスミレより濃く大きめのスミレだからです。
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④短歌と五七五

 目についた 葉の切れ込みを 手がかりに ついに見つけた オクタマスミレ

 エイザンの 親の特徴 葉に出てる 切れ込み深い オクタマスミレ

 エイザンの 親の特徴 葉に残し 花色濃いは 両親からか

 新種かな いくら探せど 見つからず 雑種なりとは 思いもよらず

 驚きだ 雑種ができる スミレには

 両方の 親の特徴 花に出る





薄桃色のオクタマスミレ 撮影日:2010/05/02

次回はここに登場したエイザンスミレヒナスミレです。

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tag : オクタマスミレ 春の花 エイザンスミレ ヒナスミレ

・フタリシズカ


フタリシズカ 初夏の花
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左:2本と4本の花穂(かすい)をつけるフタリシズカ  右:2本の花穂の拡大写真
  これでもフタリシズカですか。はいそうです。
  撮影日:2000/06/07

①名のいわれ
 花穂(かすい)が普通2本出ることからフタリシズカと名付けられました。

 しかし,いつも2本とは限りません。なかには3本も4本も出すものもあります。そこで,私はフタリシズカに聞きたくなります。
「皆さんは,何人シズカですか。」
「はい。私たちは,みんなフタリシズカです。花穂の数には関係ありません。」
「一番上の右の写真のような花をみんな,咲かせているから確かですよ。」
という,返事が返ってきます。

②特徴
 フタリシズカはヒトリシズカより大型の草本(草)です。葉は対生(向かい合って一対つくこと)です。一方,ヒトリシズカのほうはあまり離れずに対になっているので,4枚の葉が輪生しているように見えますが,対生です。

 フタリシズカもヒトリシズカも同じセンリョウ科の植物です。だから,フタリシズカの花もヒトリシズカに似ています。次の4点が似ています。
 ①花弁(はなびら)も萼もありません。
 ②雄しべは雌しべの横腹に付きます。(上から丸まった白い雄しべが被さっているので雌しべは見えません。)
 ③雄しべが三つに分かれています。
 ④葉は対生です。
 このうちの三番目ですが,三本の雄しべが太くなり,くっつき合ったのだそうです。よく見ると縦に筋が見えるので,もともと3つに分かれていたことが分かるでしょう。

 フタリシズカは初夏の頃(6月上旬)咲きますが,ヒトリシズカは春(4月中旬)頃咲きます。
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3本の花穂(かすい)をつけるフタリシズカ 撮影日:2000/06/07

③後で後悔写し方
 花穂が緑の葉に生えて写るように斜め上からシャッターを切りました。ところが,画像を見てがっかりしました。葉の表面が光ってしまい,きれいな緑に写っていません。
 それ以来フィルターを使っています。それを回転して良い色に見えるよう調節するのですが,初めは上手くいきませんでした。何事も経験です。


④短歌・五七五
 ヒトリには 花穂の数と 大きさで 勝っているぞ ヒトリシズカ

 仲間内 どちらが奇麗 失礼ぞ 見た目の良さより 花穂の数で

 葉の出方 対になってる フタリの葉

 見た目より 花穂(かすい)の数で 競うなり

 見た目より 数とでかさで 勝負する

 体格で 負けじとばかり 勝負する

 雌しべ達 白い雄しべで 隠れてる

 萼もなく 花びらもない センリョウ科



次は,ネジバナかオクタマスミレを計画しています。


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・早春の花コセリバオウレン謎めいた花

早春の花コセリバオウレン 謎めいた花
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雄花 葯が破れて花粉が見える雄しべ a は花弁の方に傾いている。 撮影日:2000/3/28

①名のいわれ
 根茎が黄色なのでオウレン(黄連)と呼ばれます。小型で葉がセリの葉に似ているのでコセリバオウレンと名付けられました。

 健胃剤にするというので噛んでみると案の定苦い味がしました。

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雄花 花の中央に赤くて小さい退化した雌しべが見える。 撮影日:2000/3/28

②多様な花
 写した写真を見比べているうちにどうにも分からなくなりました。 花の様子が全然似ていないのです。

 それらの花は大きく三つに分けられました。
 雄しべだけの花,雌しべだけの花(実は紛らわしいことに雄しべが二本ついている花もある),どちらもある両生の花の三つです。 図鑑には雌雄異株とあります。だから,雄花と雌花があるのは理解できました。しかし,両生花があるなんて思ってもいませんでした。
 運が悪いことに,図鑑には雌花の様子がよく写っていません。更に,運が悪いことに,両生花もありますとは,一言も触れられていないのです。
 そういう訳で長い間,コセリバオウレンの花を理解できないでいました。
 ところが今日2013年3月7日,ブログ「花*花・Flora」を拝見しているうちに疑問が解けました。

 実は,このオウレンの仲間は花が変化に富んだ種類だったのです。三つの型の外にも退化した雌しべを付ける雄花,雌しべの数が少ないが両生花と思われる花(下の左側の写真),同じ株なのに雄花も雌花もついているなど(私は見つけていませんが)多様性に富んでいたのです。

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左:両生花 上の花には三つの小さい雌しべ b が見える。  右:雌花 ただ右端の花には二つの雄しべが見える。
撮影日:左 2006/4/1  右 2000/3/28

 一つの株に雄花も雌花も付けるなんてとても信じられません。自家受粉を避けるために,雄株と雌株に分かれて咲くのに不思議な咲き方をする植物です。
 でも,こういった咲き方はマタタビでも観察しています。

 ところで,両生花と雄花では雄しべの成熟度が分かります。葯から花粉が出るようになると雄しべが外側(花弁)の方に傾いていくのです。

 驚きがもう一つありました。それはこの仲間(オウレン)の茎が光の来る方向を向こうとして大きく運動する動画を見たからです。ブログ「花*花・Flora」のセリバオウレンに出ています。


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完全な両生花    白くて大きい方が萼(5枚)で小さい方は花弁 撮影日:2010/04/08

③短歌と五七五

 根茎の 様子そのまま 名に出てる 噛んでいるうち 増す苦さかな

 オウレンは 三つの型の 花がある 雄花雌花に 両生花あり

 熟すると 雄しべは外に 傾くぞ

 花のうち 奇麗な方は 両生花


次回はフタリシズカを計画しています。短歌と五七五をご期待下さい。

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tag : コセリバオウレン 早春の花

ショウジョウバカマ

北茨城春5花ショウジョウバカマ
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①名のいわれ
 2つの説があります。
 a「猩々(しょうじょう)」という謡曲に登場する猩々が着ている赤い服にこの花を見立てています。つまり赤い色という意味です。しかも,葉が袴のように広がっているから名付けられた。

 b葉を広げたまま枯れずに冬を越します。この冬を越している葉の色が赤味がかっています。それを猩々の着ている赤い袴に見立ててショウジョウのハカマと名付けられた。やがて転じてショウジョウバカマとなった。

 aは今まで一般に言われてきた説です。
 bはブログ「風のなかで」の作者さんが考えた説です。





早春の開花時期が写しどき 撮影日:2010/04/07


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 aは花と葉の二つに注目して名付けています。それに対してbは葉にだけ注目して名付けています。普通一般に,名付けるときにはある目立った特徴に注目して名付けます。aのように二つのものに注目して名付けたりはしません。

 ところで,ショウジョウバカマの葉は1年中枯れずに見られます。
 冬になると枯れてしまう植物が多い中で,寒さにもめげず冬を越し,春になると葉の中央から茎を伸ばす生命力に感動していたと思われます。その生命力の強さに,何か神に似た力を感じていたのでしょう。
 その冬越しの葉の色が赤味がかっているのでショウジョウのハカマといっていたと思われるのです。

以上の理由で今日(2013年3月6日),私はaから,bに考えを改めます。




冬越しする葉は赤味がかる。 これがショウジョウのハカマのいわれ
先端にできる不定芽
 撮影日:2010/04/07


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②生態
 乾燥した所よりもどちらかというと湿った所に多く見られる植物です。
 ショウジョウバカマの花茎は,早春の頃短いです。ところが,実が実る頃になると,どんどん花茎が伸びて,ろくろ首のようになります。少しでも背を高くして,遠くに種子を飛ばそうとしているのでしょう。

 植物は子孫を残すためにいろいろな方法を考えています。ショウジョウバカマの場合は下の写真のような方法です。地面と接触している葉の先端に新たな子(不定芽)ができています。その不定芽からは,もう既に根が生えていて,いつでも旅立つ用意ができています。
 どの葉にもできるかというとそうではありません。私の観察では,湿っている地面に接触している葉の先端に多く見られました。

③写し時
 可愛らしく奇麗にこの花を写すには,花茎があまり伸びていない時期を選んだ方がいいです。葉の緑と花の赤味が映えて奇麗に見えます。
 花茎が伸びてしまうとピントを合わせるのが難しくなります。


なんと不定芽には根まで生え用意万端 撮影日:2000/03/20

hhana0065_convert_20130306155039.jpg 雄しべや雌しべが大きくしかも何本もあるショウジョウバカマの花を写すのはピント合わせが大変です。どこに合わせていいか迷ってしまいます。

 斜め後方から写した方がずっと華やかな写真が撮れると最近感じています。 明るい花弁が強調されるからだと思います。

④短歌と五七五
 冬を越す 葉の色赤で 名付けられ 猩々色の 袴の意味だ

 花でなく 冬を越す葉に 目を留めた 生きる力の 力強さを

 花赤く 袴のように 葉は広げ 可愛いときは 開花したてが

 茎伸びて 実が実る頃 ろくろ首

 賢いな 葉の先端に 子ができる

 可憐さは 開花したてが 写しどき


後方から写すと明るい花びらが引き立ててくれる。 撮影日:2000/03/20

この記事はブログ「風のなかで」の作者さんのおかげで興味あるものになりました。

有難うございます。

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tag : ショウジョウバカマ

ザゼンソウ 悪臭の謎

ザゼンソウ 悪臭の謎 北茨城春五花
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①名のいわれ
 黄色く見える中央の花を座禅している達磨大師に,小豆色の仏炎苞を洞窟に見立ててザゼンソウと名付けられました。

②出会いと謎のはじまり
 初夏の頃尾瀬にミズバショウを見に行ったとき,早起きして木道を散策していると見慣れぬ赤茶色の花を見つけました。ザゼンソウです。しばらく眺めた後,山小屋に戻るために引き返し始めました。ところが,途中で図鑑にザゼンソウは悪臭がすると書いてあったのを思い出し,そこまで戻っての臭いを嗅ぎました。確かに異様な臭いがしました。二度三度嗅いでいるうちに悪臭は薄れていきました。

 北茨城でもザゼンソウを見つけましたので,尾瀬での出来事を思い出しながらさっそく悪臭を嗅いでみました。不思議にも全く悪臭がしません。頭を傾げながら,「今のは嘘だろう」と思いながら,また,嗅いでみました。今度も全然臭いません。
 この謎はしばらくの間,解けませんでした。
早春に咲き出すザゼンソウ 撮影日:2000/04/01




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 しかしながら,その謎は今日(2013年3月5日)「そよ風のなかで」というブログを読んでいるうちに解けました。





格好のよいゼンソウには,なかなか出会えない 撮影日:2000/03/21

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a花粉が見えないので雌性期の花 b黄色の花粉が見えるので雄性期の花 撮影日:2000/03/21
④ザゼンソウの咲き方
 ザゼンソウは雌花が先に熟して(雌性期)開花しその後,雄花が熟して(雄性期)開花します。
 雄性期の頃は雄花の葯が破れて出た黄色い花粉が目立つので一目で分かります。
 ザゼンソウはこの花粉をハエに雌花の柱頭まで運んでもらって受粉させ種子を作って子孫を殖やしています。

 そこで少しでも多くの種子を作ろうして,ザゼンソウは3つの工夫をしています。

⑤やっと謎が解ける

 一つ目の工夫は,ハエが好む臭いを出して,多くのハエを集めています。
 ハエが好む臭いと言えば,昔からトイレの悪臭と決まっています。その悪臭を出す時期が雌性期のときなのです。

 つまり,北茨城で出会ったザゼンソウは全部,雄性期の時期の花だったので悪臭はしなかったのです。

 二つ目の工夫は雌性期のときのザゼンソウは何と20℃以上にもなるというのです。
 ザゼンソウが咲き始める3月初めは,まだ寒い時期ですから,相当温度差があるといえます。このように暖かければハエの活動が活発になり受粉する可能性が高くなります。こうすれば多くの種子ができるというものです。

 三つ目の工夫は雌花も雄花も一斉に開花せず,咲く時期を上手くずらしています。上の方から咲きはじまり下の方に移っていくそうです。

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⑥生育場所・特性
 湿地や川のそばや沢のようないつもじめじめした場所に多く見られます。
花の根元からは葉の芽が出番を待っています。
 ザゼンソウの地下茎には毒があり人には害を及ぼします。ところが,クマやイノシシは,当たるどころか好んで食べるそうです。その毒を消化してしまうのでしょう。






花の根元には葉の芽が出番を待っている 撮影日:2000/03/10








⑦短歌・五七五
地下茎は クマとシシには 好物で 何と人には 毒となりけり

ザゼンソウ 悪臭出して 虫誘う 更に熱上げ 効果を上げる

雌花咲く 開花どきには 悪臭と 熱でもてなす 虫呼ぶために

早春に 湿地にぽつぽつ ザゼンソウ

臭うとき 黄色の花粉 見当たらず

目立ちます 黄色の花粉 雄性期

寄ってくる 地下茎食いに クマとシシ



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tag : ザゼンソウ 悪臭の謎

・ヤドリギの半寄生生活

ヤドリギの半寄生生活
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ヤドリギの観察はいつ頃がよいか分かりますか。
それは晩秋から早春までの寒い時期です。
その時期になると,葉の陰で見えなかったヤドリギが姿を現すからです。

左の写真で円いボールのように見えるのがヤドリギです。上半分が円い半月状のものもあります。冬の間,この写真のように見える樹木はヤドリギに寄生されている木です。

ヤドリギは宿主が根から吸い上げた水と無機物をちょうだいしています。それらを利用して自分の葉で養分を作って成長している半寄生植物です。
それを宿を借りている木という意味でヤドリギと呼ばれるのでしょう。



遠くからでも分かるヤドリギ 撮影日:2007/3/10
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糸状の糞の中のヤドリギの実 撮影日:2007/3/10
ヤドリギの殖え方は独特で変わっています。
花は2月から3月頃咲き10月から12月頃実が実ります。それから2月から3月頃まで辛抱強く待っています。待っているのは実を食べてくれる鳥をです。


それも,必ず渡ってくるとは限らない大陸からの渡り鳥に頼っています。その鳥の名はヒレンジャクとキレンジュクです。
実は食べられた後,糞として出てきますが,粘りけがあるので肛門から垂れ下がります。一つだけでなく三つも四つもつながったままです。その糸状の糞が,偶々枝に触れると粘り着きます。まさにヤドリギの粘り勝ちです。
非運にも垂れ下げたまま飛んで行ってしまう場合もあるようです。


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 高い所にあって手が届かないヤドリギを手に取ってみたいと思いませんか。
 無理だと思われるでしょうが,手にするチャンスはあるのです。
 それは強風が吹いた翌日にヤドリギが寄生している木の下周辺を探せばよいのです。強風で折られたヤドリギが落ちています。


薄甘い味のヤドリギの実
 撮影日:2002/10/14

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10月から12月頃実る実 撮影日:2002/10/14
 ヤドリギは風がまともに当たる場所で生育しています。強風で折れる場合は根元近くからでなく枝から折れた方が被害が少なくて済みます。
 だから節が折れやすくなっているのだと思います。落ちて時間が経ったものほど折れやすく節という節はすべてぽろぽろ折れてしまいます。

 落ちている 風の明日の 枝探し

 鳥食べて 粘りある実は 垂れ下がり 運がよければ 枝に張り付く

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tag : ヤドリギ

ヒトリシズカ


北茨城春5花ヒトリシズカ
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ヒトリシズカ 撮影日:2007/04/14

 早春の花の中で印象深いものの三つ目を紹介します。
 最後に挙げるのはヒトリシズカです。

 花を美しい静御前の舞姿に見立てて名付けられました。花穂が1本でることからヒトツシズカが転じてヒトリシズカになったものと思われます。
 あまり大きくなりません。
 似た名前を持つものにフタリシズカがあります。こちらの花穂は普通2本ですが3本も4本も見られるものがあります。大きくなる植物です。

 4枚の葉が花を囲むようにして咲く開花の頃は,母が赤ちゃんを抱く姿に見え可愛らしいです。

 長い間,どんな作りの花なのか分かりませんでした。白く見えるものが花びらと思いましたが雄しべと分かり驚きました。その様子を写真に撮ろうとしてまた,驚きました。雄しべの先端に付くはずの葯が。途中についていたからです。驚きはそればかりではありません。その葯がどの雄しべにもつかず,3本に分かれた雄しべのうちの両端の雄しべにしかついていないのです。

 ところが,驚きはもう一つありました。雌しべの根元から出ているとばかり思っていた雄しべが,雌しべの脇から出ているではありませんか。
 こんなにも変わった花の作りをしているのがヒトリシズカなのです。
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ヒトリシズカの花の作り
a:雌しべ:子房の脇に3本に分かれた雄しべがついている。
b:向かって左の雄しべの葯
c:向かって右の雄しべ:葯がついている所から急に上に反り返る
d:真ん中の雄しべ:花穂の上にあるものほど上を向いている(葯はつかない)
e:雌しべの柱頭



 下の写真を見ると全体に横の方向に伸びている様子が分かります。これは,種子で殖えているというよりも,地下茎を横に伸ばして殖えているように思われます。

 花の写真を上の方からばかり撮っていた頃より,横の方から写すようになって面白い写真が殖えました。

 輪生の ように見えるが 葉の出方 僅かにずれる 二対の葉等は 

 可愛いな ヒトリシズカは 一つ出し フタリシズカは 幾本も出す

 三本に 分かれた雄しべ 二本だけ 黄色の葯が 下向きにつく

 葉を添えて くるんであげる 可愛さに

 暖かく してあげようと 葉を添える

 自信あり 見た目で勝負 この姿

 美しさ 自信ありげに 早く咲き

 一列に ヒトリシズカは 並んでる

 可愛さが にじみ出ている 覗いてる
 
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春爛漫  ヒトリシズカとニリンソウ 撮影日:2006/04/29

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tag : ヒトリシズカ

イワウチワ

北茨城春5花イワウチワ
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早春の花の中で印象深いものの二つ目を紹介します。
今回はイワウチワです。この花も図鑑を見てから好きになり
あちこち探しましたが出会えないでいました。
こんなときには,花に詳しい人に案内してもらうのが1番です。


イワウチワが,生育する環境は尾根の北側の斜面と決まっています。
そんなことも知らずについて行きました。
行けども行けども登りです。登りが緩やかになってやっと,
「もうすぐですよ。」
と言われ元気を出したことを思い出します。










ひときわピンクの濃いイワウチワ
 撮影日:2010/4/1


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形が整っているイワウチワ 撮影日:2010/4/9

南側の斜面では日が当たって暖まり,早く乾燥してしまうからです。
植物の多くは光や温度以上に十分な水分を必要としているのです。
どちらかというと南斜面よりも北斜面の方が珍しい植物が多いといいます。

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イワウチワの群落 撮影日:2010/4/9
このイワウチワもカタクリと同じで群生しています。
薄桃色のイワウチワが咲き乱れている群落は見事です。
ピンク色の小さい花は可愛い花です。
歯車のような花の縁が変化を持たせ奇麗に見せています。
花びらが濃い桃色のものも咲いていますが,どちらかというと薄桃色の方が多いです。

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ピンクと緑と赤茶色が映えるイワウチワ 撮影日:2010/4/1
あるとき,カタクリの花を見に行きましたら,偶然にイワウチワも咲いている場所を見つけました。
このとき初めてイワウチワもカタクリも一緒に咲くことが分かりました。
それから,春の訪れがいっそう楽しみになりました。

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花茎の赤茶色も映えるイワウチワ 撮影日:2010/4/1
花園神社境内に移植されたイワウチワが咲いていますが,
白っぽい花びらで元気なく全然奇麗に見えません。
やはり元いた場所で咲いてこそ奇麗に咲けるのだと感じています。
水も日光も土壌も温度も適した所でないと元気には育たないようです。

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後ろの葉の緑で花が引き立つイワウチワ 撮影日:どちらも2010/4/1
花茎とがくの赤茶色と葉の緑が薄桃色の花びらを引き立てているので一層奇麗に見えます。

葉が団扇(うちわ)に似て岩場に咲くのでイワウチワと名付けられました。
名が似ていて混同しやすいイワカガミは高山植物です。
北茨城には生育していません。

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イワウチワ 撮影日:2010/4/9


可憐だな 桃色の花 春うらら

咲いている 北の斜面に イワウチワ 乾いてしまう 南側では 

次回はヒトリシズカを予定しています。

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tag : イワウチワ

カタクリ


北茨城春5花 カタクリ
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早春の花の女王たち:カタクリ 十分な光を浴びて反り返る花びら 撮影日:左2008/4/24 右2008/4/27

 早春の花の中で印象深いものを三つ紹介します。
 最初に挙げるのはカタクリです。

 図鑑でカタクリの群落の写真を見てから是非一度見たいと思いました。
 先輩に案内され,斜面一面に咲いているカタクリを見て群落の広さと可憐さに感動してしまいました。その感動が忘れられず,それから毎年春になるとそこを訪れるようにました。

 でも,タイミングがずれては可憐なカタクリの花には会えません。そこで,カタクリの花と同じ頃咲く身近な花を探しました。ソメイヨシノの花が満開の頃カタクリも満開になることが分かりました。 

 植物の写真を写すときは,朝早く出かけていました。遅く行くと風が出てきてぶれてしまいます。また,日が当たって影ができ,奇麗な写真にならないからです。そんなあるとき,いつもの朝より早く出かけました。ところが,カタクリの花を見て困ってしまいました。ほとんどのカタクリの花の花びらが上に反り返っていないのです。
hhana0028.jpg hhana0030_convert_20130301094621.jpg
早春の花の女王たち:カタクリ 十分な光を浴びると左のように 撮影日:左2000/4/11 右2008/4/27
 カタクリは光が当たらないと花びらが上に反り返らないのです。
 直接,日光があたらなくてもある程度明るくなれば反り返るようです。

 古殿町に咲くカタクリより北茨城市のカタクリは花が小さいと感じ不思議に思っていました。この謎はチューリップの花を見ているうちに解けました。開花したばかりのときは小さく,散る頃には大きくなっています。
 その大きさの変化はチューリップの花の開閉と関係があるのです。チューリップの花は昼間は開き,夜は閉じます。そのとき,花びらの外側や内側の細胞を成長させるので閉じたり開いたりできるのです。

 つまり,細胞の数が増え成長するので花びらが大きくなるのです。

 カタクリの花が咲いている頃は,明るい場所になっています。ところが,初夏の頃は日が当たらず薄暗い場所になってしまいます。それは,回りの樹木が葉を茂らせたからです。もうこうなってからは,樹木の下の植物は成長できません。日光が葉に当たらず養分を作れないからです。

  だから,カタクリは光が当たる早春に,いち早く芽を出し成長して種子を作り子孫を残す道を選んだのです。

 もうこの頃,カタクリの姿はどこを探しても見つかりません。枯れてしまったのです。

 因みに,写真のようにピンクが濃いカタクリの花はごくわずかです。探し回らないとなかなか,奇麗な花には出会えません。また,ピンクが濃い花を選んで写しても白っぽく写りがっかりすることが多いです。
 ここに載せた写真は,偶々濃く写ったカタクリたちです。

光浴び 花反り返る 春の山   

 不思議にも 桜の花と 開花時期 合うと分かりて いそいそと行く  

次回はイワウチワを予定しています。

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tag : カタクリ

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